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ゆあんくん視点
正直、最初は軽い気持ちだった。 クラス違いの女子に冷たくされるのも、無視されるのも、珍しいなって思っただけ。 「興味無いです」 あの言い方。
嫌悪でも怒りでもなく、本当にどうでもいいって顔。 「…あんなの、初めてなんだけど」 昼休み、じゃぱぱと話しながらも頭の片隅にはえとさんの顔が残っていた。
「ゆあんくん聞いてる?」 「あー、聞いてる聞いてる」 適当に返しながら廊下を見る。 ーーいた。 1年2組の前。 友達と笑っているえとさん。
…普通にかわいいじゃん。
昨日の冷たい目と今の無防備な笑顔の差が妙に刺さった。 「なんで俺にはあの顔しないんだよ」 別に好きとかじゃない。はずなのに。 気づいたら、目で追っていた。 声かけようとして、やめる。
また無視されたら、ちょっと面倒だし。 (いや、なんで俺が気にしてんの) 今まで女子は勝手に寄ってきた。 追う側になるなんて、柄じゃない。 なのに。
「ちゃんとしたら、見る?」 昨日の自分の言葉を思い出す。 あれ、冗談のつもりだったのに。 半分は本当だった。 軽く扱われたくない。 拒絶されたまま終わるのもなんか嫌。
「めんどくさ…。」 そう思いながらまたえとさんの方をみる自分に苦笑する。 チャラいままでいい。 でもーー
「興味ないままは、ムカつく」
それだけは、はっきりしていた。 この気持ちは何なのか、まだ名前はつけない。 ただ一つ。
扇えとを、簡単に終わらせる気はなかった___
NEXT>>700♡
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