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『もしも、過去の選択を変えられるとしたら』

第1話 - あらすじ

116

2025年01月01日

#空白厨

#恋愛

omoti._nano

みなさま夢の世界へようこそみなさんは『過去の選択を変えられる』としたらどうしますか ? この夢の世界ではそんな『過去の選択を変えられるとしたら』のお話ですではこれから始まろうとしている夢の世界へいってらっしゃい

長い夢をみている。それは、望んで得た夢。自分を認めてくれる人がいるという、満たされた夢。でも、夢はいつか覚めてしまうものだ。ましてや、誰かを犠牲にしたうえで成り立つ幸せなんて、微睡みの夢でしかない。もうやめよう。終わりにしよう。これは、水面に浮かぶ泡のように儚い時間、泡沫の夢なのだから。

『もしも、過去の選択を変えられるとしたら』という話を聞いたときに、真っ先に思い浮かべたのは、あの事故の瞬間のことだ＿＿＿

鮮明には覚えていない。ただ、自分にとって大切な人が危機に晒されているのに ... 俺は足が竦んで一歩も踏み出せず、手を伸ばすことすら出来なかった。

そんな自分自身を、後になってから何度も何度も悔やんだことだけははっきり覚えている。結果からして、そのときの俺の愚鈍な過ちのせいで、妹は、雫は、もういない。

あと少し、状況を早く判断できていたら ... あともう少し、俺に勇気と行動力があったら。いくらそう考えようとも、いなくなった人間が戻ってくるなんてことは有り得なかった。

そうなってはじめて、俺は後悔した。それからの日々には、常に『どうしてあのときに ...』という無気力感と罪悪感が、呪縛のような悔恨となって俺に纏わりつくようになった。

雫が経験するはずだった青春を自ら拒んだし、雫と一緒に目指していた音楽の道もやっぱり途絶えた。他者からの同情や哀れみを無視し、あまつさえ好意なんてものは、頑なに拒んだ。

そうして、俺は本来雫がまっとうするはずだった人生経験を放棄し、そうすることで罪悪感から逃れ、自分を肯定してきた。そうしなければ、生きていくことさせ罪悪感を覚えてしまいそうだったから。心が満たされることは一度もなく、けれどそれは愚かな自分には当然の末路だと言って聞かせた。

雫の死がきっかけで疎遠になった家族のことも、日常が生きづらくなったことも、大好きだった音楽を聴けなくなったことも、そのすべてを受け入れるしかなかった。

だからこそ、『もしも、過去の選択を変えられるとしたら』なによりも最初に、あの瞬間の自分の選択を正すだろう。

その思いの程度の違いはあれど、誰しもが『あのときこうしていれば』と思うことは少なからずあることだ。どうしようもない可能性を思い考え、どうよしうもなくなった後だとしても、最良の選択を想起してしまうものなのではないだろうか。

人生とは取捨選択の連続でできている。一方を選ぶということは、一方を捨てるということに他ならない。俺はそれを身に染みて理解した。選択という重みを、酷く痛感した。だからだろう。自分の無力に絶望し、すべてを諦めた俺が、柄にもなくあんな言葉をなげかけてしまったのは。

心のどこかで、常に最良の選択を模索する姿勢が根付いていたからか。それとも、後悔のない選択をしたいと常々心掛けていたからか。はたまた、一度きりの機会を失うことを恐れたからか。きっと、そのすべてだ。そのどれかひとつでも欠けていたら、結末は変わっていたことだろう。

果たしてそれは最良の選択だったのか、俺には分からない。だが、後悔のない選択をしたと、今なら自信を持って言える。あのとき俺は、後先考えず、まるで零れ落ちるように、初対面の異性に向かって、｢ ····· 一目惚れ、しました｣と、そうひと言、告げていたのだ。

おかえりなさい夢の世界はいかがでしたか ? 今回は、『過去の選択を変えられるとしたら』というところがよくわかったのではないでしょうか次のお話では、一目惚れした人や主人公がわかりますよでは、つぎの夢の世界で会いましょう

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めちゃ面白そう楽しみにしてます✌🏻頑張れ！！！

omoti._nano

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