拾った猫は神様でした

第2話

神様でした

359

2024年03月22日

#司類

#コメディ

あかまる🍓🐾໊

ピピピピ

司

ん……

司

あー、仕事だぁ…

司

あ、ルイ！おはよう！

司

すぐご飯を…

ルイ

…

ルイは寝床でぐったりとしていた。

司

ルイ…？

司

どうした？！具合が悪いのか？！

ルイ

みゃー…

その声は弱々しかった。

司

すぐ病院に…！！

司

あ、でも会社行かないと…

司

いやけど、何かの病気だったら…

ルイ

みゃー…

ルイが起き上がり、俺の背中を押した。

司

…行ってこいってことか？

ルイ

にゃー…

司

本当に大丈夫なのか？

ルイ

うみゅぅ…

司

……

色々と不安はあったが、会社に遅刻しそうだったので急ぐことにした。

司

（ ' -' ）ﾎﾞｰ

男性社員

…天馬？どうした？体調悪いのか？

司

ああ、いや…

司

実は…猫を飼っているんだが、今朝の体調が良くなさそうでな…

男性社員

え？！病院連れてかなくて大丈夫なのか？！

司

連れてこうと思ったんだが…

男性社員

会社なんかいいから、連れてった方がいいぞ！

司

え、けど、

男性社員

仕事は俺が代わりにやっとくから！

司

ほ、本当にいいのか？

男性社員

当たり前だろ！俺もお前に沢山助けられたんだからさ！

司

…ありがとう！

司

(けど、どこへ連れてったらいい？)

司

(あれは猫なのか？病院でいいのか？)

司

(…まぁいい。とにかく急いで帰ろう！)

司

ルイ！！体調は大丈夫……

おや、早いじゃないか。

司

…へ？

そこには耳と尻尾が生えた男がいた。

おかえり、司くん。仕事はどうしたんだい？

司

え、だ、誰……？？

おや…酷いじゃないか。君が付けてくれた名前を忘れたのかい？

司

も、もしかしてルイ……？？

ルイ

うん、そうだよ。

司

え、けど、え？なんで喋っ…！？

ルイは1度深呼吸をした。

ルイ

分かりやすく説明すると、僕は神様なんだよ。

司

……は？

ルイ

いやー、色々あって妖力をほぼ無くしてしまってね。ただの猫になっていた所を、君が拾ってくれたんだ。

ルイ

それで徐々に妖力を取り戻し、元のこの姿まで戻れたって事。

司

？？？

ルイ

よし。話したいことも話し終わったし質疑応答をしようか。

ルイ

司くん。聞きたいことを言ってごらん。

司

え、えっと…

頭の中はまだ混乱状態だったが、取り敢えず質問することにした。

司

その…神様って言うのはどういうことだ？

ルイ

そのままの意味さ。君ら人間の思う神様で間違いないよ。

司

えっと…あ、咲希がルイを見ても何も言わなかったのは何故だ？

ルイ

君以外の人間には、僕がただの猫に見えてたからだよ。

司

じゃあその…さっき言ってた"色々あった"って？

ルイ

…

ルイ

それは黙秘かな。けど大した事じゃないよ。

司

そうか…

ルイ

他に質問はなし？

司

まぁ…今はいい。

ルイ

分かった。じゃあ…

ルイ

今度は、君の願いを言ってごらん。

司

俺の願い……？

ルイ

そう。拾ってくれたお礼に願いを何でも1つ叶えてあげる。

ルイ

仮にも神様だからね。

司

願い……

ルイ

何でもいいよ〜

ルイ

億万長者になりたい？気になる人を惚れさせたい？それとも、誰かを祟りたい？

司

た、祟る……？そんな事も出来るのか？

ルイ

ああ、何でも出来るよ。

ルイ

ほら、君の欲を教えて？

司

俺は……

司

えっと……取り敢えず、まだルイにここにいて欲しい。

ルイ

……へぇ？

司

今はそれだけしか思いつかん。

ルイ

えー…もっとこうさ、嫌なアイツを消して欲しい〜とか、お金持ちになりたい〜とか、そういうの無いの？

司

無いな。

ルイ

無いか〜

ルイ

まぁ、それが君の願いなら叶えよう。

司

本当か？！

ルイ

ああ、これからもよろしくね。司くん。

そう言ってルイは可愛らしく微笑んだ。

司

こちらこそ！

こうして神様との共同生活が始まった。

司

そう言えば、ルイ。ご飯は食べるのか？

ルイ

うん？食べなくても問題は無いよ。

ルイ

あー、でもお腹は空くからお供え物くらいは欲しいな。

司

お、お供え物……

司

えっと…普通の食事は食べられるか？

ルイ

人間の食べ物？もちろん食べれるよ。

司

じゃあ、これからルイも一緒に食事しないか？

ルイ

君と？

司

ああ。一人で食べるより、誰かと食べた方が美味しいからな。

ルイ

ふーん…僕は構わないよ。

司

そうか！なら、今から何か作るから待っててくれ。

ルイ

はーい

司

はい！ルイ、お待たせ！

ルイ

( *¯ ꒳¯*)ｸﾝｸﾝ

ルイ

美味しそうな匂いだね。これは何だい？

司

オムライスだ。食べたことは無いか？

ルイ

うん、初めて見るよ。

ルイ

戴きます。

司

ああ！口に合うと良いんだが。

ルイ

ŧ‹”ŧ‹”(◉༥◉,,)

司

(〃•̀⧿•̀)ﾄﾞｷﾄﾞｷ

ルイ

美味しい…！

司

良かった！！

ルイ

ふふ、こんなに美味しいの初めて食べたよ。ありがとう。

司

いやいや！気に入って貰えて嬉しい！

ルイの尻尾がブンブンと左右に揺れている。

ルイ

♪♪

司

(喜んでもらえて良かった。)

ルイ

…司くんはさ、本当に願い事ないの？

司

え、またその話か？

司

さっきも言ったが、今はお前がここに居てくれるだけで…

ルイ

お礼がしたいんだよ。こんな美味しいものを食べさせてくれたお礼。

司

いや、別に要らんぞ？！俺が勝手に食べさせたから。

ルイ

それじゃあ気が済まないんだよ。

司

え、えー…

司

じ、じゃあ……明日会社休みたい…とか？

ルイ

分かった。

司

え？

突然プルルルルル、と言う音がした。

俺はスマホを手に取り、応答ボタンを押した。

司

はい、天馬です。

上司

おお、天馬。急な連絡ですまんな。

上司

会社でシステム上の不具合が生じたらしい。だから、直るまでは自宅待機だとさ。

上司

ま、多分1日か2日はかかるだろうが…

上司

念の為、いつ連絡が来てもいいように準備はしておいた方がいいぞ。

司

は、はい！わかりました！

上司

おお、じゃあな。

司

はい！失礼します！

相手が通話終了ボタンを押したのを確認し、俺はスマホを置いた。

司

……本当に休みになった、

ルイ

神様だからね。

司

なんか罪悪感が…

ルイ

何で罪悪感なんか感じるのさ。

ルイ

いい？君はその願いを叶えるに値するいい事をしたんだよ。だからいいの。

司

そ、そうか…？

ルイ

そうだよ。だから、今日と明日はゆっくり休んで。

司

ありがとう、ルイ。ではお言葉に甘えさせてもらおう。

ルイ

うん！それでよし！

続く

おまけ

司

(猫だったって事は猫の神様なのか…？)

司

ルイ〜

ルイ

ん？なに司くん…

俺は猫じゃらしを持ち、ルイに見せた。

ルイ

‪Σ( ˙꒳˙ ;)ﾊｯ!

俺は猫じゃらしを上下左右に動かしてみた。

ルイ

そ……そんなおもちゃ…

ルイ

ぼ、僕神様だし…？┐(´～｀；)┌

ルイ

猫じゃらしなんかで遊ぶわけ…:(｀^´):

猫じゃらしの動きに合わせてルイの耳が動いていた。

俺は少し不規則に動かしてみる。

ルイ

:(´◉ᾥ◉｀):ｳｸﾞｯ

ルイは何かを我慢しているようだったが、やがて耐えきれずに猫じゃらしにじゃれ始めた。

ルイ

((꜆꜄ ˙꒳˙)꜆꜄꜆ｼｭｯｼｭｯｼｭｯ

司

(やっぱり猫なのか…可愛い…)

終わり

この作品はいかがでしたか？

359

8件

よだれが出そうなくらい可愛い…(キモ)

タイトル回収ｷﾀｰ！！猫と神様の絵があるの豪華すぎ！！このまま神様と仲良く暮らしてくれ

えぇ…可愛すぎるんですけどぉ…🥺やっぱり戦争起こるよこれ((((?

あかまる🍓🐾໊

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

作者の他の作品すべて見る

#司類の新着小説
一覧

関連するタグ

作者の他の作品すべて見る

#司類の新着小説一覧

関連するタグ

#司類の新着小説
一覧