今日はラジオ収録で永玖と一緒。
謙信
はぁ……
ーガチャ
謙信
あ、おはよう
永玖
っおはよう、謙信
楽屋に入るともう既に台本を読んでいた永玖。
何か言いたそうな顔をしてるのを横目に 俺は財布を持って楽屋を出た。
謙信
(なにしてんだろ)
謙信
(……こんなの俺らしくない、、よし)
ーガチャ
永玖
あ、謙信、
謙信
あのさ、今日の仕事終わったら話ある
永玖
っおう、わかった
ラジオを終えて、帰る前に椅子に座る。
永玖
……ごめん、謙信。
玲くんから聞いたよね
玲くんから聞いたよね
謙信
うん
永玖
でも、謙信のこと応援してる気持ちは嘘じゃないから
謙信
うん
謙信
(……そうじゃないよ)
謙信
(俺が聞きたいのはこんなことじゃないよ、永玖)
謙信
周りよく見てる永玖なら、気づいてるんでしょ?
そう言えば、永玖は俺から目線を外した。
謙信
永玖、
永玖
あ、そうだ。
謙信最近どうなの、颯斗と。
なんか進展あった??
謙信最近どうなの、颯斗と。
なんか進展あった??
謙信
ねぇ、永玖聞いてr……
永玖
この間、一緒にロケだったよね?
謙信
(なんで、、そんな明らか俺の言うこと遮って。)
謙信
颯斗の、、、、
颯斗の本当の気持ち、知ってるんでしょ?
颯斗の本当の気持ち、知ってるんでしょ?
颯斗の話聞いてれば嫌でも分かる。
あんなに、あんなに真っ直ぐ一途に永玖のこと思ってて。
謙信
颯斗のこと、傷つけないでよ
永玖
……
謙信
颯斗の話聞いてるとさ、
颯斗の永玖好きな気持ち嫌ってほど伝わってくるんだよね、
颯斗の永玖好きな気持ち嫌ってほど伝わってくるんだよね、
永玖
じゃあ謙信さ
永玖
俺がまだ颯斗のこと好きだって言ったとして、諦めてくれるの?
謙信
え、?
確かに、もし別れを切り出した理由が好きじゃなくなったからじゃなくて。
謙信
(永玖がまだ颯斗のこと好きなら、俺の恋は終わる)
永玖
謙信が振り向かせるって言ったんでしょ?
永玖
謙信が振り向かせるって言ったから、俺、
永玖
謙信だから応援しようって思ったのに。ダメだった、?
謙信
(……永玖)
謙信
でも颯斗の気持ちは、
永玖
だからさ!
永玖
なんで、?
謙信好きなんでしょ?
謙信好きなんでしょ?
永玖
なら、何も考えないで追いかけててよ
謙信
…っ。
永玖
……謙信が、躊躇してる理由はなんなの?
謙信
(それは、、)
謙信
永玖、まだ颯斗のこと好きでしょ
そう言った瞬間、永玖は顔を歪ませた。
謙信
(……ああ、やっぱり、)
はっきり言葉で言われてなかったのに、 自分から確信つきに行って…。
謙信
(バカだ、俺、)
謙信
ほら、ね
永玖
っ、謙信、
俺は、荷物を掴んで永玖から逃げるようにその場を立ち去った。