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コメント
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こんな言葉を並べたってさ
記憶に残りゃしない。
発言した言葉も聴いた言葉も
結局はどれもこれも要らなくてさ。
どんなに上手く言葉を並べたって。
どんなに言葉を発したって。
それがその人の為にならなければ必要無いんだ。
人のモノに似せても
人のモノを取っても
その人に届くことは無くてさ。
言葉は美しく消えて行く。
何かに磨り潰されたみたいにさ。
ほら、蝶を見てご覧よ。
矢張り美しく消えて逝ってる。
たださ、たださ、これだけはさ。
残させて欲しいのさ。
発した物は帰ってくる事は無い。時間が戻る訳でもない。
たった一つ、其の言葉を発してしまうだけで帰る者も帰らなくなるかも知れない。
其の事を努努忘れぬ様
ここに残す。
残しても無くなるかも知れない。
ただそんな事を思って居れば、人生楽しく無いのさ。
だから、消えると覚悟しても。
無くなると覚悟しても。
ただ遺せる物は残したいのさ。
こんな言葉を残して置いて言うのもなんだが、
精々僕は美しく、そして儚く消え行く事を願う。
そして、また命の華が咲き誇る事を。
其の方に伝わると良い。
僕が遺した物は何か。
何時か、伝わる事を嘆願する。
幾度の折が流れても
この言葉を胸に刻んで欲しい。
そう心緒し、これを造ったんだ。
蝶祝 咲
