せんなぐ 休日の日の朝食
微睡みに任せて、揺蕩んでいたが、突如、ボンとけたたましい音が轟き、その音で、一気に覚醒する。
なんだ?なにが起きた?
ふと隣を見るといるはずの奴がおらず。その時点で、仙石は嫌な予感を覚える。
音のした方向を考えるとキッチンなのは間違いない。
恐る恐るキッチンに足を踏み入れると、そこに目的の人物はいた。
確かに目的の人物はいたが、昨日の夜までは綺麗だった筈のキッチンは、見る影もない程に悲惨な状態になっていた。レンジだった物は黒い煙りを吐き出し、その辺に食材らしき物などが飛散している。
南雲梗平
仙石薫
南雲は驚異的な料理音痴だった。茹で卵を作ろうとして、レンジを爆発させて以来、仙石からキッチン使用禁止令が出ていた。
南雲梗平
休日の惰眠を貪っていたとこに、このキッチンの惨状である。流石に、仙石も怒りを覚え、小言を言うつもりで口を開こうとしたが
南雲梗平
南雲の呟きに遮られてしまった。
南雲の指先には、絆創膏が何枚も貼られており、努力の跡が見てとれる。
確かにキッチンを破壊された事は腹立たしいが、それが、自分の事を想っての行動だったのなら、怒るのはセンスがねぇ事だと、仙石は怒りを収めた。
仙石薫
一人でやらせるから問題を起こすのであって、自分の監督下に置いて、一緒に作れば、南雲が料理音痴だったとしても何とかなるだろうと考え、仙石は寝間着の袖を捲りあげた。
南雲梗平
仙石薫
南雲梗平
まさかの仙石も南雲に負けず劣らずの料理音痴だった。
結局、料理音痴の二人で作った朝食は、卵焼きは卵の殻が残ってる上に、砂糖が混じりきっておらず、噛めばジャリジャリと音を立て、鮭は焼きすぎて真っ黒焦げ、ご飯は水入れすぎて、べしゃべしゃで、お世辞にも見た目も味も美味しいとは言えない代物だった。
けれど、この何気ない日常が、愛おしいと感じるのは、一緒に作った朝食のお陰か、それとも料理に一番大事な愛情というスパイスが入ってるからなのかもしれない。
おわり
あとがき 桜さんへの相互感謝のお礼のせんなぐ。 公式的に絡みのない二人なので、こんな感じに話を作ってみました。期待に添えてるかどうかは分かりませんが、どうぞお納め下さい。 相互感謝。
コメント
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感謝━━━(≧∀≦人)━━━感謝