宮治の重荷

⚠️注意⚠️ いつもと同じ

新幹線に揺られて数時間

俺はやっと宮城に着いた。

さ、今日はどこのネカフェに泊まろうか…

俺は駅から出てネカフェに向かう。

ネカフェでは何も考えなくていいんや

そう思うと少し心が軽くなる。

よし、さっさと行くか。

これなら何不自由なく一泊過ごせる。

その時不意に

俺の腹が唸った。

7:30

コンビニは便利やなぁ

これとこれと…

期間限定のアイスや！

これも買うか

ルンルン気分でアイスに手を伸ばしたとき

誰かの手も伸びてきて

俺の手と誰かの手が触れた。

これは少女漫画で言う恋愛フラグと言うやつか？

そう思い隣をちらっと見てみると

なんと俺と同じくらいの男やった。

まず男ということにびっくりや

手はちゃんと手入れされていて

肌も白い。

そう思ったのも一瞬で

レジの方から誰かの声が聞こえた

その声に隣の男の人は反応し

レジの方にいる人の方を見ながら

アイスを掴む──

事はなく

俺の手を掴んだ。

男の人が俺を見て

俺の事を知っている素振りを見せた。

けど結局レジの方にいる人に呼ばれ

アイスだけを持って去っていった。

帰り際ちらっと見られた気もするけど

気のせいだと思おう。

よし、まずアイスを食べるか

せっかくのアイスが溶けたらそれはもうアイスやない。

ビニル袋からアイスを取り出し食べ始める

頬が緩む。

俺はやっぱりめしが好きや。

いつになっても。

…俺は、

バレーは好きなんか？

めしは好きや

バレーは？

バレーはどうなんや？

好き？嫌い？

わからん。

けど、俺が辛い思いをした一番の元凶は…

バレーや。

バレーのせいで俺は

辛いんや

苦しいんや

悲しいんや

バレーをやっていなかったら俺は

比べられなかった

生まれて来なければよかったなんて言われなかった

この重い重い荷物なんてモノを背負わなかった。

じゃあ、嫌いなんか？

けど

バレーがあったからこそ

負けた時の悔しさ

努力

絆を知って

バレーを続けていたからこそ

宮兄弟として有名になって

最高の仲間と出逢えて

バレーがもっともっと──。

何言っとるんや、俺。

宮兄弟だなんて俺の力がすごいんやない

侑の力がすごいんや

俺なんてただ侑と双子ってだけで

俺はなんもすごくない

なに、調子乗っとるん

アイスを持つ手に電流が走った気がした。

そして俺は結局バレーが好きなんか？嫌いなんか？

アイスを食べ終わって

いつもならまた袋からめしを取り出そうとするのに

今日はアイスだけでお腹いっぱいや。

なんでやろ

次は両手両足に電流が走った気がした

コンビニで手が触れた人伏線っぽいけど出てこない可能性が…