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フェリックスが連れてこられたのは冷たく薄暗い研究所の一角だった。 ここは他の猫たちも押し込められている、 人間の好奇心の犠牲となった場所。視界には、 疲れ果ててぐったりとした猫、不安で鳴きわめく猫、 そして憤りで毛を逆立てる猫が映った。
フェリックスは檻の中に放り込まれ、 鍵をガチャリと音を立てて閉ざされる。
フェリックス
ねこ
フェリックスが隣の檻にいる猫に声をかけた。 答えはただの「にゃー」という鳴き声だけ。
フェリックス
フェリックス
アイリ
振り返ると、 一匹の猫がフェリックスをじっと見ていた。
フェリックス
アイリ
フェリックス
アイリ
フェリックス
アイリは辺りを見回しながら
アイリ
フェリックス
アイリ
フェリックス
アイリ
フェリックス
アイリ
フェリックス
ガチャ
アイリ
フェリックスは巧みに檻の鍵を外した。それは 外側から鍵の引っ掛けられた部分を見つけ、 それを上に持ち上げるだけで、ドアのロックが 解除されるという粗末なものだった。
フェリックス
部屋の一隅にある小さな窓がある。 鉄格子はあるが、猫の柔軟性を考えれば、 それは障害にはならない。
アイリ
アイリ
フェリックス
フェリックス
アイリ
二匹は部屋の扉を開けて廊下へと 足を踏み出した。
アイリ
フェリックス
アイリは、天井裏へとつづく小さな穴へと案内した。 そこには複雑に張り巡らされた排気ダクトがあり、 その中を二匹は身を低くして移動する 静かな足音が、 重厚な空気を切り裂くように響いていた つづく