おほしさま

また...再発してますね､

正直、完治する確率は 低いと思います

こちらも全力は 尽くしますので...

この世に生まれてきてくれて

まだ3年しか経っていないのに

君はあまりにも 過酷な道のりを辿ってきている。

俺なんかよりももっと辛くて

苦しくて

泣きたくなる

そんな道。

でも、君にとってはこれが当たり前で

過酷だなんて思ってないのかな。

寂しそうなその姿を見るだけで

泣きそうになる。

泣きたいのは...桃くんの方なのにね。

どうして桃くんだけこんな目に 遭わないといけないんだろう。

どうして、桃くんが 苦しまなければならないのだろう。

何度も何度も考えて

それでも答えなんて見つからなくて

代わってあげたいだとか

自分だったらよかったのにだとか

出来もしないことばかり考えて

自分を追い詰めた。

実際そんなことをしても

現実が変わるわけなくて

どんなことをしていようと

世界中の誰もが

同じように時が進んで

当たり前のように日々は過ぎ去る。

何度抗っても変わらない毎日を

君は生きていかなければならない。

俺よりももっと濃く深い日々を。

...治療の結果ですが

...効果があまり 見られませんでした

......､

あと3か月持つかどうか...､

お力になれず... 申し訳ありません､

できる限り、苦しくないように していきますので...､

お空に行くだなんて

本当は伝えたくなかった。

だって... 本当になっちゃいそうだから。

まだ...少しの希望を信じたいから。

...でも

言うしかなかった。

何も知らないままだったら 怖いと思ったから。

自分だったら、怖いから。

君との日々が永遠に続けばいいのに。

君は本当に、あの一週間後に 空へと旅立った。

今思えば、あれはきっと、 君なりの気遣いだったんだよね。

俺に心配させないように、 「おほしさまとしてみてる」って 伝えてくれてたんだよね。

君はママが思ってるよりも ずっと大人で、

いつの間にそんなに 良い子に育ってたなんて、ママは 知らなかったよ。

本当にありがとう。

でも、やっぱりママ泣いちゃってさ。

まだ一緒にいたかった。

貴方を、大切に大切に育てたかった。

どうしてもそうやって考えちゃって。

ママもお空に行こうかなって 考えた時もあった。

だけど、桃くんが 見守ってくれるって言ってたから

行ったら怒られるかなって思って

まだ、この世界で生きてます。

生きている間は、 どうかそっと見守っててね。

そして、またいつか会えたら、 とびきりの笑顔を見せてください。

きっと生きるから。

いつか会える日まで

君という名のおほしさまを胸に。

『おほしさま』