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ハルカナ
ハルカナ
ハルカナ
ハルカナ
ハルカナ
ハルカナ
ちぐからオリジナル曲を作ると言われた約2週間後、AMPTAKメンバーは集合させられた。
行ったところで待っていたのは 満面の笑みを浮かべているちぐだった。
ちぐさ
まぜ太
もしかして…
ちぐさ
ちぐさ
ちぐさ
やっぱり。
正直俺もオリ曲は楽しみにしていたから 完成したのはすごくうれしい。
ぷりっつ
けちゃ
あっきぃ
みんなもオリジナル楽曲ができて 嬉しそうだった。
AMPTAK×COLORSとしての始まりのうた…どんな歌なんだろう。
早速ちぐが音源を流してくれた。
始めは勇気をもらえるまっすぐな歌だな〜と思ってたけどあることに気づいた。 これって………
もしかして、ラブソング…?
聴き終わったあと、みんなは笑顔だった けど俺だけは笑顔になれなかった。
あっきぃ
けちゃ
まぜ太
ぷりっつ
ちぐさ
ちぐに呼ばれてハッとする。
あっと
ちぐさ
外へ出て誰もいないところで1人考える。
それは、少し前のこと。
俺は容姿は自分でも自信があるため、 周りからもモテていた。
告白もよくされていたし、 ラブレターなんかももらったりした。
けどいつも断ってた。なぜなら…
「愛」というのが わからなかったから。
いつもリスナーたちに愛を囁いてる俺が何言ってんだって思うかもだけど 本当にわからない。
言葉にするのは簡単だ。
けど実行するのは難しい。
この歳で言うのもあれだけど、恋なんて したこともないし考えたこともない。
グループ活動するにあたって 一番悩んでいたことだ。
そんな「愛」がわからない俺が ラブソングなんか歌っていいのか。
そもそも最近ASMRで愛を囁くのもいいのかとわからなくなってきているのに…
だけどみんな乗り気な様子を 見て歌いたくないなんて言えない。
あっと
気づいたら1人でつぶやいていた。
影でけちゃが聞いていたなんて知るはずもなく。
どうにかして1日を乗り切った。
1週間後レコーディングというのは わかったけどそれ以外の記憶は全くない。
あっきぃ
帰りはいつもあっきぃと帰っている。
楽しそうに言うあっきぃをみながら 俺は余計に不安が募る。
あっと
とにかく、今はあっきぃに話を合わせて おかないと…
1人家に帰って、 一気に疲れが襲ってきた。
今日は夜遅いし、もう寝てしまおう。
そんな時、けちゃからメッセージがきた。
けちゃ
俺は明日の予定を確認する。
明日は…あ、フリーデーだ。
フリーデーとは1ヶ月に一回 いれるようにしてる完全お休みの日。
それならいいか…
あっと
お泊りの時は大体俺の家だったから、 たぶん今日もそうだろう。
そう思ったら…
けちゃ
まさかのけちゃの家だった。
嵐のようなけちゃには いつも振り回される。
そんなところもけちゃのいいところだし、俺はそういうけちゃが好きなんだけど。
………恥ず
あっと
いつも来てもらう側だったから準備には 少し時間がかかるかもしれない。
早めにしておいて損はないだろうし もう使わないものだけ入れておこう。
俺は知らなかった。
このけちゃからの泊まりの 誘いの本当の意味を。
次の日、フリーデーということもあり とにかく暇な俺は朝一でけちゃの 家に向かった。
ピンポーンとインターホンの音が鳴る
けちゃ
思いっきり寝起きのけちゃの姿と声に 思わず笑ってしまう。
あっと
あっと
けちゃ
けちゃ
眠そうにトボトボ歩くけちゃは 小動物みたいだった。
少しした頃、まぜが来た。
まぜ太
まぜ太
あっと
まぜ太
まぜは何ともないように笑っているけど、編集は大変なんだってわかる。
俺はあんまり編集して動画出すような感じではないけどたまに編集すると すっごく疲れる。
それを毎日のようにやってる まぜはすごいよ。
あっと
まぜ太
こんな楽しい日でもどうしても 昨日のことが頭をよぎってしまう。
結局あれから言いたくても言い出せない 状況になっていて戸惑っている。
どうすればいいのかさえ分からず 何もできない。
そんな俺の暗い表情をまぜが見てたなんて知る由もなかった。
その後はいつもと同じようにまったり のんびりゴロゴロなお泊まり会をした。
この2人のそばは安心する。
一緒にいる時間が一番長いからかな。 他の人には言えない愚痴とかも話せる。
一番気が楽になる場所だ。
けちゃ
まぜ太
もう寝るかという時に2人が 真剣な表情で話しかけてきた。
急な展開に俺も緊張してしまう。
あっと
2人はお互いの顔を見て、 その後俺の顔を真っ直ぐに見てきた。
まぜ太
あっと
できるだけ動揺を悟られないように 平静を装ったが、 それも意味はなかったかもしれない。
けちゃ
けちゃ
まぜ太
やっぱりこの2人にはバレちゃうか〜…笑
どうしよう… もういっそのこと開き直るべきかな
あっと
俺は昨日1人で考えていたことを 2人に話した。
「愛」がわからないなんて言ったことないから驚いていたけど、でもずっと真剣に 聞いてくれた。
あっと
あっと
あっと
まぜ太
幻滅されたかな… されても、おかしくないよな…笑
そう思った次の瞬間…
けちゃ
けちゃは優しい声で言ってくれた。
何が大丈夫なのか全くわからないけど、 けちゃのその声は本当にそう 思わせてくれるような優しくて…
力強い声だった
おしまい 2話へ続く
ハルカナ
ハルカナ
ハルカナ
ハルカナ
ハルカナ
ハルカナ