らな
はーい

優
よ、久しぶり!笑

らな
わ〜めっちゃ久しぶり笑

優
改めて顔見ると久しぶり感ハンパないな!

らな
それな!笑
どうぞ、あがって!

優
じゃあ、おじゃましまーす

らな
はーい

優
らなも一人暮らしかぁ〜新鮮だな!

らな
うん笑なんか優を部屋に上げるの緊張するな〜

優
実家の時はほぼ同棲してたのにw

らな
それとこれとは違うじゃん!友達になったばっかだし!

優
あ、そーだw友達だったww

らな
好きにくつろいで〜

優
お、部屋綺麗にしてんじゃん!!

らな
なっ!失礼な!レディーなんだから当然でしょ?

優
何言ってんだか笑
実家の時は散らかし放題だったのになー?

らな
うるさいなぁ、優が散らかしてたんでしょ!

優
まじでそれはない!むしろ俺が片してたわ!

らな
ふーん、そうだったかなー?

優
そうでしたー

らな
あー!でもらなが優の家行った時は、大掃除してあげたじゃん!

優
あーそういえば俺がバイト行ってる間に片してくれたね笑

らな
たしかエロ本と元カノの写真が出て来たような…

優
忘れてくださいお願いします…

らな
らな優しいから火で燃やしてあげよう

優
出来ればそこは水に流してください…

優
てかお前元カノの写真ほんとに燃やしたよなwww

らな
やばかったねあれ、最悪火事になるとこだったよね…

優
まじ焦ったわ!一階から親になんか焦げ臭いんだけどー?とか言われるしww

らな
なんだかんだ若かったなぁ

らな
でも元カノの写真取っとくのが悪いんだからね!?

優
いや、ガチであれは存在すら忘れてた。だって見るからに埃かぶってたやん。むしろよく見つけたわ笑

らな
掃除しだすと徹底的にやっちゃうからね笑

優
あの後俺土下座させられたっけ…

らな
ちょっと!ガチっぽく言うのやめてよ!ノリじゃんそれは!ww

優
まぁ、怒りっぽいところが可愛かったけどね〜

らな

らな
そ?あ、そういえばなんか飲む?

優
いいの?じゃあ貰おっかなー

らな
ミルクティーすきだったよね!今日来るから買っといたんだよね

優
え!まじ!らなのミルクティーめっちゃ美味いんだよなっ

らな
今淹れるね、ちょっと待ってて〜

優
おう!

あ、このぬいぐるみまだ持ってたんだ。
お、このパズル完成したんだなー。
こうやって見るとらなの部屋だな…
はじめて来たのに懐かしい感じがする
らな
できたよ〜

優
お、さんきゅ!

優
うまっ!まじで天才!

らな
大袈裟だなぁ笑

らな
こうやって2人でいるとさ、時間が戻ってくみたいだね?

優
ん?なんかそれどっかで聞いたことある台詞…

らな
あ、バレた?笑

らな
マボロシの歌詞だよ!

優
あー!マルヘアの!

らな
そうそう!ふと思い出して笑

優
まあたしかに、時間が戻ってくみたいだな

らな
(…戻らないけどね)

優
ん?

らな
うん、そうだねって!

優
なんかチャリ取りに来たのに悪いなー

らな
いいよいいよ、友達なんだから!

優
友達かぁ〜

優
まさからなと友達になる日が来るなんて思ってなかったわ

らな
そうだねー、でもらなはずっと友達になりたかったよ?

優
あー…別れた時もらなはそう言ってくれてたよな

らな
うん

優
なんか俺さー、そうゆうとこ幼稚だったから友達になんかなれるわけないだろって

優
別れた癖に他の奴と遊んでんの見て正直イライラしたし

らな
いや、らなの方がよっぽど幼稚だったよ

らな
自分から振って、でもほんとに離れるのは嫌だから友達って理由つけたかっただけだし

らな
他の人と遊んでるのなんか見たくないからインスタも見なかったし

優

優
なんで、俺のこと振ったの?

らな
…え?

優
別れてからずっと考えてた。なんで俺らだめになったんだろ、どっから間違えたんだろうって

らな
疲れさせちゃったなって

らな
優、優しいから。出逢った時からずっとさ、名前の通り本当に優しいから、甘えすぎたの

らな
別れる間際、ずっと無理して笑ってた。気づいてなかったでしょ?

優
え、無理なんかしてなかったよ

らな
2年…2年と3ヶ月一緒にいたんだもん。分かるよ、優の無理した時の笑顔なんて

らな
泣きたかった癖に

優

優
ごめん、俺そんなつもりじゃなかった

優
ほんと、一緒にいれるだけで幸せだったはずなのに

らな
らなが悪いんだよ
そんな顔させるまで気づかなかった

らな
優が優しくて、いつの間にか何しても許してくれるって甘えすぎて

優
らな

優
何も言えなかった俺に、言いたいことは言ってってちゃんと言ってくれてたじゃん

優
それでも俺、何も言えなくてさ。らなが最後だから本音聞かせてって言った時になってやっと

優

らな

らな
うん、ずっと対等でいたかったって言ったね

優
馬鹿だな、俺

らな
馬鹿じゃないよ。全部が腑に落ちたんだよ

らな
らなも、対等でいたかったの本当は

らな
傷つけることで愛を確かめてさ、ずっと前から間違ってた

優
らな、俺のこと好きだった?一度でも俺だけを見た瞬間ってあった?

らな
…え?

優
俺ずっと不安だったし自信なかった

優
ふとした表情とか、聞いてる音楽とか、LIMEの友達にあいつがいんのも

優
らなの中にはずっとあいつが残ってるままで怖かったんだよ

優
それで束縛が強くなる俺が嫌いで仕方なかった

らな
優…ごめん

らな
正直、優のこと好きになるまで時間かかった

らな
出逢った頃どうしようもなく辛くて毎日が地獄みたいだった。そんな時に優が突然現れて「俺が忘れたことすら忘れさせてやるよ!」って言ってくれて

らな
その言葉と笑顔を信じてみたくなったの。

らな
付き合ったのは、この人なら忘れさせてくれるって期待したから

優
うん、分かってるよ。

優
俺さー、あの時自信あった!笑
めちゃくちゃ幸せにして絶対すぐ忘れさせてやるって

優
軽くみてたんだよな、らなの気持ち。あいつの事今までどんだけ想ってたかとかも知らねーのにさ

らな
ううん、らなはあの日の優の言葉に救われたの。それからの毎日はほんとに幸せだったし

らな
だけど、時間が経つほど忘れられない自分に焦ってた。優のこと好きになっていくのに、恋じゃない気がして

優
あーだから好きって言っても好きって返してくれなかったのか…笑

らな
ごめん、中途半端に返せなかった

らな
それでも好きって返せたらよかったのに、傷つけてごめん

優
だめだよ、そしたら自分に嘘つくことになんじゃん。そんな好き嬉しくないし。

優
てからなすぐ顔に出るから嘘ついてんのバレバレだし!笑

らな
えっ笑そうかな…

優
でもさー、それで思い出したけど

優
らなはちゃんと俺のこと好きだったよな!

優
まぁ、一年経った頃から…笑

らな
えっ?!
なんで言おうとしてた事分かったの?!

らな
本当に言いづらいんだけど、一年経ってやっと本気で好きになったんだよね…もちろん恋愛として!!

優
やっぱりな〜笑
なんか急に態度変わったもんな

らな
えっ嘘!?

優
態度もそうだけど、表情から?なんか愛らしくなったというかかなり甘えん坊になったというか…笑

らな
うわ〜はずかし!!完全に心開いちゃったんだよ笑

優
わがままだけど愛くるしかったなぁww

らな
なんか恋越して愛っていうか!いつの間にか愛しちゃってたんだよね!笑

優
ちゃんと愛されてたんだよなー俺

らな
うん!愛してたよめっちゃ!

優
そん時は分かってたんだよ。でも別れてからダメなことばっか思い出してさ、忘れてた。

らな
らなだってそうだよ

らな
別れてから、いや、別れる間際から不安ばっかりで

優
え、そうだったの?

らな
うん、優はさ…

らな

優
ん?

らな
…最後までらなのこと愛してた?

優は少し驚いたような顔をして、
その後すぐに真剣な顔をして言った
優
愛してたよ、最後までずっと

途端に視界がぼやけて、生暖かい涙がボロボロ溢れて止まらなかった
優は昔と同じように優しく頭を撫でて
泣き虫だなぁと笑った
らな
…冷めたと思って

らな

優
…うん

らな
寂しかったの

優
…うん

らな
苦しくなって、それで耐えきれなくなって

優
…うん

らな
ただ愛を確認したくて…

らな
別れようって、試したの

優
ごめんな、らな…ごめん

らな
どう、して

らな
いつもみたいに引き留めてくれなかったの…?

優
俺、あの時切羽詰まってた

優
容量悪いから、バイクの免許も車の免許も一気に取って、借金は膨らむ一方で、らなとの将来考えて就職も焦ってたし

優
らなに物買ってやれる金もなくなって気持ちの余裕もなくなるしさ…こんな俺じゃ幸せにできねーって思っちゃったんだよ

らな
らなは、何もなくても幸せだったよ

らな
優が傍に居てくれればそれでよかったのに!

優
俺は、情けない自分のままらなの傍にいるのが辛かった

優
らなには笑ってて欲しいのに、俺がうまく笑えなかったら意味ないんだよ

らな
幸せにするって言ったじゃん…

らな
いつか結婚しようねって言ったじゃん

らな
離れないよって…言ったじゃん

らな
嘘つき

らな
何があっても離れないでよ!離れるなら最初からそんな事言わないでよ

優
離れたくなかったよ俺だって

優
別れたくなかったよ

優
嘘じゃないよ

優
本気で思ってたんだよ…

"本気で愛してたから"
優の震えた声が、丸まった肩が
あの頃の全てを映したように見えた
らな
分かってるよ

らな
嘘なんかじゃなかった

らな
若すぎたね、きっと

優

もう、遅いのかな
そう言おうとした口を噤んだ気がした
あまりにもお互いがお互いを傷つけすぎてしまったみたいで