父親
…ゾムとショッピは、同級生…なんだよな?
ゾム
せやで
ショッピ
同級生やね
父親
じゃあ何で二人は…野郎共に虐められていたんだ?
夏月
!(確かに、それは俺も気になっていた)
夏月
(だけど、聞くのを忘れてたな…)
ゾム
…俺とショッピは、環境が似てたんよ
ゾム
やから、意気投合して、いつも二人で行動しとった
ショッピ
…そう、だからあの時、二人で虐められていたんや
夏月
環境が…似ていたのか…
ゾムとショッピの環境が似ていた…。
つまり、捨てられるような、劣悪な環境だった…ということ。
夏月
…可哀想
父親
…夏月の言う通りだな
父親
でも、俺らは捨てたりなんてしない
父親
大事な家族だ。な、夏月
夏月
あぁ、そうだ。大事な家族だ
ゾム
お父さん…
ショッピ
兄ちゃん…
二人は涙を溢れさせ、泣き出した。
俺と父親は、二人を抱きしめて、なだめることにした。
夏月
…泣き止んだか?泣き止んだら風呂入るぞ
ゾム
っ、うん!
ショッピ
入ろうや!兄ちゃん…っ!
夏月
(まだ若干泣いている…まぁ、良いか)
父親
それじゃあ、俺は寝るよ
父親
おやすみ。夏月、ゾム、ショッピ
夏月
あぁ、おやすみ父さん
ゾム
おやすみ!
ショッピ
おやすみなさい!
ガチャッ バタンッ
父親は俺の部屋を出ていった。
夏月
…さて、服…俺の服だったらぶかぶかになるが…
ゾム
別にええで!兄ちゃんのやもん!
ショッピ
ぶかぶかでも過ごせるから、兄ちゃんのでええで!
夏月
分かった。…その服達は洗濯…っと
夏月
好きなの選んで良いぞ
俺はタンスの引き出しを開けて、二人に選ばせる。
ゾム
…よし!今着てる服と似たのあった!
ショッピ
俺は…これ、兄ちゃん着るん?猫のフード付きの服って…
夏月
…それ、母さんが俺の誕生日に買ったやつだな
夏月
ま、そのとき着てからあとは着てねぇけど
ショッピ
…これにするわ
夏月
んじゃ、風呂行くか
夏月
(俺は半袖短パン…で良いか)
ゾム
おー!
ショッピ
おー!
俺は二人と共に、風呂場へ向かった。