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かつての千の戦果

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かつての千の戦果

32 - 花札で進化を止めよう

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2022年11月09日

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花札が主人公から離れ、主人公が神になる? そんな馬鹿な話が…………。
いいじゃないか!やってやるぜ!! 花札の力が宙へと流れていく中、主人公は「あること」を思いつく。
それは、今までの戦いの中でずっと考えていたことだった。
「世界を守る戦い」が終わろうとしている今だからこそ思い至った考えだった。
花札の力を全て宙に戻しても、主人公には影響がない。
なら、逆に主人公が持つ力を全部花札に流し込んだらどうなるだろう?「……それは、おそらく不可能です。」
「なぜ?」
「貴方には、今現在既に莫大な量の霊的な力が宿っております。
これ以上、無理矢理に押し込めば、いずれ破綻します。」
「じゃあ、このままだと?」
「おそらく、いつか臨界を超えて爆発してしまいます。」
白が言うには、人間1人では支えきれないほどの膨大な霊力と魔力があるらしい。
しかし、今の主人公はそれをコントロール出来る状態にある。
それはつまり、今の主人公は花札の力を使い放題ということでもある。
「さぁ来い!俺の花札!」
「……お前には負けた。
ならば仕方ない。我は消えることにしよう。
だが忘れるでないぞ?我は死ではない。輪廻に戻るだけだということを。
そして、またいつか何処かで生まれるであろう。そのときこそ、再び貴様と戦う時だ。
それまでせいぜい強くなっておくことだ。

花札の力を、主人公が受け取って、龍脈へと返す。
これで終わりかと思いきや、三乗の王が言うには「まだ足りない」らしい。
白が、自分の力で主人公の中に戻す。それで、やっと半分だと言う。
花札の力を全て使い切ってしまえば、主人公は死ぬ。
それは嫌だと訴えるが、もうどうしようもない。
こうしている間にも、花札達の生命は消費されていく。
白札に溜めた力で、呪言花札そのものを消す。
これで呪言花札は終わりになるはず。
<最後の最後で、ちょっとミスって呪言花札を消せなかった場合> 三乗の王を倒し、花札の力を使い果たした主人公は、白と共に意識を失う。
主人公が目を覚ました時、そこは見知らぬ部屋だった。
「おはようございます主様。お目覚めですか?」
「ああ、ここはどこなんだ?お前は何者だ?」
そこに居たのは、三乗の王に取り込まれていたはずの少女だった。
三乗の王を倒しても、呪言花札そのものは消滅しなかった。
花札は残ったまま。呪言花札は続いていく。
主人公と白が意識を失っていた間に、何があったのか。
なぜ、呪言花札が続くのか。
そして、なぜ自分が今こんな状況になっているのか。
何もかも分からないまま、物語は進んでいく。
【エンディング】
1ハッピーエンド(白札の封印)
白札を封印して、呪言花札自体を無くしてしまう。
ただし、呪言花札に関わる人達の記憶からは消えてしまう。
2バッドエンド(白札の解放)
白札を解放し、呪言花札ごと世界をリセット

花札を束ね、一振りの剣へと変え、白はその刃を己に向ける。
そして彼女は自ら命を絶つことで、呪いの連鎖に終止符を打った。
残った主人公は、最後の戦いに挑む。
主人公を殺せば、呪言花札は終わりになる。
三乗の王は、花札の化身である主人公の殺害を試みようとするが、主人公には通じない。
そこで彼は、自分の正体を明かす。
三乗の王の正体は、 花札の元になったカード、三十六枚の絵柄のひとつ。
それはつまり、主人公が集めてきた48枚花札の全てでもあった。
彼が集めたカードは全て消え去る運命にあったのだが、主人公によって救われた。
彼は、三乗の王が生んだ世界樹の化身。
故に、世界の全てを受け止める存在なのだ。
「花札の主人公、おぬしが我が元に来るなら、この世界を滅ぼさずに済むだろう?」
「そんな事はさせない!!私は貴方を倒して、花札と共に生きていく!」
主人公がそう宣言すれば、世界は救われる。
白は、主人公の言葉を信じ、彼の中から出て行く事を決意する。
そして、主人公は、白札に宿っていた白を解放する。
三乗の王を倒し、神の力を手に入れた主人公には、既に不可能は無い。
全ての呪言花札を封じ、最後の花札を主人公の元へ引き寄せる事さえ出来るようになった。
「これで、もう終わりですね。」
「そうだね。やっと全部終わったね。」
「じゃぁ、今こそ、私達の願いを聞いてくれますか? 私の命が尽きるまで、一緒に居てくれると言ってくれたじゃないですか。」
「うん、いいよ。約束だし。」
「では、お願いします。」
「はい。……んっ!?」
突然白が苦しみ出す。どうしたんだ?
「わ、私……」
「私が、皆をバラバラにした張本人です。ごめんなさい!」
なんと! 彼女は自分の意志で、呪縛されていたらしい。
「私はずっと、誰かに必要とされたかったんです。父様母様に愛されて、でもそれ以上にはなれなくて……。
そんな時に、偶然手に入れた呪符を使いました。
私自身を、もっと必要とされる存在に変えるために。……でも、それは間違いだったんですね。こんな事しても誰も喜ばない。」
そう言って、涙を流す。
「そうだぞ

花札の力を使い果たした主人公は、三乗の王と戦う余力が無い。
「まだ終わっていないぞ。諦めるには早いだろう?」
花札達に支えられて、主人公が立ち上がる。
「汝らの行く末を見届けるのは面白き哉。だが、これ以上は無駄であろう。」
「そうだね。お前を倒すのは俺じゃない。
白札、今こそお前の持つ力を解放する時だ。」
白札が、主人の言葉に応え、力を開放する。
「さぁ、もういいでしょう? 貴女は自由です! 私と一緒に行きましょう!」
三乗の王は、自分の役割が終わった事を知る。
ならば自分は消えるべきだ。けれど、最後の最後に未練を残してしまう。
それは、主人公に対する執着。そして、自分自身への後悔。
「私は、自分が何を望み、何の為に生きてきたのか分からないのです。
それでも良いのでしょうか?」
主人公は、答えない。彼女は既に主人公ではないからだ。
主人公は今、白と一つになっている。彼女の感情が流れ込んで来る。
(ああ、そういうことか)
白には分かる。主人公が、三乗の王に共感している事が。
彼女は、三乗の王の記憶を持っている。だからこそ、彼女を消せない。
そして、三乗の王が消えたことで、呪言花札もまた消える。
「今更何をしようと遅い!世界はもう滅ぶ!」
「お前たちが望んだことだろ?」
「そうだとも。だからこそ、最後の最後で邪魔をする奴には死んでもらうしかない。」
「それはどうだろうね?少なくとも私は死なんぞ。」
「ならば殺すまでよ!」
「やってみるがいいさ。私の命が尽きるまでに、私が世界を救えば勝ちだ。」
こうして始まった最終決戦だが、やはり三乗の王の方が強い。

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