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コンソメパン
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コメント
1件
みぅです🤍🥀 第18話「波紋」、読み終えたよ。 透、壱誠に土下座して「仲間になってくれ」って……胸が詰まった。あの場面、彼の「弱さを受け入れてでも生きる」選択が、すごく生々しくて苦しくて、でも美しかった。 しかも最後、2人でブルーシートを抱えて湖へ向かうあたり、もう戻れない領域に足を踏み入れた感じがひしひしと伝わってきて。 嘉代 壱誠という男の得体の知れなさと、透の諦念と覚悟が交差する瞬間が、この話の一番好きなところです。 次が気になる……。
ガチャ
鎚水 透
透が呼びかけても、返事は無かった
鎚水 透
デブ
鎚水 透
鎚水 透
透はリビングを見て、違和感を覚えた
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
デブ
鎚水 透
一般人(女性)
女性は塞がれた口の下から、くぐもった声を出した
目を限界まで見開いて必死に何かを訴えているように見える
鎚水 透
鎚水 透
視線を逸らして、透は部屋の隅へと向かう
そこには以前として変わらず、転がったままの麻袋があるだけだった
鎚水 透
しゃがみ込んで袋に手をかけ、軽く小突いた
鎚水 透
"もぞり"と中で何かが動いた
デブ
透の後方ではデブが勝手に食事を開始していた
デブ
バサッ
鎚水 透
後ろで何かが崩れ落ちる鈍い音がした
弾かれたように透は振り返った
鎚水 透
視界に飛び込んできたのは・・・
床にうつ伏せに倒れ込んでいるデブの姿だった
頭からジワリと赤黒いものが広がっている
デブの傍らで静かに立っていたのはスーツの男だった
鎚水 透
赤く染まったナイフを片手に掲げたまま、表情は何一つ変わっていない
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
スーツの男は無言のまま、透に視線を向ける
その目には怒りも興奮も、何一つ浮かんでいなかった
鎚水 透
透の頭の中には1つの予想が浮かんだ
鎚水 透
右手に木槌が現れ、握られる
スーツの男
スーツの男
嘉代 壱誠
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
嘉代 壱誠
ダッ
鎚水 透
床を蹴って、透は突っ込んだ
ブンッ
タンッ
渾身の一撃を振るうも、 嘉代(かしろ) 壱誠(いっせい)は最小限の動きで後ろに一歩下がった
木槌は何もない空間を虚しく通り過ぎた
鎚水 透
続けて、横薙ぎに木槌を振るった
キィンッ
ナイフが木槌の軌道に僅かに触れ、木槌の力の向きがあっさりと逸らされる
逸らされた勢いのまま、透の体が大きく泳ぐ
嘉代 壱誠
透の視界の端で壱誠は一気に間合いを詰める
ザシュッ
鎚水 透
嘉代 壱誠
透の肩口に少しの痛みが走った
血がジワリと滲み出し、Tシャツの布地の一部が赤く染まっていく
鎚水 透
鎚水 透
透は力任せに木槌を振り上げた
ドンッ
透の斜め上から叩きつける一撃を壱誠は半歩後ろに下がりながら、ナイフの腹でその軌道を弾いた
鎚水 透
ガキンッ
続けて、ナイフと木槌の攻防がしばらく繰り広げられる
ザシュッ
壱誠は低く踏み込み、針の糸を通すように透の脇腹を刺した
鎚水 透
嘉代 壱誠
普通であれば膝から崩れ落ちてもおかしくない一撃だが、体はまだ動ける
鎚水 透
手すりに縛られたままの男女が悲鳴を飲み込むように、身を強張らせていた
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
嘉代 壱誠
嘉代 壱誠
嘉代 壱誠
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
グシャ
右手に握られた釘バットが弧を描いて人間の左肩に叩き込まれた
鈍い打撃音の直後、釘が肉に食い込み、布地が裂ける音が倉庫に響いた
鮮血が噴き出し、地面に滴り落ちる
先輩1
鎚水 透
上機嫌な様子の男の後ろに、透は脅えていた
先輩2
先輩1
ガンッガンッ!
釘を倒れた男の腹に刺し、位置を固定すると、その上からハンマーを振り下ろした
倒れた人間の腹に釘が打ち込まれた
先輩2
先輩2
先輩2
鎚水 透
鎚水 透
ガンッ!
その後、遊び気分の振りをした透と遊び気分の男達が倒れた人間たちに向かってカラースプレーを噴射した
透は中学生の時から人を傷つける、人を殺すことを何とも思わない人間が存在することを知った
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
嘉代 壱誠
壱誠は再び距離を詰め、ナイフを下から掬い上げるような軌道で斬りつけようとした
鎚水 透
刃が木槌の分厚い頭部に深々と食い込んだ
嘉代 壱誠
鎚水 透
木製の柄越しに押し合う力が発生する
鎚水 透
拮抗する時間は、そう長くは続かなかった
壱誠はナイフを素早く捻った
スルッ
角度を変えられて、木槌からナイフが滑った
鎚水 透
嘉代 壱誠
その同時に、壱誠はナイフを空いた透の腕を目掛けて振った
鎚水 透
ザシュッ!
嘉代 壱誠
鎚水 透
鎚水 透
木槌の先端が男の顔面を真正面から捉えた
嘉代 壱誠
初めて壱誠の口から声にならない呻きが漏れた
ゴッ!
ドンッ!
ガ シ ャ ア ア
鎚水 透
信じられない勢いで壱誠の体が宙を舞った
食卓に叩きつけられ、その上を転がりながら壁際の棚まで吹き飛んでいった
部屋中に食器の割れる音や棚が倒れる音が響き渡った
鎚水 透
信じられないといった顔で、透は自分の手のひらと木槌を見下ろした
鎚水 透
嘉代 壱誠
嘉代 壱誠
倒れた棚の陰、透から見て壱誠の姿は動いていないように見える
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
倒れた棚の残骸を踏み越えて、透は床に腰をついた壱誠に向かって駆け出した
嘉代 壱誠
フッ
刹那、透の視界が奇妙に歪んだ
鎚水 透
目の前には、今にもナイフを振りかぶろうとしている壱誠の姿が見えた
ガッ
辛うじてナイフを木槌で防いだ
嘉代 壱誠
鎚水 透
透の足元、そこは先程まで壱誠がいた崩れた棚の残骸のど真ん中だった
透には理解が追いついていなかった
鎚水 透
鎚水 透
グググと刃が押し込まれていく
透の体がジリジリと後ろに押される
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
嘉代 壱誠
崩れた棚板を踏みしめて、透は力を込めた
拮抗が崩れる
ドンッ!!
透は蹴りで力任せに壱誠の体を押し返した
鎚水 透
嘉代 壱誠
壱誠の体が大きくよろめきながら、数歩後退した
鎚水 透
収まりかけていた傷口からの血が再度、出始めた
鎚水 透
疲弊した体に鞭を打つように、透は木槌を構え直そうとする
壱誠が迫ってくるその一瞬がやけに長く伸びたように透は感じた
視界の端で様々な記憶が次々と弾けては消えていく
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
俺は弱いから
鎚水 透
鎚水 透
弱いなら弱いなりの生き方をすればいい
上に頭を下げ続けて、それでも生き延びてきた
その生き方を透は嫌ってほど知ってる
鎚水 透
鎚水 透
一瞬、透の頭が真っ白になった
透の目の前には、腕を振り上げた壱誠がいる
刃が真っ直ぐ透の喉を目掛けて迫っていた
木槌を持っていた手が緩み、木槌が床へと落ちていく最中、それは消えていった
考えるより先に、透の体が動いた
ガクッ
透はその場に崩れ落ちるように膝をつき、額を床に叩きつけた
鎚水 透
嘉代 壱誠
グサッ
ナイフは透の背中に刺された
鎚水 透
嘉代 壱誠
嘉代 壱誠
血のついたナイフを壱誠はじっと見下ろした
それから、額を床にこすりつけたまま動かない透を長く見た
嘉代 壱誠
鎚水 透
嘉代 壱誠
嘉代 壱誠
嘉代 壱誠
鎚水 透
鎚水 透
嘉代 壱誠
嘉代 壱誠
鎚水 透
嘉代 壱誠
夜は更に深くなっていく
2人はブルーシートに包まれた5人分の重みを車の後部座席、トランクの中に積み込んだ
嘉代 壱誠
鎚水 透
嘉代 壱誠
鎚水 透
嘉代 壱誠
嘉代 壱誠
鎚水 透
嘉代 壱誠
湖岸沿いの人気の無い場所まで車を走らせた
車を停めた後、2人はロープ、工具箱、コンクリートブロックを使って、生者を含めた5人を捨てた
ドポン…
家に戻ると、2人は目につく血痕と土汚れを拭き取っていった
嘉代 壱誠
嘉代 壱誠
鎚水 透
ゴシゴシ…
嘉代 壱誠
鎚水 透
嘉代 壱誠
嘉代 壱誠
鎚水 透
嘉代 壱誠
嘉代 壱誠
嘉代 壱誠
鎚水 透
嘉代 壱誠
嘉代 壱誠
鎚水 透
嘉代 壱誠
2人は握手を交わした