遊園地以降私は高校生のように色んな所に遊び回った。
登山、海水浴、温泉、海外旅行、
お陰様で私の財布は随分と軽くなった。
序に私はこの並行世界で医者は対して稼げないことを学んだ
太宰
太宰
中也
中也
中也は寂しそうな顔で囁いた。
慥かにそうだ。此処最近は羽根の成長速度も前より増して、中也自身の栄養状態も幾つか悪くなっている。
中也は今蕾の状態の桜だ。
花が咲けばすぐに散ってしまう。
もう余り時間が残っていない。
太宰
中也
中也
中也
中也
中也は儚く笑った。
まだやり遺したことがある。まだ生きていたいだけど神様はそれを赦してくれなかったと云わんばかりに。
並行世界の中也は何時も何処か悲観的だ。
手が届くのに、もう少しで届くのに中也は諦める
私の知ってる中也はそんな事しない。
並行世界の中也は私の知ってる中也ではないけれど顔は同じなのに、声も同じなのに考え方がこうも違うと腹が立つ。
太宰
若しこの知らない中也、知らない考え方をする中也達が今迄中也が隠していた一面なら
尚更腹が立つ。
だからなんとしてでも生き返らせて
太宰
一発殴ってやる。
中也
太宰
中也
とんだ哲学。幸せなんて人によって変わるのに、死ぬまで判らないかも知れないのに其れを成人してもない子供が判るわけ…
中也
中也
中也
太宰
太宰
中也
眉間に皺を寄せて唸る中也。私はに少し考えてみてと言い残し、病室を出た。
太宰
太宰
太宰
一晩丸々中也が思う幸せについて考えてみたが正直さっぱり分からなかった。
現実世界ではあれ程中也の事を莫迦にして弄んで、いじって戯れて、仲良くしていたつもりなのに私は、中也の考えることすら想像出来ないんだと
彼が思う理想の幸せすら判らないんだと思い知った。
彼は何を求めているのだろうか
何に餓えているんだろうか
何を欲しているのか
若しかしたら酷く単純で、平凡で、簡単なことなのかも知れない。
そして私は何が欲しいんだろう。中也やという答は勿論。織田作にも会いたい、
私は思考の檻と、迷宮に閉ざされ迷い込み其の儘眠りについた。
次の日中也は目を光らせて私に云った。
中也
太宰
中也
中也は上に乗っているバニラアイスとメロンソーダを混ぜた。
ストローを咥えて少し吸うと中也は目をキラキラと光らせた。
太宰
中也は満面の笑みで頷いて次は混ぜずに上のアイスだけ頬張る
私は珈琲に角砂糖を3つ入れて混ぜカップを口元に運ぶと中也が手を止めた。
中也
中也
太宰
中也は口角を上げて
中也
私は口の中の珈琲を吹き出しそうになったのを堪え、何故と聞き返すと
太宰医師と一緒に居ると暖かくて生きた心地がする
誰かと居たいと思ったのは太宰医師が初めてだった。だから何処かに行かなくても俺は太宰医師と一緒に居たい。
泣かせてくれるじゃないか。
太宰
中也
太宰
太宰
又財布が軽くなった。勿論カードでも彼の為なら此のぐらい惜しくもない
中也
太宰
中也は頬を赤らめた。
中也
実は此の日以降検診日の結果は以前より善い結果だった。
私は治療法の確証を得て、中也も救えそう
此れは多分キリストからのプレゼントだと信じよう。
プレゼントでネックレスを送る意味は「貴方とずっと一緒に居たい」「貴方は私の物」です 太中っぽいけど太宰がもう一度会うために頑張ってる話よ? END
コメント
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え、語彙力すご…というかプレゼントの意味最高すぎません??いやぁ…好きです…!次回も楽しみにしております!