ゆう
私以外の女…って、
モデル
そう、浮気してたの。
ゆう
…
モデル
初めて出会った時、彼はこう言ってくれたわ
モデル
「なんて美しい方なんだ、貴方は唯一無二の存在だ」って
モデル
それからたくさんアプローチしてくれて、結婚して、私も彼しかいないと思ってた
モデル
思ってたのに、
電車の揺れと共に涙がこぼれ落ちる
モデル
私、なにか間違ってたのかなあ…?
モデル
彼のためにモデルのお仕事も精一杯頑張ってきたのに、何が足りなかったの?
ゆう
あの、
モデル
もしかしたら最初っから全部嘘だったのかも、わたしは、何をしたら正解だった?
ゆう
あの!!
ゆう
私はただの学生だし、そんなガキから言われても何も響かないかもしれないけど!
ゆう
私も、貴方の事を綺麗だと思ったんです!
モデル
っ…
ゆう
貴方が電車に乗ってきた時、こんなに綺麗な人いるんだ!って、思わず見惚れちゃうぐらい…!
ゆう
だから、貴方に最初惚れた彼も、そんな彼について行くと決めた貴方も、間違えてないんです
モデル
間違えて、ない…?
ゆう
貴方と彼で一緒に正解の道を歩んでいたのに、途中で踏み外したのは彼なんです
ゆう
だから貴方は、貴方だけはずっと、何も間違えてない、絶対に。
モデル
…
ゆう
あ、えっと…だからその…なんというか…!!
トンネルを抜け、夕日の光が車内を照らす
モデル
……ふふ、ありがとう。もう十分よ
モデル
…あーあ!話したらなんか馬鹿らしくなっちゃった!なんであんな馬鹿男のためにこんな悩んでたんだろ!
ゆう
あ、えっと、
モデル
ねえ、学生さん
モデル
私ね、多分誰かに肯定されたかったんだと思う。私の周りには誰かいるようで、誰もいなかったから。
ゆう
…私の言葉でもいいなら、いつだって貴方のことを肯定しにいきますよ
モデル
薫子
ゆう
え?
薫子
私の名前!やっと思い出せたの。
ゆう
薫子、さん…素敵な名前ですね
《次は---駅、---駅…》
ゆう
私、ゆうって言います。
…薫子さん!
…薫子さん!
薫子
なあに?
ゆう
さっきの笑顔、世界で1番可愛かったです。
薫子
…!
薫子
ふふ、貴方もね!ゆうちゃん!






