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男が微かに悲鳴を上げる
目の前には肌が真っ黒で顔が見えない
そして何より
血塗れだった
肌が黒くて見えない
だが確かに返り血がついている
辺りには生暖かい鮮血が飛び出て壁や地面にへばりつく
ドロドロと赤黒い血が血溜まりになっている
逃げようとした
だが視界の端に黒い刃物のような物が写り
気づいた時には両足が切り落とされていた
杖を取り出そうにもローブのポケットに入れていた血はいつの間にか無くなっていた
杖が無い、匍匐前進で逃げようとした
今度は右手,そして左手と切り落とされ俺の状態はもうダルマだ
血が飛び散り意識が遠のいて行く
無表情だった表情がパッと小さな子供のように笑顔になる
殺して
ころして
コロシテ
かちゃりと手錠をかけられる
ナンデ?
ドウシテ?
モドッテコナイノ?
ドウシテカエッテコナイノ?
オカシイナ
オカシイナ
部屋の隅っこでかんがえてかんがえて
あ、そっか
簡単な事じゃないか
四方八方から来る敵の首を刎ねながら思う
どーしよ
殺しても殺しても無限のように湧いてくる敵
ゼア
そもそも何故襲って来る?
侵入者排除精神だとしても何か可笑しい
まるで守っているような
そんな戦い方だ
ブァルース
考えに没頭し過ぎた
敵を薙ぎ倒したりジャンジャン殺したりしながら走り続ける
ゼア
自然と自分に語りかけるように言う
魔力量はまだ大丈夫,だが敵の数は計り知れ無い
体力も魔力も尽きたら殺されてしまう
ここ一体ごと溶かしてもまだ湧いてくる気がする
そもそもブァルースが居るから駄目だ
ならば
ゼア
ブァルース