レイ
おはよぉー
カノン
おはようレイくん
カノン
今日はいつもより早いね
レイ
そっちこそ
レイ
早過ぎない…?
レイ
だって今誰もいないもん
カノン
あ、あはは…みんな遅いよね〜
レイ
どっちかと言うと
レイ
カノンちゃんが早すぎるんだよなぁ…
カノン
いいじゃん早くても
レイ
まあ早いに越したことはないしね…
レイ
みんないないし女装落としてもいいのでは…?
カノン
何言ってんの…!?
カノン
女装は必須!
レイ
なんでさ
カノン
だって女装してることレイくんにしか言ってないんだよ?!
カノン
もし私が女装してることバレたら…
カノン
ずっと私につるんでいたレイくんまで嫌われちゃうかもしれないんだよ…ポロポロ
レイ
わわわっ…!!
レイ
ちょ、落ち着いて…
カノン
この状況で落ち着いてられるもんですか!!
カノン
もうレイくんなんて…レイくんなんて…
カノン
レイくんなんて知らない!
レイ
っ…
レイ
ごめんカノンちゃん!
カノン
ふんっ…!
レイ
カノンちゃん…
カノンちゃんに嫌われちゃった…
ああ、僕は昔っからそうだ
僕が余計なことを言うから…
これは僕が小学6年生の頃に、友達と肝試しに行った時の話。
レイ
…。
レイ
こ…怖いね…たかしくん…
たかし
そうか?
レイ
やっぱり肝試しなんて来るんじゃなかった…ボソッ
たかし
お前、肝試し舐めてんのか?
レイ
そ、そんなんじゃないよ
たかし
肝試しが嫌ならお前は帰ればいいじゃねえかよ
レイ
そんな…たかしくんを置いていけないよ…
たかし
はぁ?
たかし
まぁ、俺は先に進む
たかし
お前は帰れよ
たかし
ドンッ
レイ
えっ!?
レイ
バタリ
こんなことがあったから、もう余計なことは言わないって思ったのに
僕は余計なことを言ってしまった
レイ
…
レイ
カノンちゃ…
カノン
プイッ
レイ
うぅ…
好きな人にも嫌われたし
レイ
…先生、体調が優れないので保健室行ってきます。
先生
おお、気をつけろよ
レイ
…はい
レイ
…
もう、ここから飛び降りたい。
レイ
…これからどうしよう
カノン
レイくん…!
カノン
ハアッハアッ…
レイ
カノンちゃん…!?
レイ
僕カノンちゃんと一緒に居る資格なんてないのに…
カノン
ギュッ
レイ
え…?
カノン
そんなことない。
カノン
私の方こそ、さっきはあんなこと言ってごめん
カノン
ほんとは、言い過ぎたって。
カノン
レイくんに言いたかった…
レイ
…ごめんね
レイ
僕、カノンちゃんが僕のこと一生懸命考えてくれてたこと知らなくて…
カノン
ううん、いいんだよ
カノン
私も…
カノン
レイくんがただ提案をしてくれただけなのに
カノン
あんなこと言ってごめんね
レイ
カノン…ちゃん…
レイ
ポロポロ
カノン
レイくん、どうしたの?
レイ
ぼく、カノンちゃんに嫌われてなかったんだ…って
レイ
思うと安心しちゃって…
カノン
ふふっ…
カノン
やっぱり、レイくんかわいい
カノン
私はレイくんが大好きだよ…。
カノン
チュッ
カノン
これからも、よろしくね
レイ
…うん!