零桜

とりあえず一安心…でいいだろう。

あれだけ泣いてたのだから、 何かしらあってもおかしくない……よく知らないけど。

何　故　そ　う　な　る

一瞬言葉に詰まる。

今彼に即答は出来ない、だって俺は多分、 彼を一人にしてしまう。

いや、違うな。

こさめに置いて行かれない自信も、 こさめを一人にしない自信もないのだ。

過去の記憶と和解（？）したとはいえ、 その時はその時、という考えに改めただけ。

その問いに答えは存在しない。

流石に傷心中の人に言う言葉では無かったか…？

ふにゃっと泣き笑いを零す。 可愛らしいようで、儚くてー……

まるで、梅雨の天気雨みたいな。

そんな笑顔だった。

一番大事な部分。思い出の上書きっていうのかな。 彼を支える一部に慣れてたのなら

きっと、この小さな旅は無駄じゃなかった。

少しすると、いつもの太陽みたいな笑顔で、

って、言ってくれた。

また、親友になれるかな。 また、一緒に馬鹿みたいにはしゃげるかな。

これから沢山思い出作って、 あわよくば記憶も思い出して

懐かしいねって笑えるかな。

あれ（）

被せるようにこさめが言う。

急に頭を抱えてこさめが訴える。

何かの予兆？何が起きてんの？？

こさめにも、何か変化があったのだろうか？

こさめに何かしらの変化があったから、？

ーなら

…いや、深く考えるのはやめておこう。

今は、こさめを支えなければ。