王子様の登校日

奥の正門への扉は空いており

このまま走って突っ切れば 難なく抜け出せると確信したアーロンは

まさしく言葉の通り 正門へ走ってゆく

たたたたたたたたたた

シュタッ！

しかしアーロンはすぐに止まってしまう

アーロンの目の前

廊下の端では 最後の警備員が

椅子に座って 眠っていた

#77 足音

※アーロンによる渾身の表現㊹

開きっぱなしの 正門への扉

やたらとわざとらしい 「zzz」のイビキ

俺を

誘い込んでる かのように……！！

だけど

アーロンは窓に映る 遠くの焼け野原を見てそう小さく呟く

アーロンは足音を立てずに

そーっと

歩いてゆく

そー

……

ーっ、、、

と

とりあえず1歩目は バレなかった

次に2歩目

ドクン ドクン

心臓の鼓動がうるさいが 恐る恐るつま先を立てる

そー……

……

ドカァン！！！！！

アーロンは尻もちをつきそう だったがギリ耐える

？？？？？？

やっぱ 寝てる演技だろ

ドカァン！！！！

そしてアーロンはまた 音を立てずに歩いてゆき

そのまま

普通に

警備員の前を突っ切ってしまった！！！

アーロンは自分が思ってる以上に 存在感が薄くなっていた

しかし言った通り

こんな単純に突破できる話は無い

ズズ……

ピピピピピピピ

アーロンの心臓から爆音の アラーム音が鳴る

アラーム音で目を開けた警備員

そして全速力で アーロンを追ってくる

ドドドドドドドドド

アーロンは走って 正門に向かう

そしてしばらく追われたが

焼け野原となったパレード付近まで 行けば 警備員は着いて来てなかった

上空からはルビー王国の部隊がいて

地上にも沢山の兵士がいる

見つかればすぐに 殺されるような場所だから

次話 7月9日更新！