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SCP紹介！

第16話 - SCP-012-KO ｢審判の迷宮｣

2020年09月15日

#SCP

#オブジェクトクラス

#オリジナルアリ

モノクマーズ

やぁ

(´・ω・｀)

やあ！

モノクマーズ

今回紹介するSCPは！

(´・ω・｀)

なんだ〜？

モノクマーズ

SCP-012-KO

モノクマーズ

審判の迷宮

モノクマーズ

オブジェクトクラスユークリッド

(´・ω・｀)

へーKOか

モノクマーズ

SCP-012-KOは、建造物型のオブジェクトであるSCP-012-KO-1と人間型のオブジェクトであるSCP-012-KO-2から構成されています

モノクマーズ

SCP-012-KO-1は500m×500m×5mの大きさの石造りの建造物で、古代ギリシャ様式の建築法に沿って建てられており、外壁には[データ削除済]を形象化した紋様が描かれています。SCP-012-KO-1は普段は何の異常性も見せませんが、毎偶数月15日に建造物の外壁が描かれた紋様に沿って赤く染まり、「活性状態」に移行します。

(´・ω・｀)

結構でけぇな

(´・ω・｀)

赤く染まるのか

(´・ω・｀)

[データ削除]なのかよ……

モノクマーズ

お前、それ……

(´・ω・｀)

あ

モノクマーズ

まぁ、いい今回は見逃す

モノクマーズ

SCP-012-KO-1が「活性状態」に移行してから12時間が過ぎてもSCP-012-KO-1に侵入する人物がいない場合、SCP-012-KO-2の活動が確認されます。SCP-012-KO-2は身長3.7mの二足歩行生物で、3種類のオブジェクトが存在すると推定されています。それぞれのオブジェクトは牛、狼、ワニの頭をしており、その動物の鳴き声を出してコミュニケーションをするものと見られています。SCP-012-KO-2はSCP-012-KO-1から出て最も近い民間の村に直線距離で移動します。SCP-012-KO-2が民間の村に到達した場合は、[データ削除済]。[データ削除済]以降SCP-012-KO-2はSCP-012-KO-1に戻り、SCP-012-KO-1も「非活性状態」になります

モノクマーズ

現在財団は[データ削除済]の発生を防ぐために、SCP-012-KO-1が活性状態に移行した場合には、Dクラス職員または一般的なエージェントと研究員の選出された職員または志願した職員によって、男性6人、女性6人、合計12人の職員（以下「生け贄」）をSCP-012-KO-1に侵入させます。SCP-012-KO-1に侵入することになった「生け贄」のほとんどは[データ削除済]され、時々少数の職員がSCP-012-KO-1から脱出します。「生け贄」が侵入した場合、SCP-012-KO-1の活性状態は「生け贄」が侵入してから最短で3時間から最長で12時間以内に終了します。生存者の証言によると、SCP-012-KO-1は巨大な迷宮であり、SCP-012-KO-2はその中に入ってきた者たちを[データ削除済]といいます。

モノクマーズ

SCP-012-KO-1の内部には電波が通じるので、これを利用してSCP-012-KO-1の地図を作成しようとする試みがありましたが、SCP-012-KO-1に侵入する度に毎回迷宮の形態が異なっており、実質的に地図を作成することはできませんでした

モノクマーズ

おい？どうした……？

(´・ω・｀)

聞いてて、ある事に気づいたんだけど

(´・ω・｀)

[データ削除]の｢データ削除｣だよね？

モノクマーズ

へ？

(´・ω・｀)

え？

(´・ω・｀)

え？

モノクマーズ

今日はカセットテープ受け取っている

(´・ω・｀)

無視か

(´・ω・｀)

へぇ

(´・ω・｀)

カセットテープか古……‪w まぁいいや

(´・ω・｀)

カセットテープ入れがあるから

モノクマーズ

あんのかよ((ﾎﾞｿｯ…

(´・ω・｀)

ん？

モノクマーズ

まぁ、入れよ入れよ

カセットテープが流れる

記録対象: D-2002、D-6532、D-3171、D-3173、エージェント・ケルフ、エージェント・アイズリン、エージェント・ビドミナ、エージェント・ジェダイト、カンディンスキ博士

付記: 12人の「生け贄」に無線通信装置と少しの食糧を支給してSCP-012-KO-1に侵入させた。エージェント・ケルフ、エージェント・アイズリン、エージェント・ビドミナ、エージェント・ジェダイトには標準的な制圧装備も支給されている。

<記録開始、20██/█/██ 23:45>

A.ケルフ

こちら、「生け贄」。SCP-012-KO-1への侵入を完了した。

████博士

よし。可能な限り、その場所について多くの情報が判明することを願う。そして……可能であればその場所の地図を作成して帰還するように。

D-2002

くそっ、進んでも進んでも道しか見えねえ。

A.アイズリン

静かにして、D-2002。

（以降、Dクラス職員の不満を除いた特別な音声は聞こえない）

A.ケルフ

こちら、「生け贄」。指令部応答願う。分かれ道が現れた。

████博士

道はいくつだ？

A.ケルフ

4つに分かれている。

████博士

3人ずつのチームに分かれてそれぞれの先を探索するように。カンディンスキ博士は研究員であるから、エージェントだけとチームを組むように留意すること

A.ケルフ

了解した。

（以降、約3分間の低いひそひそ声）

A.ケルフ

班の編成を完了した

████博士

各班の人員の報告を

A.ケルフ

エージェント・ビドミナ、エージェント・ジェダイト、カンディンスキ博士が第1班、D-3171、D-3173、私が第2班、D-2002、D-2357、D-6532が第3班、残りの人員が第4班として編成を行った。

████博士

了解

（以降、約5分間に渡って特筆すべき音声は記録されていない）

カンディンスキ博士

こちらカンディンスキ博士。指令部応答願う。

████博士

どうした、カンディンスキ。

カンディンスキ博士

ここの内壁に木の板があって……何かが刻まれているのを発見した。いくつかの場面を描いたレリーフのようだ。巨大な人型が3つと……小さな人型が多く描かれている。写真を撮影した。画像を転送してもよいか？

████博士

もちろんだ。

（カンディンスキ博士が画像を送信する。すぐに画像分析研究室へ転送した。直後、別の通信を受信）

D-2002

こちらD-2002。指令部応答しろ。

████博士

発言に礼儀を備えろ。何があった？

D-2002

何があったかって？これを見てもそんなことを言ってられるかよ

[画像が送信される]

████博士

……これはなんだ？

D-2002

見て分からねえのか？白骨死体の山だよ。肉が全部腐っちまって大分長く経ってるみたいだ。俺があんなことになっちまわないのを祈るぜ、クソッ。

████博士

骨片に何か手がかりになるようなものはないか？特異な点だ。

D-2002

ちっとばかし待ってくれ。おい、██████、こっち来て手伝ってくれ。[数十秒に渡るガラガラという音]……不気味なのが一杯出てきたな。これは何か……壊れてる骨だ。それも……ほら、お前。お前チキンの骨を折って食べたとき、断面が必ずこんな感じになってるよな。だよな？

D-6532

うん、そうだ。これは何か強い力を加えてへし折ったような……凄い力で噛み千切ったのか。

████博士

何かその根拠となるようなものはあるか？

D-6532

たくさんの骨に歯の跡みたいなものが付いてるのが見える……それも、とっても大きいのが。

████博士

画像を送信してくれるか？

D-6532

お望み通りに。私はあれを見て夜に寝れなくなると思ったくらい痛々し……

（直後に突然悲鳴）

D-6532

待って！隣の壁の向こうから悲鳴みたいなものが聞こえた！これは……████の声だ！

████博士

████？ああ、D-3173のことか。コンソールから悲鳴が聞こえる。D-3173、何があった？

D-3173

[悲鳴]

████博士

D-3173、応答せよ。D-3173！

D-3173

た、助けてください！モンスターが、牛のモンスターが現れて……兄が……兄が……！

████博士

落ち着いてくれ、D-3173。じっくり状況を説明……

A.ケルフ

こちらケルフ、こちらケルフ！指令部応答せよ！SCP-012-KO-2と遭遇！オブジェクトは牛の頭をしていて、巨大な斧を持っている！現在交戦中だがこの兵装の火力では動きを阻止することができない！すぐに近くの機動部隊を派遣してくれ！繰り返す、こちらケルフ、SCP-012-KO-2とぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ[肉が引き裂かれる音][通信切断]

A.ケルフ

████博士

エージェント・ケルフ？エージェント・ケルフ！

D-3173

い、嫌、離れて！死にたくない！あっちの方にうわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！[通信切断]

D-2002

こなくそ、この壁のすぐ向こうから音が聞こえてくるじゃねえか！こんなところに居られるか、俺はここから逃げ……

（壁の崩れる音、とても長い狼の遠吠え）

D-6532

こんなすぐ[機械がゴロゴロと転がる音][通信切断]

D-2002

[悲鳴][通信切断]

████博士

クソッ、生存者に知らせる！今すぐ来た道を戻ってSCP-012-KO-1から脱出せよ！

<記録終了>

結果報告: 第1班の人員は全員生存してSCP-012-KO-1より脱出したが、残りの人員は全て[データ削除済]。第1班の人員が全員脱出を完了した後、4時間後にSCP-012-KO-1は非活性状態となった

インタビュー記録012-KO-011

対象: カンディンスキ博士

付記: カンディンスキ博士がSCP-012-KOの件について突然████博士にインタビューを申し出た。

<記録開始、20██/█/██ 21:19>

████博士

こんな夜中に急に尋ねてくるなんて一体どうしたんだ。

カンディンスキ博士

[沈黙]

████博士

……あの事件に関しては残念だったな。エージェント・ケルフはお前と親しかったんだろう。あそこであのように簡単に死んでいくとは思っていなかった。

カンディンスキ博士

そんなことは重要ではないんだ、████。私が言いたいのはそれとは別の話なんだ。

████博士

ん？別のことだったのか。なら一体何の話なんだ？

カンディンスキ博士

あの……あのクソ迷宮で、私はいくつか奇妙な点を感じたんだ。君は感じなかったのか？

████博士

奇妙な点？奇妙な人間の形をしたものが人間を[データ削除済]する迷宮なんてのはもうそれ自体が十分奇妙だと思うんだが。

カンディンスキ博士

違う、違う、そういう話じゃないんだ。私が感じたのは……いくつかの違和感だ。大きな違和感。あまりに異常だとは思わないか？あんなに大きな建造物があったにも関わらず、過去20年の間には何の記録も噂も無かったんだぞ。私も独自に調査してみたが、012-KOが登場する怪談は語られるようになってわずか10年にも満たないんだ

████博士

……興味深いな

カンディンスキ博士

それだけじゃない。あの迷宮にあった装飾品……私が見せたレリーフが木材でできていたことを覚えているか？私はそのレリーフの破片を採取したんだ。そしてその破片を持ち帰り、炭素年代測定法で作られた年代を計測してみようとしたんだ。[唾を飲み込む音]結果はどうだったと思う？

████博士

100年か、200年？そのくらいじゃないのか？

カンディンスキ博士

いくら多く見積もっても█0年だ。

████博士

[息を飲み込む音]

カンディンスキ博士

信じられないだろ？[数秒間の沈黙]私たちが、村の人々の記憶を記憶処理する前に調査したところによると、村の誰もが怖がって迷宮の中にあるものに手を出せなかったらしい。「縁起が悪いと思って」、それが事実で、財団にいる間抜けが誰もあの中に変な木材レリーフを落っことしていないんだったら、このことが示す答えは1つだ。あのクソが、少なくとも█0年以内に建てられた人工物だってことだよ

████博士

……信じられない……

カンディンスキ博士

そして……そしてだ。[唾を飲み込む音]その中にいた巨大な化物……SCP-012-KO-2だ。あれらは、それぞれが動物の頭を持っていて、動物の鳴き声を出したが……恐らく私の推測が正しければ……あれらはミノタウロスやウェアウルフのような神話的生物ではない……遺伝子工学の……精髄。突然変異。人体実験の結果だ。

████博士

……何？あれらも人工物だと言うのか？

カンディンスキ博士

おそらくは。あくまでも私の推測に過ぎないが、あれが自然に発生した怪物だと言うには、人間と余りにも似すぎている。まるで人間の身体に牛の頭、狼の頭と尻尾、ワニの頭と鱗だけを移植しておいた……そんな形だ。そして、もしそれが本当なら……あれはただの人間を[データ削除済]する危険物を閉じ込めておくための刑務所なんかじゃなく……いくつかの実験のための実験場だ。あの怪物を……教育……または試験するための。財団がその実験の片棒を担いでいることになってしまっているかどうか、それは分からないが……していないことを祈っている

████博士

しかし、何故だ？誰がどのような目的のためにそんなものを作って実験しているというんだ？

カンディンスキ博士

……おそらくそれは、[データ削除済]

[データ削除済]

<記録終了、20██/█/██ 23:45>

結論: 議論が終了した後、カンディンスキ博士は自分の研究室へ帰還した。████博士はこの記録をどうしたものか悩み、カンディンスキ博士の同意の下、財団に提出した。カンディンスキ博士は、月末にクラスB記憶処理を施された。

モノクマーズ

うわ〜

(´・ω・｀)

結構、謎だね

モノクマーズ