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父
ただいまー
玄関の戸を開けた瞬間
また、怒鳴り声が聞こえた
母
母
アンタって子は…！？
母
どうしてそんなのもできない訳？？
娘
ごめんなさい…
母
他の子はできてるっていうのに…！
父
そこら辺にしなさい
父
ナナこっちにおいで
娘
うん
父
かわいそうじゃないか
父
ナナを怒鳴りつけたりして
母
だってこの子が
母
また布団におしっこしたのよ…！
父
それはまだ教育したりないのさ
父
もう少し優しく教えてやろうよ
母
…
事件は起きた
父
ただいまー
娘
おかえり！
娘
パパ
父
ナナ！
父
お出迎えありがと…って
父
血、ついていないか？
彼女の口元が赤く染まっている
何か、嫌な予感がする
父
エミ…？
母
父
エミ…！
喉から血を流し倒れている妻
ピクリとも動かない
父
まさか…
父
ナナ、お前が…！
口の血は恐らく妻の血だろう
俺は、手を彼女の方に伸ばし…
父
父
よくやった！
思い切り頭を撫でた
父
アイツ、ナナのこと叱りすぎて嫌だったんだよ
娘
くすぐったいよー
父
大事な娘だっていうのに
父
なんて扱いしやがるんだ
父
なあ、ナナ
娘
娘
ワン
ナナは嬉しそうに尻尾を左右に揺らした
誰がなんと言おうと可愛い可愛い私の娘だ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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