テラーノベル
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若井滉斗side.
一時が過ぎ、仕事終わり
いつもの流作業で携帯のメッセージアプリを手に取る
広告、友人、家族…
一日中忙しくて見れなかった分のメッセージに返信をしていく
『ごめ、今月遊べないと思う』
『正月帰る。それまで忙しいから』
その中に、
元貴からのメッセージが二件。
こんな遅い時間に、
どうしたんだろうか
恐る恐る画面を押す
すると、そこにあったのは、
『メッセージが削除されました』 『メッセージが削除されました』
の機械的な二文。
元貴は何を送ろうとしていたのだろうか。
メッセージがない今、俺にわかるはずもなく
『元貴、どうかした?』
と、それだけ送って待つ
メッセージはすぐに既読になるのに、メッセージは返信されてこない
『べつに、なにも』
十三分後、帰ってきた返事はそれだった
でも、文字の間からただならぬ雰囲気を感じる
寂しくて、 悲しくて、 つらくて、 そんな、雰囲気
『元貴、家行っていい?』
元貴にメッセージを送る
元貴が心配だった
でも、送ったメッセージに、既読はつかなかった
当然メッセージも、かえってこない
どうしようもない不安に駆られ、タクシーを拾う
元貴の家の住所を伝え、俺は背もたれに身を預ける
歩くスピードよりも早く、街を過ぎるタクシー。
元貴からの返信はまだない
ぼんやりと窓の外を見ていると、元貴の家が見えてきた
タクシーを降り、元貴の家の玄関前に立つ。
元貴の家のチャイムを押し、元貴の名前を控えめに呼ぶ
暗い夜の、冷たい雰囲気が俺に絡みついた
Mtk.
インターホンから元貴の静かな声が聞こえてくる
Hrt.
元貴が居なくならないか、心配だった
『べつに、なにも』の文字から溢れ出ていた元貴の寂寞が、俺を不安にさせた
ふっと、目を離したら、元貴が消える気がした
Mtk.
Hrt.
元貴の話すテンポはいつもより遅く、低い
静かで冷たい、暗い雰囲気が、インターホン越しにも伝わる。
Mtk.
その言葉を最後に、俺が何を喋っても、元貴は反応してくれなかった
次の日の、朝
携帯のメッセージに着信音で目が覚める
朝の、六時手前。
『若井、いますぐびょういんにきて』
涼ちゃんから、慌てたようなメッセージ。
ただならぬ雰囲気。
『なに、どうかしたの。』
涼ちゃんからの返信は、すぐにきた
『元貴が飛び降りた』
『寂寞』 連載StaRt.
こんにちは✨
新しい連載です 『玩弄』で若井さんがクズ過ぎたので書きました
♡と💬くれたら嬉しいです
それではまた、
コメント
10件
長くなるなんて大歓迎だよ(??) 楽しみにしてる!
oh今回の新作まじ好みすぎてやばいです。 文才こっちが分けて欲しいほどですよ!? 新作ありがとうございます😊
新作だありがとうございます!!みのりさんもすっごい文才ありますよ!?いつも感情が持ってかれます…