なーな
なーな
なーな
なーな
なーな
なーな
なーな
翔太
涼太
こーじ
あべちゃん
ふっか
めめ
ひーくん
さっくん
ラウール
なーな
なーな
翔太side
涼太
翔太
気づけば、俺は病室で涼太に抱きしめられていた。
俺の心臓が圧迫されて発作を起こさないように、優しく抱きしめてくれる。
なのに、どこか力強く暖かかった。
翔太
途切れ途切れに言葉を紡ぐ。
涼太
涼太はまだ少し涙のたまった目で、俺に笑いかけてきた。
ガラガラ
医者
翔太
翔太
涼太
涼太
医者たちの判断や処置で翔太は目を覚ました。
だからこそ誠心誠意、感謝を伝えた。
医者
医者
医者
翔太
涼太
これから伝えられる事を翔太はだいたい理解しているだろう。
翔太
涼太
それでも翔太は笑っていた。
翔太side
医者
涼太
涼太
医者
翔太
涼太も先生も、どこか空元気だった。
全部自分のせい。そうわかっているからこそ、余計に辛い。
翔太
分かってるのに。何言われるか分かってるのに。
分かんないふりしてる自分が嫌いだ。
医者
医者
見送らせて頂きます。
翔太
涙は出なかった。
涼太
もういいよ。そんな遠回しに言わなくても。
分かってる。全部、わかってるから。
翔太
翔太
医者
翔太
帰ろう。病室に帰ろうと言いかけたその時。
涼太
翔太
急に抱き寄せられる感覚があった。
涼太が無言で俺を抱きしめていた。涼太に抱かれたのは、今日で二回目だ。
翔太
涼太
優しく頭を撫でてくれるその手の温かさに、先程まで流れなかった涙が少しずつ瞼に溜まって行く。
翔太
涼太
その温もりは、20年前と全く変わっていなかった。
なーな
なーな
なーな
なーな
なーな