処刑される筈の俺、何故か溺愛されています〖桃青〗

この物語に本人様との関係は 一切ございません 終始意味分かりません ギャグに走るとこ多々有り

そろそろ暴力的な表現って 言うの疲れた((

時は、少し遡って 手紙を送った後

脅しのつもりだろうか

男はナイフを私に向けていた

…これは丁度いい

男の腕を引っ張り、こちらに 引き寄せる

腹部の方に、激痛が走った

男は、まだ腕を離されて無いことに 気が付かない

やはり、一流の人殺しでは無いようだ

金に釣られてちょっと調子に 乗った馬鹿ども…というとこか

男の胸ぐらを掴んで、言った

いふ様の為なら、何でもやってやる

……それに、

彼の腕に、自分の意識を集中させる

一瞬、赤紫の光が彼の腕に 宿った

戦力は実質２分の１だ

これを父に言われたのは、 私の兄が死んでから

兄もあの魔法の持ち主だった

だから知ってる

その魔法が、どんなに危険か

だって、目の前で見たんだもん

兄と、その魔法にかかった 母の死を

そう言って癇癪を起こした兄は、 母に魔法をかけた

自分には、攻撃魔法をかけて

目の前で、兄は死んだ

その後見た光景は、とても 良いものとは言えなくて

どんどん折れていく骨

変な方向に曲がっていく手足、首

その度に出てくる母の悲鳴と血

肉が練り潰されるように 小さくなっていく

終いには、何処にも破片は残らずに 消え去ってしまった

こんなグロテスクな光景を見たら、 誰だって正常ではいられない

とてつもない吐き気と、頭痛のせいで 私は地面に倒れ込んだ

そんな魔法を使った

そう、これで私は実質自爆装置

私を殺してみれば、結末は あなたの死体もなく死ぬ

男は楽しそうに笑って、 斧を手に取った

ないこ様に貰ったネックレスを 握り締める

あーあ、結局、私のせいで 台無しになるのかな

頑張って準備してたのに、ないこ様

風が私の首に当たる

斧が振られた衝撃だ

なんでこんな時、ゆっくり時間が 進むように見えるんだろう

いふ様の顔、見ておきたかったな

あの魔法を見た時から、 私は世界が恐ろしいものとしか 思えなくなった

優しかった人も、大好きな人も

皆、嫌いになった

この人だってそう

旦那様だから好きとか、ない

でも…

こんなひねくれた性格で

全く明るくなくて

この人が想像してるより 面倒臭い

眩しい

眩しいくらいに、この子の笑顔は 明るかった

私の役目は、きっと、 この方をお守りすること

どんな事があっても、己を 犠牲にして守り抜く

貴方の笑顔を、この手で 守り抜いてみせます

……でも、もう私の手じゃ 笑顔にできない

悠佑様、ほとけ様、 りうら様、初兎様

そして、ないこ様

ガンッッッ

私は、どんな姿になっても あなたを守り続けます

続く