貴方
ちょ、
家に入るなりとしみつが私を壁に押さえつけた。
としみつ
誰?
貴方
何が
としみつ
さっきまで一緒に飲んどった男
貴方
同期。同じ部署の。
としみつ
で?
貴方
…何
としみつ
2人で飲むことが歓迎会なわけ?
貴方
歓迎会行こうとしたら残業押し付けられて
貴方
終わった時にはもう一次会解散しとって
貴方
だから2人でちょっとだけ飲もうって
としみつ
…ふーん
貴方
別に何も無いやん。飲んだだけだし。
貴方
ただの同期やん。…送ってもらおうとしたわけでもないし
としみつ
連絡は?何で無い?
貴方
だから、もう寝とるかと思ったの
貴方
としみつも自分から入れてよ連絡…
としみつ
俺が先なの?
としみつ
緊急で予定変更されたらそっちから連絡するやん普通。
貴方
…ごめん、
としみつ
心配で会社まで迎えに行こうとして
としみつ
会社のすぐ側に居酒屋並んどるし、どうせそこかなと思ってさ
貴方
それでさっき来てくれたの?
としみつ
うん
貴方
それこそ連絡してよ
としみつ
嘘つかれとったらって思って
としみつ
…疑った。すまん
貴方
…ううん。私が悪かった
貴方
だから離して。痛いんだってば
としみつ
やだ
貴方
何で
としみつ
心配かけた罰
貴方
も〜、分かったから、次からちゃんと連絡するって
としみつ
やーだね。離さん
貴方
ちょ、ねえほんとやだ!
としみつにいきなり脇腹をくすぐられる。
私はどうしてもくすぐりに弱い。
貴方
ちょ、アハハハ!ねえ!ねえってば!!ちょ、やめて!アハハハハ!!
としみつ
罰だわ、罰
貴方
やめてやめて、ほんとやめて!!
でも本当は分かっとる。
としみつの私に対しての疑いが、まだ晴れとらんこと。