狗井 莉犬
と、俺がころちゃんに、抱きつくと、すぐに
蒼瀬 ころん
という、幼いころのころちゃんからは想像も出来ないよな言葉が俺の耳を貫いた。
狗井 莉犬
蒼瀬 ころん
狗井 莉犬
蒼瀬 ころん
狗井 莉犬
蒼瀬 ころん
百瀬 さとみ
ニコッと微笑むこの先輩は、正直、会った時から俺は彼に苦手意識を 持っていたのだと思う。
狗井 莉犬
百瀬 さとみ
普通に自己紹介をしただけなのに、ころちゃんも先輩も、驚いたような顔をして、先輩はどこかへ立ち去ろうとしていた。
それも、ころちゃんから逃げるように。
蒼瀬 ころん
そんなとき、ころちゃんは先輩を追いかけようとしていた。
ガシッ(莉犬くんが、ころんくんの腕を掴む音)
蒼瀬 ころん
そんな行動が信じられなくて、嫌で。
狗井 莉犬
だから俺は、学校案内っていう嘘をついてまで一緒に居たかった。
蒼瀬 ころん
ころちゃんの口から『先輩』という単語を聞いただけで、少しめまいが起こった。
狗井 莉犬
蒼瀬 ころん
俺が大声を上げると、ころちゃんは、そう口にした。
狗井 莉犬
蒼瀬 ころん
俺がころちゃんに『大好き』と伝えるところちゃんは困ったような顔を浮かべた。
ころちゃんは……わかっているのだろう。
俺がころちゃんを恋愛として好きなことを。
でも、ころちゃんにはさとみくんがいる。
多分、そこからだろう。さとみくんのことが嫌いになった日は。
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