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普段泣かない派なんですけどこれ読んだら泣けました
ブクマ失礼します🙇♀️
こんちゃー!!
今回のお話はるぅとくんが 嫌われ者のお話です😢
でもハッピーエンドと なっておりますので ご安心ください
前に浮気されてるお話を書いたことがあったんですけど、
その時に最初はメンバーが普通に浮気した設定にしようと思ってたんですけど、いくらお話でも誰かを悪者にするのが胸が痛すぎて結局誰も悪くないっていう話の展開にしたんですよ
それくらいすとぷりメンバーを愛してやまないので、メンバーが誰かを嫌ってるっていうお話では無いです!!!
ちょっと最後らへん雑に なってしまったことと
話が長いところは ご了承ください
それでは、どーぞ!
どさどさっ
るくん
椅子につまずき、持っていた本と共に僕も床に崩れ落ちた
僕っていつもこう
どん臭くて鈍い
落ちてしまったメガネを セーターの袖で拭き、かけ直した
なくん
るくん
珍しく僕に手を貸してくれる人がいた
落とした本を僕に優しく差し出す
昔から人見知りで上手く顔が見れず恥ずかしくなって、会釈をしてその場を離れた
逃げるように下駄箱まで やってきた
するとクラスメイトの女の子が僕の名前を口にしたのが聞こえてすぐに身を隠した
女子生徒A
女子生徒B
女子生徒A
女子生徒B
僕の胸は締め付けられる
また僕は笑いものだ
もう慣れっ子だから、涙を流したり誰かを恨んだりすることは無い
だけどそれでも
胸が痛むのはほんのちょっとだけ 傷ついているのかもしれない
どんっ
るくん
後ろから来た誰かと 勢いよく肩がぶつかった
その反動で僕は1歩前に 出てしまいクラスメイトと目が合う
女子生徒A
女子生徒B
2人は気まづそうに笑みを 浮かべて急いで靴を履き替えた
さくん
女子生徒A
肩がぶつかったのは 同じクラスで女子生徒から 人気の高いさとみくんだった
さくん
女子生徒B
女子生徒A
さくん
彼の目は笑っていなかった
女子生徒A
女子生徒B
そう言って2人は 走って行ってしまった
さくん
さくん
るくん
急に話を振られて 僕は挙動不審になった
さくん
僕の様子を見て笑いだした
るくん
面白いことをしたつもりはなくても周りから笑われてばかりの人生だ
僕は俯いた
さくん
さくん
まっすぐ僕を見つめて 真剣な表情だった
さくん
さくん
るくん
さくん
さくん
見ててくれたんだ...
かっこいいなんて初めて言われた
さくん
クシャッと笑って じゃあな、と告げて行ってしまった
僕は呆然と立ちすくしていた
初めて誰かに僕を理解してもらえたら気がして、素直に嬉しかった
るくん
この思いは伝えなきゃいけない
僕は急いで靴を履き替えて さとみくんの背中を追った
るくん
走って外に出ると さとみくんの隣には 見覚えのある後ろ姿と 背の高い後ろ姿があった
るくん
僕は勇気を振り絞って呼び止めた
さくん
なくん
ジくん
3人が一気に振り向いて 僕を見ている
緊張して僕は手に力を入れた
るくん
なくん
さくん
ジくん
るくん
僕はここでやっと図書室で本を拾ってくれた人がいたことに気づいた
なくん
るくん
なくん
なくん
るくん
なくん
なくん
るくん
ジくん
ジくん
るくん
さくん
さくん
るくん
ジくん
なくん
3人はとても優しくて 僕らは最寄り駅まで 一緒に帰った
考えてみれば 初めて誰かと一緒に帰った
僕の親は転勤が多く、 クラスに馴染むより先に 転校することが多かった
だから、ずっと1人だった
いや
正確には小学1年生からだ
小学校1年生の夏
僕は新しい学校に転入してきた
先生
先生
今でもたまに思い出す あの優しい先生の声
緊張しながらもみんなの前に立った
るくん
震えた声で自己紹介をすると 一気にみんなが話し出した
先生
先生
僕はうなづいて下を向きながら 席に着いた
りくん
すぐに隣の子が話しかけてきた
大きな瞳を輝かせて 嬉しそうに笑っていた
るくん
りくん
りくん
るくん
嬉しかった
莉犬の笑顔を見たら 緊張なんか一瞬で消えてしまった
るくん
気づけば僕も笑っていて
すぐに仲良くなった
学校の時も放課後も 休みの日も 暇さえあれば一緒にいた
りくん
るくん
公園のベンチに座って 休んでいた時 莉犬は口を開いた
りくん
るくん
りくん
るくん
りくん
莉犬は突然泣き出した
幼い僕には莉犬がなぜ突然泣き出したのか分からなかった
〝もっと一緒にいたかったなぁ〟
きっと、もっと早く出会いたかったという意味だと思っていた
でも、違った
次の日、莉犬は学校に来なかった
るくん
先生
るくん
るくん
汚い文字で折り紙の後ろに
りいぬへ はやくいっしょに あそぼうね ずっとずっと まってるよ るぅとより
そう書いて 不格好な鶴を折った
先生
るくん
先生
先生はいつもの笑顔で 僕の頭を撫でてくれた
でも心做しか その笑顔が寂しそうに見えたのは
見間違えなんかじゃないと 今ならわかる
その日の夜
眠りにつく前に 窓から星を眺めていた
るくん
目を瞑って握った手に 力を込めてお願いをした
次の日の朝
りくん
るくん
莉犬の声を聞いて 喜んだのも束の間
莉犬の顔色はものすごく悪く、冷や汗をかいていた
るくん
りくん
強がっているのは すぐに分かった
りくん
りくん
りくん
るくん
僕はこの時すごく後悔したのを覚えている
昨日の夜莉犬といっぱい遊べますようにって星にお願いしたから無理してまで莉犬が学校に来たんだと思った
時間が経った今でも星に願えば叶うなんてただの言い伝えだとは分かってるけど
願わなければよかったと 感じることがある
莉犬はこの日を境に 休むようになった
ずっと心配でやまなかった
莉犬の居ない席を見つめてはあの満面の笑みを思い出して胸が苦しくなった
早く会いたくて仕方がなかった
季節は巡って春を迎え、 僕は2年生になった
それでも莉犬は 学校に来なかった
毎日莉犬への手紙を書いて 届けてもらった
いつ莉犬が学校に来てもいいように明日の連絡を書き込んでいたりもした
心のどこかで、もう会えないんじゃないかと思うこともあったが
莉犬の机を見ればこっちを見てにっこり笑う莉犬が想像出来て
どの机よりも綺麗に拭いてあげた
そんな日が続いた 夏のある日
家に帰ると、お母さんがいつもとは違う重たい空気を醸し出していた
母
母
るくん
嫌な予感がした
心臓がドキドキ鳴っている
背負っていたランドセルを下ろして、お母さんの前のソファにすわった
母
母
母
るくん
今まで僕は引っ越すことに反対したことはなかったせいか、僕の言葉を聞いてお母さんは驚いた顔をした
母
母
るくん
るくん
大きな声を出して泣いた
莉犬との約束まだ果たしてない
まだいっぱい遊んでない
るくん
るくん
るくん
僕には何も出来ない どうすることも出来ない
そう分かっていたからこそ 自分の無力さに泣いた
初めて出来た友達は 僕にとってたからものだった
手放す日がくるなんて 手放す日がこんなにも早いなんて
こんなにも辛いのに 何も出来ないなんて
僕らに残された タイムリミットは1週間
莉犬は学校に来るだろうか
莉犬はもう2ヶ月近く来ていない
それでも僕は ずっと待ち続けていた
必ず来ると信じていた
ついに最終日になってしまった
それでも莉犬は来なかった
先生
クラスメイトの子が1人ずつ僕に手紙を書いてくれたが、頭には莉犬のことばかりで全く耳に入ってこなかった
先生から花束を渡されて 僕もみんなにお礼の言葉を言った
先生
先生
先生
るくん
僕は大きくうなづいた
るぅちゃんへ いっぱいあそびたかったな じつはぼくはおおきな びょうきとたたかっています だから、がっこうに いけていません でも、ほんとうは
〝もっといっしょにいたかった〟 りいぬより
そこで初めて気づいた
あの日莉犬が突然泣き出した理由も一緒にいたかったという言葉の意味も
入院することが分かっていたからもう会えないと気づいたから
最期の挨拶をしてくれたんだ
涙は拭えば拭うほど溢れてきて気づいたら嗚咽が出るほどに泣き叫んでいた
あれから約8年経った今
莉犬のことを忘れた日は 1度もなかった
しかし、莉犬に会えた日も 1度もなかった
あの転校をきっかけに 僕は友達を作ることをやめた
もう大事な人を作って なくしたくないから
必要最低限、誰とも話さず 本と向き合っているのがほとんどだ
そのせいで周りの人から気持ち悪がられることが多く、酷い時は暴力だってあった
それでも良かった
人を好いてしまうくらいなら 嫌いでいた方が楽だった
だけど今日
そんな僕のことを 好きと言ってくれる人がいた
さとみくんはこんな僕を庇ってくれた
それと、なーくんとジェルくん
嬉しいのに 悲しい過去が僕の袖を引っ張る
寝る前に僕は 星を眺めていた
もしも叶うのなら 莉犬に会いたい
毎日願い続けているのに このお願いは未だ叶っていない
僕はため息をついて ベッドに潜った
次の日学校に着くと なんだかやけにみんなが 騒がしかった
さくん
るくん
誰かに声をかけられるなんて 思っておらず驚いていると
ジくん
後ろの教室の扉からジェルくんが入って来て、クラスメイトの女子たちがさらに騒がしくなる
女子生徒A
ジくん
ジくん
女子生徒A
女子生徒は顔を赤らめながら笑顔で友達の元へかけてよった
ジくん
ジくん
るくん
僕に気づいて明るい笑顔を向けて僕に手を振った
その姿が少しだけ莉犬と重なった
さくん
ジくん
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り、クラスメイトは一斉に席につきだし、ジェルくんは走って自分の教室へ戻って行った
先生
先生が号令をかけた
女子生徒A
女子生徒B
女子生徒A
転校生...
だから今日はやけにみんなが騒がしかったのかと納得する
どんな人なのか気になっていると
先生
先生
扉が開き転入生が 入ってくるなり 周りは一気にザワついた
女子生徒A
女子生徒B
みんなが盛り上がっている中、 僕は目を丸くして声も出なかった
そこに立っていたのは
りくん
僕が会いたいと願い続けた 莉犬だった
先生
りくん
しかも彼は 僕の後ろの席だった
本当は話しかけたくて仕方なかったがもう8年前の僕なんか忘れているかもしれない
急に話しかけたりしたら 気持ち悪がられてしまうかもしれない
そう思っていると前から歩いてくる莉犬の顔を見ることが出来なかった
りくん
でもその声を聞いて僕は顔を上げた
るくん
やっと会えた
やっと話せた
やっと顔が見れた
嬉しくて僕は気づいたら 涙を流していた
そのせいで視界が歪んでいたが 莉犬も泣いているのが分かった
急いで莉犬は席について 僕に後ろから話しかけてきた
りくん
るくん
8年もかかったけど ようやく約束が果たせそう
星に願えば叶う
このことが信じられている理由は
星が流れるたった1秒くらいの間に願えるほど強く思っているからだと言われている
どんなに時間が経っても 莉犬への気持ちは変わらない
莉犬がいることで つまらない学校生活は あっという間に 楽しい時間となった
でも一つだけ大きな問題がある
女子生徒A
りくん
女子生徒B
女子生徒A
りくん
女子生徒A
女子生徒B
僕は今まで周りの関係を絶っていたせいで莉犬に迷惑をかけてしまう
るくん
るくん
僕なりの誠意で嘘をついた
りくん
ころん
ころん
ころん
女子生徒A
女子生徒B
さくん
女子生徒A
ころん
突然のことで 何が何だか分からなかった
腕を掴まれて 僕らは校舎を出た
ころん
ころん
なくん
るくん
りくん
僕らはさとみくんと ころんくんに頭を下げた
さくん
さとみくんは僕にしか 聞こえない声で囁いた
ジくん
なくん
ころん
るくん
りくん
りくん
なくん
ジくん
さくん
ころん
僕らはご飯を食べて 仲が良くなった
次の日
学校に着き、下駄箱の中の上履きを見るとボロボロになっていてとても履けそうではなかった
犯人はすぐに分かった
僕は反感を買ってしまったのだろう
背後からクスクスと笑い声が聞こえる
原型を留めていないほどに壊された上履きを持って、近くのゴミ箱に捨てた
廊下を歩いていると向こうから手を全力で振りながら走ってくる姿があった
ころん
るくん
元気に挨拶をしたが ころんくんから笑顔が消えた
ころん
るくん
嘘をついたが直ぐにバレた
ころん
さっきまでの笑顔はどこにもなく 舌打ちをして怒りという感情が 剥き出しになっていた
さくん
ジくん
なくん
ころんくんの表情を見て 3人は固まった
さくん
みんなの表情が一気に暗くなった
るくん
僕は悲しくなった
僕が傷つく分にはなんとも思わないが、僕の大事な人が傷つく姿は見たくなかった
しかも、その原因が僕なんて
謝ることしか出来ない
そんな自分に腹が立つ
さくん
さとみくんは僕を睨んだ
なくん
なーくんはさとみくんを呼び止めたが止まる気配はなかった
僕は怖くて固まってしまった
さくん
さくん
さくん
さくん
さくん
僕の頬には雫が伝っていた
でもこの涙はさとみくんが怖くて怯えているわけじゃなくて
ここまで自分の味方でいてくれる人がいることが嬉しくて泣いた
なくん
なくん
なーくんは優しく僕を抱きしめた
るくん
ころん
ころん
ジくん
人の優しさに触れて 僕は心が温かくなった
今までの気弱な僕は もうやめだ
僕はとある決心をつけた
さくん
なくん
ジくん
ころん
るくん
ころん
りくん
莉犬が可愛い笑顔を向けて 走ってきた
ころんくんは莉犬の手をとって 校舎の外へ走り出した
りくん
僕らは笑って 学校を抜け出した
走り着いた先は美容院だった
ころん
ころん
僕は言われるがままに 椅子に座った
目の前には長い髪の毛の眼鏡をかけたいかにも根暗そうな男の子が鏡に映っている
ころん
りくん
ジくん
なくん
りくん
莉犬はポケーっとしながら僕の髪が切られていくのを見つめていた
どんどん視界が開けてきた
気づけば別人のような 今どきっぽい男の子がいた
るくん
ころん
ころんくんは僕の眼鏡を とって笑った
るくん
なくん
ジくん
りくん
莉犬は飛びついてきて ずっとかっこいいと褒めてくれた
るくん
ころん
そして僕らはころんくんの家の中でゲームをして盛り上がった
あっという間に時間は過ぎて 外は真っ暗になっていた
なくん
ジくん
りくん
ジくん
るくん
初めて学校をサボった
悪いことだけどとっても楽しくてみんなと居たら時間があっという間に進んでいて
ずっと一緒にいたいなと 心から思った
みんなの3歩後ろを歩いているとさとみくんが歩幅を合わせてくれていることに気づいた
さくん
るくん
突然名前を呼ばれて顔を見るとさとみくんは俯きながら話し出した
さくん
さくん
るくん
僕はつい笑ってしまった
さとみくんは学校を抜け出した時からみんなでゲームをしてる時もあまり口を開くことがなく、ずっと僕が怒らせてしまったと思っていた
でもさとみくんは怒ってたんじゃなくて僕に言ったことを気にしていたんだ
不器用だけどすごく優しい人だ
さくん
るくん
僕はいてもたってもいられなくてさとみくんに抱きついた
さくん
るくん
さくん
るくん
前を歩いていた3人も 僕らの様子に気づいて足を止めた
るくん
るくん
るくん
るくん
そう、僕は決心した
誰かと距離を置いたり 嫌いになろうとするのは
それはみんながいてくれたから
みんなが僕の壁を 壊してくれたから
なくん
ジくん
りくん
さくん
みんなに出会えて良かった
次の日僕は上履きをボロボロにした犯人を呼び出した
女子生徒A
るくん
るくん
女子生徒B
女子生徒A
女子生徒B
ここで負けちゃいけない
そう思っていても足は震えて 言葉が出てこない
さくん
女子生徒A
さくん
さくん
るくん
さとみくんが助けに来てくれた
ころん
ジくん
なくん
りくん
るくん
女子生徒A
女子生徒B
さくん
るくん
るくん
るくん
るくん
るくん
るくん
るくん
るくん
実は少し憧れていた
誰かに嫌われてでも 誰かを好きでいられる君たちが
やりすぎてしまっただけで彼女たちなりの好きの表し方だったのだろう
女子生徒A
女子生徒B
2人は泣きながら何度も 僕に頭を下げた
るくん
るくん
こうして僕の学校生活は 宝物に変わっていった
5人の大事な宝石のおかげで