主
主
主
主
主
主
主
主
主
紫
息が苦しい
紫
紫
それでも足は動かす
止まってしまうと君が消えてしまいそうな気がする
紫
紫
ドサッ
足がもつれた
紫
すると
紫
消えかかった君の顔が溶けてきた
駄目だ
大切な
君が俺から消えてしまう
紫
紫
その答えが知りたくて
その答えが消えない内に
紫
紫
俺は走った
紫
紫
今日もいつもと変わらない日のハズだった
ピロロン
紫
紫
赤くんは俺の大切な人
真っ赤な髪で
黄色と紫の綺麗な目をしていて
ツンデレで
…
あれ…
赤くんは
どんな声をしていたっけ?
紫
わからない訳ない
そのハズだ
紫
紫
紫
安心させる為に
自分に言い聞かせる
俺の体はカタカタと震えていた
ラ○ン
赤
赤
赤
赤
紫
紫
紫
紫
紫
紫
こんなに嬉しいのに
なぜか不安だった
紫
紫
紫
不安が拭いきれない
俺は早歩きした
紫
わからない
紫
だんだん赤くんの姿もモヤがかかってきた
紫
心臓がバクバクと音をたてている
怖い
赤
赤
赤
ソファに寝っ転がって足をジタバタさせる
赤
赤
紫
そんな事を言っても君にモヤがどんどんかかる
君の声も
抱きしめた時の温度も
ほわっとした匂いも
紫
紫
俺は走った
大切な君に会う為に
あれっ
大切な君はなんて名前だっけ?
俺の首から冷や汗が流れ落ちた
赤
赤
君が好きなお茶を用意する
君が来る時はいつもこのお茶
君みたいに優しい香りがする
俺もこのお茶が好きだ
赤
君の好きなものを俺も好きになりたいだけなのだけど
でも
赤
赤
君はだれ?
赤
頭がからっぽになったようで怖かった
大切な君の名前もわからない
いつか大切と言う事も忘れてしまう
そんな気がした
紫
紫
俺は走った
がむしゃらに
ドクドク
心臓が早鐘を打つ
息ができない
怖い
赤
赤
紫
息が苦しい
紫
紫
それでも足は動かす
止まってしまうと君が消えてしまう気がする
紫
紫
ドサッ
足がもつれた
紫
すると
紫
消えかかった君の顔が溶けてきた
駄目だ
大切な
君が俺から消えてしまう
紫
紫
その答えが知りたくて
その答えが消えない内に
紫
紫
俺は走った
名前も
声も
姿も
何で大切なのかも
わからない
でも大切なんだ
紫
大切な君の家が見えた
胸騒ぎがする
手が汗ばむ
大切なモノをなくした様な
赤
大切なモノがわからない
でも
紫
赤
誰かの声が聞こえた気がして
外へ出た
紫
紫
息ができない
紫
でも、これで大切な君に会え…
赤
紫
目の前に赤い髪の子がいた
紫
急に涙が溢れてきた
ねぇ
君なの?
紫
赤
赤
っ
知らないの?
ごめん
俺もわかんない
紫
俺はくるりと背を向けた
そしていつからか【大切な君】のことなんて記憶の隅に消えていった
俺が背を向けたあとに
君が理由もわからず涙を零していることなんて知らずに
主
主
主
主
主
主
コメント
7件
「君は誰」 であの曲を思い出した人も少なくはないだろうねw