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泣かせに来てるよ、作者さん!(;A;)
なんかいもコメント申し訳ないんですけれど、最後の「やだやたなんで愛して食べてくれないの!?」で一気に興奮しました……) ゚д゚ )((
すきです(は)ケーキバースめっちゃハマりました(((やば
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
世の中には
フォークとケーキと呼ばれる人間が存在する
フォークは後天的に発症する
発症すると味覚が無くなる
唯一味がするのはケーキと呼ばれる人間
ケーキに出会うとフォークは食べたいという衝動に駆られる
ケーキは先天的に発症する
発症しても本人は気づかないケースが多い
発症しても気づかないので反抗もできない幼少期にフォークによってこの世を去る事も多い
フォークにとって唯一味のある存在
味はそれぞれ違い、チョコケーキの味、フルーツタルトの味など様々
信じたくなかった
自分がフォークだという事
昔愛した人を食らった奴と同じだという事を
この世界にはフォークとケーキという人間がいる
フォークは発症すると味がわからなくなる
唯一味がするのはケーキという人間
昔愛した人はケーキだった
一人で街を歩いていた時に自暴自棄になったフォークに食べられた
無残にも半分以上も血肉を残して
簡単に言えば通り魔みたいなもんだった
ケーキだった愛した人以外にもナイフを振り回して襲ったのだ
後に警察の調べによるとそのフォークは近隣住民に無視や差別をされていたらしい
フォークにはよくある事なのだ
まぁ皆人を食らう人間なんかと一緒に居たくないだろう
俺もそう思っていた
だが
橙
橙
橙
嗚呼
消えてしまいたい
橙
橙
味というものを失ってから食べるということを嫌いになった
みんなが美味しいと言って食べるものを俺は美味しいと思えない
それが辛かった
橙
橙
目の前が真っ暗になった
ここは病院
ここは病院
橙
橙
桃
桃
起きた時に目の前にいたのは
やけに甘い香りのする印象的な桃色の髪の綺麗な男
橙
桃
桃
橙
桃
桃
橙
橙
桃
桃
橙
桃
桃
すると倒れたであろう時の記憶がよみがえってきた
橙
橙
桃
橙
桃
橙
橙
桃
桃
桃
橙
橙
桃
桃
桃
変な奴だと思った
初対面でいきなりタメ口になるとおもったら食生活を心配してきて
そしてやけに気になる甘い甘い香り
橙
桃
橙
桃
橙
橙
桃
桃
桃
橙
桃
ガラガラ(引き戸を)
橙
もう二度会わないと思っていた
橙
橙
橙
俺は近くのコンビニに来ていた
橙
桃
橙
橙
目の前に居たのは
この前の桃色のアイツ
桃
橙
俺には味が無い…
桃
桃
橙
橙
橙
桃
桃
どうやらここはこいつの家らしい
だが一つ疑問がある…
橙
そうまだ俺はこいつの名を知らない…
桃
橙
桃
桃
桃
桃
桃
橙
桃
橙
桃
桃
橙
橙
桃
橙
桃
桃
橙
桃
桃
橙
桃
桃
味がわからない
とは言いたくなかったし
そもそもせっかくの好意だ
ムダにはしたくない
そして何より
橙
桃
橙
橙
桃
トントン
トントン トントン
リズムの良い包丁の音が響く
橙
桃
桃
少し前から俺と桃ちゃんは付き合うようになった
俺の事を心配して桃ちゃんは俺を桃ちゃんの家に呼んでご飯を作ってくれるうちに仲良くなったのだ
相変わらず味はわからないが一緒に食べるだけで幸せなのだ
橙
チュ
桃
桃
橙
ぐさっ
桃
橙
桃ちゃんの指からはボタボタと真っ赤な血が出ていた
そして耐えられないほどの甘い甘い甘い甘い甘い
香りがした
少し前から思っていた
いや初めてあったときからそう思っていたのかもしれない
桃ちゃんはケーキだ
橙
橙
橙
桃
桃
パクっ
橙
ペロペロ ジュルッジュルッジュルッ
桃
バンッ(桃が橙を突き飛ばす)
橙
橙
橙
ダッ(橙が外に出ていく)
嫌や嫌や嫌や嫌や嫌や嫌や嫌や嫌や嫌や嫌や嫌や嫌や嫌や嫌や嫌や嫌や嫌や
ごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめん
桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん桃ちゃん
嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで嫌わないで
大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好きなのに大好き
食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた食べた
橙
久しぶりにコンビニへ来た
ここで桃ちゃんに怒られた
俺を呆れたようなでも心配してくれた顔を覚えている
橙
橙
ギュ
橙
桃
橙
橙
桃
桃ちゃんが泣いている
震えてる
泣かんといて?
俺も辛いから
橙
桃
桃
橙
橙
橙
橙
橙
桃
桃
桃
橙
桃
昔母に言われたら事がある
食べることは愛だと
数年前、最愛の彼女と別れた
別の愛する人ができたと彼女は言っていた
相変わらずの上目遣いで冷たく言っていた彼女をまだ忘れられない
それから愛がわからなくなった
ある日フラフラと危なっかしくあるいている男に出会った
最初は昼間っから酒を飲んでるろくでもない奴かと思ったが
ガリガリに痩せている疲れ切った男だった
なんか放っておけなくて
ご飯を作ったりしてやってるうちにいつからか尽くすタイプの彼女みたいになっていて
意識してしまうと恋心みたいなのが芽生えてしまって
そして告白した
最初は自分でもわけわからなかった
でもこの気持ちはどうしようも無くて
ただ君を愛することしかできなかった
そして幸せの中にいる時に
君に血を美味しそうに舐められた
それから君は泣きそうな顔をして
消えた
最初は混乱したが
あとで君がフォークだと言うことに気がついた
いやあれだけ一緒にいて気づかないほうがおかしかった
今からすることは怖くない
食べることは愛すること
君に俺は愛されたい
ねぇ?あいして
橙
橙
桃
桃
橙
橙
桃
ギュゥ
桃
桃
橙
橙
橙
桃
桃
桃
スルッ
橙
橙
橙
グサッ グサッ
グサッ
ボタボタ ボタボタ
俺は包丁を取り出し
自分の腕に突き刺した
桃
桃
桃
桃
桃
橙
橙
桃
橙
橙
橙
橙
桃
桃
橙
橙
桃
(橙くんに血が出た腕を近づける)
橙
橙
桃
チュ
レロッ クチュクチュクチュ レロッレロッ
橙
橙
橙
ドサッ
桃
彼は俺しか見なくなった
真っ直ぐ
俺を
愛の籠もった目でまっすぐに
いや
違う
彼の目は腹を空かせた肉食獣の目をしていた
彼は
俺の甘い甘い血と肉しか見ていない
桃
桃
桃
桃
桃
桃
そして彼は
喰らい尽くしたあとに
恋人のしゃぶられた骨を見て泣き叫んだ
主
主
主
主
主