紬
花札が主人公から離れ、主人公が神になる? そんな馬鹿な話が…………。
いいじゃないか!やってやるぜ!! 花札の力が宙へと流れていく中、主人公は「あること」を思いつく。
それは、今までの戦いの中でずっと考えていたことだった。
「世界を守る戦い」が終わろうとしている今だからこそ思い至った考えだった。
花札の力を全て宙に戻しても、主人公には影響がない。
なら、逆に主人公が持つ力を全部花札に流し込んだらどうなるだろう?「……それは、おそらく不可能です。」
「なぜ?」
「貴方には、今現在既に莫大な量の霊的な力が宿っております。
これ以上、無理矢理に押し込めば、いずれ破綻します。」
「じゃあ、このままだと?」
「おそらく、いつか臨界を超えて爆発してしまいます。」
白が言うには、人間1人では支えきれないほどの膨大な霊力と魔力があるらしい。
しかし、今の主人公はそれをコントロール出来る状態にある。
それはつまり、今の主人公は花札の力を使い放題ということでもある。
「さぁ来い!俺の花札!」
「……お前には負けた。
ならば仕方ない。我は消えることにしよう。
だが忘れるでないぞ?我は死ではない。輪廻に戻るだけだということを。
そして、またいつか何処かで生まれるであろう。そのときこそ、再び貴様と戦う時だ。
それまでせいぜい強くなっておくことだ。
