神代類
....もうこの学校には来ないんだね。凄く楽しかったな...。今日、旭さんが来るって言っていた筈だったよね。
神代類
行かないと。
玄武旭
類くん、来たんだね。決断はできたのかい?
神代類
僕は.......僕はワンダーランズ×ショウタイムを辞めて、アークランドの演出家になろうと思います。
玄武旭
類くん......。
神代類
っ。
玄武旭
類くん、もう一回聞くけど君はそれでいいの?
玄武旭
本当にそれでいいんだね?
玄武旭
君自身のためにも、自分を許してやるべきだ。
玄武旭
それに俺は類くんには才能があると思っている。
玄武旭
類くんほどの才能の持ち主なら演出家でもなんでもなれるだろう!
神代類
……それでも……それでも僕は……。
玄武旭
……それなら仕方ないね、残念だがこの話はなかったことにしよう。
神代類
……っ。
玄武旭
でも君はいいのかい?このままフェニックスワンダーランドを去って。
玄武旭
この舞台を、仲間たちを捨てて本当にいいのかい?
神代類
そ、それは……。
玄武旭
類くん以外にフェニランに演出を上手く出来るような逸材はいないんだよ!!
神代類
……っ。
玄武旭
もう一度聞くよ、類くん、本当にそれでいいんだね?
神代類
……っ。僕は……。
神代類
僕は!司くんたちと一緒にショーをしたいんです!!
玄武旭
……ふふっ、それでいいんだよ。その答えを待ってたよ。
玄武旭
類くん、君の願いは叶えてあげるよ。
玄武旭
君は……ワンダーランズ×ショウタイムの演出家だ。
玄武旭
さあみんなを呼んでおいで、今日はみんなで盛大にパーティーをしようじゃないか!
神代類
……!
類が走り去る
玄武旭
類くん……君は君自身のためにも絶対に幸せにならなくてはならないよ。
フェニックスワンダーランドのステージ
天馬司
さあ、これで本日の公演は終わりだぞ!!
鳳えむ
楽しかったね!司くん!!
草薙寧々
うん……とっても良かった。
神代類
みんな、聞いてほしい。僕は……僕はワンダーランズ×ショウタイムを辞めるよ。
天馬司
え……。
鳳えむ
そんな....。
草薙寧々
は?
天馬司
……類、今のはどういうことなんだ……?
神代類
っ!
数分後
玄武旭
やあ、司くん。それに寧々ちゃんやえむくんも。
鳳えむ
こ、こんにちは!
天馬司
旭さん!どうして類を……!俺たちの演出家を辞めさせないでください!!
玄武旭
確かに類くんは辞めると言ったけれど、彼は演出家を続けるとも言ったんだ。それに彼はフェニックスワンダーランドを辞めるつもりはないよ。
天馬司
じゃあ、どうして類がワンダーランズ×ショウタイムを辞めると言ったんですか!!
玄武旭
彼は自分の決断を君たちに伝えただけだよ。
玄武旭
それに俺は類くんを最高の演出家だと思っているよ。
草薙寧々
……それどういう意味ですか?
玄武旭
ふふっ、それは僕が類くんに話した方がいいかな?
神代類
……そうだね、僕から説明するよ。
玄武旭
やあ類くん。
神代類
その……まずは勝手に演出家を辞めてしまってごめんなさい。
玄武旭
それはいいよ、でもこれからはどうしてほしい?
神代類
……僕は今まで通り君たちとショーがしたいです。
玄武旭
ふふっ、わかった。それじゃあ司くんたちとこれからも楽しく生きていこうじゃないか!!
天馬司
類、どうして辞めるなんて言ったんだ?
草薙寧々
そうだよ!……私たちと一緒にショーをしてくれるんじゃないの……?
鳳えむ
あたし、まだ類くんと一緒にショーがしたいよ……!
玄武旭
まあまあ、落ち着きなよ。
天馬司
旭さんは黙っててください!俺たちは今類と話しているんです!
玄武旭
全く、君たちは成長したなぁ。
草薙寧々
ちょっ……うるさ……。
神代類
……どうして辞めるなんて言ったか……だったよね。
神代類
僕はね、君のスターになりたいという思いを利用していたんだ。
神代類
君は僕の演出で本当にスターになれたかい?
神代類
僕は君をスターにすることができたかい?
天馬司
……なんだ、そんなことか。
天馬司
類……俺は……。
神代類
……
玄武旭
……っ。
天馬司
……俺は!そんな演出では輝けない!!
玄武旭
え?
天馬司
旭さん。
玄武旭
……なんだい?司くん。
天馬司
類が最高の演出家なことくらい知っていましたよ。
天馬司
あいつが演出をすればみんなを笑顔にすることができるんです!
玄武旭
……そうだね、類くんは良い演出家だ。彼は君たちにも、お客さんにとっても最高の存在だよ……。
神代類
ふふっ……そうだね。僕は確かに良い演出家だ。みんなの心を笑顔にすることができるんだから……。
天馬司
そうだぞ!類は最高の演出家だ!
神代類
でもね、僕はそれだけじゃダメだと思うんだ。僕は誰かの役に立てる演出家になりたいんだ!!
玄武旭
……っ!!
草薙寧々
類がどんな演出でもお客さんを笑顔にすることができたから....!
天馬司
類、お前の演出で俺もスターにしてみせるぞ!
鳳えむ
わんだほいな演出ならお客さんも笑顔だね!
草薙寧々
私はこれからも類に付き合ってあげる。私は、みんなを笑顔にしたいの。
神代類
……旭さん、僕はどうしたらいいんでしょうか。
玄武旭
……ふふっ、それは自分で考えるんだ!
玄武旭
君はもう立派な演出家なんだから!!
神代類
……はい!
天馬司
なあ、類。
神代類
なんだい?司くん。
天馬司
俺はお前と一緒にショーがしたいぞ!!
神代類
僕もだよ……。ニコッ^^
草薙寧々
……さっさと辞めればいいって言ったこと謝ってくれるなら私は一緒にショーやってもいよ……。
神代類
うん……本当にごめん寧々……。
鳳えむ
類くん!あたし、これからも一緒にショーをしたいな!
神代類
……もちろんだよ、えむくん。
天馬司
よし、それじゃあこれからもよろしく頼むぞ!類!!
神代類
そうだね。これからもよろしく。司くん。
玄武旭
……ふふっ、どうやら解決したみたいだね。類くんはもう大丈夫だ!
この物語はこれで終わりです!見ていただきありがとうございました。







