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小5女児同級生殺人事件の真相

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小5女児同級生殺人事件の真相

1 - 小5女児同級生殺人事件の真相 第1話

♥

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2020年11月30日

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男子A

じゃあまたな、ソラ

男子B

またなー

蒼空

うん。また明日

蒼空

(はぁ…お腹空いたなぁ)

みんなと遊んだ帰り道

公園の横を通りかかると

猫の声がした

『ミギャァアア!』

蒼空

──っ!

悲鳴に近い鳴き声だ

ドッ!

ボゴッ!

硬いもので何かを殴る音もする

蒼空

(猫が襲われてる…!)

蒼空

(この公園の中から…?)

雑草の茂みをかき分け

ぼくはそっと様子を覗いた

グチャッ!

ベチャッ!

蒼空

(うわっ…!)

そこにいたのは

血を流して横たわる黒猫に

バットを振り下ろす少年だった

蒼空

(あの子…)

蒼空

(なんでこんなことを…)

蒼空

(──あれ…?)

見てしまった

凶器を振っているのは

ぼくのクラスメイトだった

──数時間前

先生

はい。ではみなさん

先生

明日も元気に会いましょう

先生

さようなら

 

さよーならー!

男子A

ねぇソラ

男子B

おいソラ!

蒼空

ん?

男子A

『猫殺し』って知ってる?

蒼空

なにそれ

男子B

猫を殺すんだよ

蒼空

それはわかるよ

男子A

最近この辺でさ

男子A

猫の死体が見つかってるんだ

男子B

しかもいっぱいだぞ

男子B

いくつも死体が転がってるんだ

蒼空

へぇー

男子A

それだけじゃない

男子A

その死体、殴り殺されて

男子A

グチャグチャになってるんだって

蒼空

うわ…

男子B

公園とか、空き地とか

男子B

こないだは神社にあったって

蒼空

怖いね…

2人は目を合わせて

ニヤニヤと笑った

男子A

それでさ…

男子A

その猫の死体…

男子A

──目が、ないんだって

男子B

ぎゃぁあああああ!

わざとらしい悲鳴が教室に響く

蒼空

うるさっ…

男子A

ちっ、ソラはビビらねぇか…

男子B

つまんねぇな

蒼空

もう、なんなんだよ…

男子A

でも、今の話は本当だぜ?

男子A

両目がない猫の死体が

男子A

ゴロゴロ転がってるんだよ

蒼空

ゴロゴロってことは、さすがにないでしょ

男子B

まぁ、実際には

男子B

目がない死体は10匹くらいだったかな

男子B

でも、これは大事件だよ

蒼空

大事件ってほどでも…

男子C

何の話してるの?

別のクラスメイトが混ざってきた

男子A

猫殺し

男子C

あぁ、最近いるんだってね

男子C

お母さんが言ってた

男子C

「危ないから1人で遊ぶな」って

男子A

お前、猫だと思われてるんだ

男子B

猫みたいに殺されるんだ

男子C

ち、違うよ、もうっ…

男子A

あははっ

男子B

あははっ

息の合う友達2人は

同時にケラケラと笑った

蒼空

(こういう友達)

蒼空

(ぼくにはいないんだよなぁ…)

男子A

で、その猫の死体

男子A

こないだは6年1組のやつが

男子A

神社で見つけたんだって

男子B

いいよなー

男子C

いいのかな…?

男子A

それで、蒼空

蒼空

なに?

男子A

おれたちと一緒に

男子A

探しに行こうよ

男子A

──猫の死体を

蒼空

ふーん…ぼくはいいよ

男子A

え、なんでだよ

男子B

ソラ、死体が怖いんじゃない?

蒼空

そうじゃないよ

男子B

ほんとにー?

蒼空

(はぁ、めんどくさ…)

蒼空

…わかった

蒼空

じゃあ行くよ

男子B

よっし!決まりな

男子A

お前も行く?

男子C

う…うん…

男子A

誰かもう1人くらい欲しいな

男子B

おーい、リクー!

クラスで一番背が低い男子

リクはチラッとこっちを見る。

男子B

猫の死体探し

男子B

リクも行く?

…………

リクは暗い顔のまま

無視して帰っていった

男子B

なんだアイツ

男子C

最近変だよね

男子C

誘っても付き合ってくれないし

男子A

もう放っとこうぜ

放課後

ぼくら4人の探険隊は

川沿いの広場やお寺を調査したが

これといった収穫はなかった

男子A

もう暗くなってきたし

男子A

この辺で帰るか

男子B

そうだな

男子B

お腹空いてきたし

蒼空

よかったね

蒼空

猫の死体、見つからなくて

男子C

べっ、別に?

男子C

怖くなんか、なかったし…!

蒼空

ふふっ

男子A

じゃあまたな、ソラ

男子B

またなー

蒼空

うん。また明日

そうしてみんなと別れ

ぼくはあの公園で

猫を殺している少年を見た

グチャッ! ベチャッ!

男子A

『その死体、殴り殺されて』

男子A

『グチャグチャになってるんだって』

蒼空

(って確か言ってたよな…)

金属バットで殴られた黒猫は

腹から後ろ脚にかけてが

グチャグチャになっていた

 

はぁ…はぁっ…

少年はようやく

バットを振るのをやめた

蒼空

(あれは…)

蒼空

(──リクだ)

小柄で、暗い顔をした少年

蒼空

(そうか…)

蒼空

(『猫殺し』は、リクだったんだ)

蒼空

ふふっ

ぼくと──

友達になれそうな気がする

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