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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

月影 未彩

あの影は…

月影 未彩

“魔法人間”を模倣している

吟羽 舞夢

魔法…人間……

ここに来る前、はるから出た言葉と一致していた

優來 はる

…ということは、魔法人間も学者も居なくなったのはあの影が…

月影 未彩

うん、関係しているだろうね

吟羽 舞夢

魔法人間って一体何なの?

吟羽 舞夢

魔法研究をしてる学者が作って、力を貰えるっていうのは聞いたけど…

月影 未彩

そっか、舞夢ちゃんは他の世界から来たから知らないよね

この世界には魔法を研究する学者が居て、新しい魔法を作ったり、魔力を分析したり、魔法を活用する方法を考えたりしてた

そんな学者である吹闇菜乃羽はある日、魔法人間を作ったの

吹闇 菜乃羽 フキヤミ ナノハ

《天才的な魔法学者/魔法使い》 1人を好んで滅多に人と行動しない魔法学者。 人嫌いではなく、単純に1人が居心地よく思っている。 自分を理解してくれる存在が欲しいと思い、魔法の研究を重ね、魔法によって人工的な脳を作り出し、魔法人間と呼ぶことにした。 魔法人間である苗穂すうあは菜乃羽のサポートをしつつ、菜乃羽の魔法実験に付き合っていた。 武器として弓矢を使い、矢の代わりに魔法を放つことも出来る。 この世全ての魔法を扱う能力を持ち、魔法人間すうあを通じて他人に魔法や魔力を与えることも出来る。

菜乃羽さんは、いつも1人で研究していたから、寂しかったらしい

そうして生まれたのが、魔法人間、苗穂すうあ

苗穂 すうあ ナエホ スウア

《造られた存在/魔法人間》 魔法学者 吹闇菜乃羽によって造られた魔法人間。 魔力が生命力となっている。 魔力を保有するメモリーチップが埋め込まれていて、これが壊れない限りは魔力が尽きても修復可能。 性格としては、菜乃羽に忠実で他の人にも友好的であるが、菜乃羽に危害を加える者は許さない。 この世全ての魔法を使う能力を持ち、菜乃羽の指示に応じて人に魔法や魔力を与えることが出来る。 武器として杖を使う。

すうあ様は菜乃羽さんの指示に応じて私達に魔法や魔力を分け与えてくれる存在

だから、魔法の女神様と呼んでる人も少なくは無い

それがここ数日、2人が行方不明になったと同時に、すうあ様の姿形をした影が現れ人々を殺戮していったの──

月影 未彩

魔法人間についてと今の状況はそんな感じかな

吟羽 舞夢

そっか…

月影 未彩

もし良かったら、今までの世界ではどうやって解決したのか教えてくれないかな

吟羽 舞夢

今までの世界というか…1つしか行ってないけど…

舞夢は前の世界で起こったことを簡単に説明した

その世界の象徴であったものがクリスタルに封印されてしまったこと

影が現れたこと

影を倒すと、クリスタルにある窪みと一致する宝石が落ちること

クリスタルに宝石をはめ込むとクリスタルが解放されること…

月影 未彩

世界の…象徴か…

吟羽 舞夢

この世界の象徴って、やっぱりその魔法学者と魔法人間かなって思うんだけど…

月影 未彩

確かにそうだね

月影 未彩

じゃあ菜乃羽さんの家に行ってみよっか──

月影 未彩

って言いたいところなんだけど

吟羽 舞夢

月影 未彩

今このまま外を彷徨くと、影に殺されちゃう可能性がある

月影 未彩

だから特訓しよう!

吟羽 舞夢

特訓?!

月影 未彩

だって倒さなくちゃいけないでしょ?

吟羽 舞夢

それはそうだけど…

優來 はる

どちらにせよクリスタルを見つけても宝石がないなら意味が無い

優來 はる

魔法に精通してる俺らでも歯が立たないんだから、俺は未彩の意見に賛成

吟羽 舞夢

うーん…そっか…

吟羽 舞夢

でも特訓っていったって、何を特訓するの?

月影 未彩

私、戦おうとしたこと何回かあったんだけど、毎回殺されそうになるの

月影 未彩

そして、結局時間を切り取って影から逃げるしか手が無くなる

月影 未彩

その中で気付いたことがあって

月影 未彩

あの影は、私達の魔法の詠唱を聞いて何を出すべきか考えてる

吟羽 舞夢

詠唱を?

魔法の詠唱とは、魔法を出す際に必須となる呪文のようなもの

当然、必ず読むものだと思っていたのだが…

月影 未彩

実はね、詠唱って特訓次第では短縮できるの!

吟羽 舞夢

うーん…

にわかには信じ難かったが、未彩は自信があるといった様子だった。

月影 未彩

見ててね

月影 未彩

まずは、詠唱があるバージョン

未彩は木にお祓い棒を向けた

月影 未彩

【ウォーターボール】

そう唱えると、お祓い棒の先端から直径5cm程の水球が木に向かって放たれた

月影 未彩

そして次、詠唱がないバージョン

そう言うと未彩はお祓い棒を地面に置いた

吟羽 舞夢

え?

未彩は手を木に向かって突き出し、未彩の手には水色のオーラが纏い、次の瞬間先程と同様に水球が木に放たれた

吟羽 舞夢

え…!

優來 はる

これが…

月影 未彩

私達魔法使いは、詠唱をすることで武器に魔力を込めて、そこを通じて魔法を出すの

月影 未彩

でも、詠唱短縮を極めれば、戦闘中に武器が壊れたりとか、奪われたりしても魔法が使えるようになる!

月影 未彩

しかも、詠唱するより少しだけ技の出が早くなるの!

月影 未彩

威力は落ちちゃうけどね

吟羽 舞夢

それってやろうと思ってできるものなのかな?

月影 未彩

うーん、やっぱりコツを掴まないと難しいかもね

月影 未彩

でもその点、はるくんは有利だと思うな

月影 未彩

魔法を撃つのって、棒状の武器を使ってる人の方が簡単なんだよね

月影 未彩

私のお祓い棒とか、舞夢ちゃんの杖みたいな

月影 未彩

でも、はるくんは鎖で、魔力を込めるのはちょっと難しいから、それを使いこなせてるはるくんだったら習得早いかも!

優來 はる

確かに…武器を杖から鎖に変えた瞬間に魔法が上手く出せなくなったしな…

吟羽 舞夢

でも練習するって言ったって、どこで練習するの?

月影 未彩

まあここしかないよね

月影 未彩

外は影が彷徨いてるし

吟羽 舞夢

ウォーターボールだけならまだしも、炎系の魔法とかも練習したいし、さっきみたいに木に撃つ訳には…

優來 はる

俺に考えがある

はるはそう言うと、神社の付近を四角形を描くように歩き、四隅で地面に何かをしていた

それが終わると、四角形の内側まで戻ってきて、両手を合わせた

優來 はる

[ここに我らを護りし結界を創造せよ]

はるがそう唱えると、描かれた四角形が光だした

優來 はる

これでこの中だけダメージが軽減するようになった

月影 未彩

おお!さすがはるくん!

吟羽 舞夢

これは?

優來 はる

昔誰かが使ってた能力だ

月影 未彩

で、特訓が終わったあとに回復魔法をかければいいんだね!

優來 はる

……

優來 はる

俺は遠慮する

月影 未彩

そっか、はるくん回復魔法苦手だっけ

優來 はる

……

吟羽 舞夢

……?

吟羽 舞夢

回復魔法って苦手な要素ある?

月影 未彩

うーん、なんか宗教的な?

優來 はる

怪我も病気も神に与えられた試練なのだ。
神を信じればいずれ完治するだろう。
魔法や医療の力で治すのは甘えだ。

優來 はる

本当は誰かが回復魔法を使うのも腸が煮えくり返る思いなくらいだ

月影 未彩

そっかぁ

吟羽 舞夢

(なんだろう、否定したくはないけど…)

吟羽 舞夢

(その宗教、ものすごく変だ)

吟羽 舞夢

あれ?でも…

吟羽 舞夢

最初会った時病院で治療してもらってたよね

優來 はる

……あれは…神が…なんでか……

問い詰めると、はるは歯切れ悪く答えた

月影 未彩

まあいいじゃん!

月影 未彩

まずは特訓しよう!

吟羽 舞夢

まあ、それもそうだね

そして私たちの詠唱短縮特訓が始まった

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コメント

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ユーザー
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はるの宗教関係出てきて嬉しい とっくんがんばれー!

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