閏年の告白

学校に向かういつもの通り。

10分くらい歩いた先にある学校へ、 幼馴染と登校する。

普段と何ら変わりのない風景。 隣には幼い頃から仲良くしている幼馴染。

全て今まで通りだった。

このまま学校に行って、 一緒に勉強して、 一緒に寄り道して、 隣接した家に帰って…

……そうなると、思っていたのに。

理人の言葉を聞くのが嫌だと思うのは、おそらく今日が最初で最後だろう。

自分の親友が、幼馴染が、 自分のストーカーをしていただなんて、信じたくないに決まっている。 聞きたくないに決まっている。

告白されたことなんて忘れてしまうほどの出来事に言葉を失い、俺はその場に立ち尽くすことしか出来なくなってしまった。

理人は嬉しそうにニコニコと笑いながら俺の手を握り、恍惚の表情を浮かべながら言った。

『…閏年に結婚したら、』 『幸せになれるんだって。』