TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

幼馴染が監禁したのは俺だった。

一覧ページ

「幼馴染が監禁したのは俺だった。」のメインビジュアル

幼馴染が監禁したのは俺だった。

2 - 1話 終わりの始まり

♥

2

2024年01月20日

シェアするシェアする
報告する

ヒカリ

なんで……

時は18時間前に遡る。

ヒカリ

早く行かないと…!!

ヒカリはごくごく普通の高校生だった。

ヒカリ

あ!!

ヒカリ

おーーい!!

ハルキ

ヒカリ

ハァハァハァ……

ヒカリ

…待った?

ハルキ

遅い。

ハルキはヒカリの幼馴染。幼稚園の頃からの付き合いで今も同じ高校に通っている。

ヒカリ

悪い悪い!ちょっと寝坊しちゃって…

ハルキ

次遅れたら昼飯奢ってもらうから

ヒカリ

えー、、、

ハルキ

文句は無しね!

ヒカリ

えーーー、、、

ハルキ

ほら、早く行かないと学校遅れるよ!

ヒカリ

そうだった!

ヒカリ

いそご!

ヒカリ

よし!ギリギリセーフ!!!!

ヒカリは運動神経だけなら学年1位、2位を争うほどだった。

ハルキ

ちょ、、まって、、、

それと反対にハルキは運動神経はあまり良い方では無い。

ヒカリ

こんなんでバテたのかよ〜

ハルキ

お…お前が……早すぎるだけだろ……

ヒカリ

も〜〜せっかく学校に着いたのに早く教室行かないと遅刻になっちまうぞ!

ハルキ

ちょっと休ませてよ……

ヒカリ

早く〜〜〜

ハルキを急かすようにその場で忙しなく足踏みをするヒカリ

ハルキ

もう……

ハルキ

はいはい、今行くよ…

そしてふたりはいつものように学校の階段を上がって行った。

そう、彼らは普通の高校生だったのだ。

しかしそれが壊れてしまうのは その日の放課後のことだった。

ヒカリ

すっかり遅くなっちゃった…

ヒカリ

さすがにあの量の補習は堪えるよ……

ヒカリ

早く帰ってハルキとゲームしよ〜

と、その時

ヒカリ

ムグッ!

後ろから誰かに布のようなもので 口を覆われた。

ヒカリ

ムグッ!!んんッ!んん……ん…………

だんだんとヒカリの意識が遠のく。

ヒカリ

…ん…………

そしてそのまま意識を失い

気がついた時にはこの部屋にいた。

ハルキ

だんだん思い出してきた?

ヒカリ

お前……ハルキ…だよな…

ハルキ

そりゃそうでしょ

ここにいる経緯は思い出したもののこの状況は飲み込めずにいた。

ヒカリ

どういうことだよ…?

ヒカリ

まさか、お前も…!

捕まったのか、と言いかけたヒカリを遮るようにハルキは

ハルキ

捕まってるのなら檻の外には居ないよ

ヒカリ

じゃあ、どういう…

口ではわかっていない振りだが考えられる可能性はもうひとつしか頭にはなかった

ハルキ

わかるでしょ。僕がヒカリを監禁したの。

ハルキの口から告げられる真実をすんなり飲み込めるはずもなく、

ヒカリ

…意味わかんねぇよ

ヒカリ

どういうことだよ!!

ヒカリ

説明しろよ!!

ハルキの落ち着いた言葉を聞いてヒカリは怒り混じりで語気を強める。

そしてハルキに詰め寄るように檻にしがみつく。

ハルキ

起きたばっかりなのに元気いっぱいだね!

ハルキの少しほほ笑みかけるような顔がヒカリにとっては今はただ薄気味悪かった。

ヒカリ

だから説明しろって言ってるだろ!

檻の隙間から手を伸ばしハルキの胸ぐらを掴もうとした。

ハルキ

おっと、危ないなぁ…

ハルキ

ほんといつも元気だけはあるなぁ…

やれやれと言うふうにため息をついた。

ヒカリ

ふざけんなよ!

ハルキ

別にふざけてるわけじゃないよ

ハルキ

説明ね、はいはい、

ハルキ

僕は偉大なお方に命令されて
君を監禁したんだよ

それを聞いてヒカリは唖然とした。

ヒカリ

……は?

ヒカリ

説明になってねぇだろ!

ヒカリ

監禁される意味がわかんねぇよ!

ヒカリ

だいたい誰だよ!偉大なお方ってよ!!

ハルキ

そんなに一気に言わないでよ〜

ハルキ

今日はもう夜だから続きは明日ね

そう言いあくびをしながらハルキは階段を上がっていってしまった。

ヒカリ

おい待てよ!

ヒカリ

おい!

ヒカリ

はぁ…もう意味わかんねぇよ…

ヒカリの全身から一気に力が抜けその場に座り込んでしまった。

ヒカリ

なんで俺がこんな目に遭うんだよ…

それと同時に涙も込み上げてきた。

ヒカリ

なんで……なんであいつが……

考えれば考えるほど頭の中はこんがらがり その度に涙が溢れ出てくる。

ヒカリ

なんでなんだよ……

腰が引けて立てもしないので そこら辺の壁にもたれ掛かり うずくまるように座り込んだ

ひとしきり泣いたあと疲れ切ってしまったのかヒカリは眠ってしまった。

その日ヒカリは幼い頃の夢を見た。

森をさまよっていた。

息を切らせながら走っていった先には さびれた廃墟があった。

人がいた。

たくさんの黒い服の人達。

そしてその真ん中には頭に袋を被らされ座らせられている人。

そして髭の生えた貫禄のある人が袋を被った人の頭に銃口を突きつけ、

ヒカリ

グエッ…!!

ヒカリは腹に重い痛みを感じて 目を覚ました。

ハルキ

やっと起きた〜

ハルキ

おはよう、ヒカリ

この作品はいかがでしたか?

2

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚