紗綾(さあや)
【今伝えるよ。】
瞬(しゅん)
【なにを?】
紗綾(さあや)
【君のこと。】
瞬(しゅん)
【……うん。】
キーンコーンカーンコーン
授業終了のチャイムが鳴った。
俺はまた最後まで紗綾の言いたいことわかんなかった。
瞬(しゅん)
なぁ、紗綾。
紗綾(さあや)
ん?
瞬(しゅん)
さっきの言葉の続きは?
君はクスッと笑い
細長い人差し指を俺の前に出して
秘密。と言い去っていった。
次の日
紗綾(さあや)
【ねぇ、話そうよ。】
紗綾からまたメッセージがきた。
あえて、無視することにした。
コンコン
紗綾が俺の机を軽く叩く
だけど無視をした。
紗綾(さあや)
紗綾(さあや)
【どうしたの?】
無視無視……。
紗綾(さあや)
【教えるね……。】
紗綾(さあや)
【君が好きすぎてたまんないよ。】
瞬(しゅん)
はぁ!?
先生
おい、瞬
先生
なんかあったのか?
瞬(しゅん)
な、な、な、なんでもありません!!
俺は立ち上がったまま紗綾を見た。
紗綾はクスクス笑いながら
紗綾(さあや)
君が好き。
俺の青春は今動き出した。