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私は、人と話してはいけない
兄さん達とは話してもいいと許して貰えた
本当はこの暑い夏でも長袖を脱ぎたい
マスクを外したい
髪の毛を結んだり切りたい
けど
そんな事してしまったらもっと酷くされる
私が悪いのだから、我慢しなくては
呂戊太(ロボロ)
……
隣の席
真っ黒な髪
左右違う目
マスクの下には八重歯
……
呂戊太(ロボロ)
……
咲希
……
真っ黒なダボダボな長袖
黒タイツ
なんでだろう
俺は天乃呂戊太
隣の席の咲希と小学校は同じだった
中学校は一時的に離れたがたまたま同じ高校に入ったのだ
呂戊太(ロボロ)
ねぇ、咲…
呼びかけようとすると咲希は離れていった
呂戊太(ロボロ)
……どないしたんや…
咲希を目で追うと
廊下に女顔の男子が居た
呂戊太(ロボロ)
あの人って…確か
南歩芽という名の男子だ
呂戊太(ロボロ)
もしかして…咲希のかれっ…彼氏…かも……？
そんな予想が出来てしまいショックを受けてしまった
呂戊太(ロボロ)
はぁ…咲希に彼氏…か
絵斗(ぺいんと)
どうした〜呂戊太〜
呂戊太(ロボロ)
兄さん……
絵斗(ぺいんと)
なんだ、まるで咲希ちゃんにでも彼氏できたような落ち込みようじゃん
呂戊太(ロボロ)
う"っ……
絵斗(ぺいんと)
あれ、図星？
絵斗(ぺいんと)
てか、咲希ちゃんに彼氏って出来るんだね
呂戊太(ロボロ)
はぁっ！？そんな言い方咲希に失礼やでっ！
絵斗(ぺいんと)
だってあの日、咲希ちゃんの未来の姿だっけ？
呂戊太(ロボロ)
うん
絵斗(ぺいんと)
それが今とは全然違うと思うんだよね
絵斗(ぺいんと)
体格とかも、女の子みたいな感じだし
絵斗(ぺいんと)
あの時の未来の姿はもうちょっと男の子らしかったな……
呂戊太(ロボロ)
……もしかしたらそれは中学生の姿かもしれんし
呂戊太(ロボロ)
俺らには分からんよ……
絵斗(ぺいんと)
まあまあ、今度でも希くん達を連れてきたらいいじゃん、
絵斗(ぺいんと)
咲希ちゃんの都合の合う日にでもさ
呂戊太(ロボロ)
うん
第2話
未来の姿
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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