どうか笑顔で…

この日は2月24日。

桃くんの誕生日だ。

買ってまいりました！

ｷｷｰ!

ﾄﾞﾝ!

ｷｬ-!!

人が引かれたー！

き、救急車！

愛しい彼の名前を呼んで、目の前が真っ暗になった

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ

青…

死ぬなよ…

ﾋﾟｯﾋﾟｯﾋﾟｯ

正常な音を立てて寝ている青

良かった…まだ生きてる…

青さんのご遺族の方ですか？

落ち着いて聞いてください

青さんは持って今日まででしょう

はい、最前は尽くしましたが…すみません…

今日は面会終了時間までいていいので

一緒にいてあげてください

いいえ、それでは

青…起きてくれよ…

起きて…またその声を聞かせてくれ…

なぁ…青…

起きてよ…

︎︎

︎︎

そして俺は、面会ギリギリまでころんのそばいにた

だけど、面会時間が終わると同時に…

ﾋﾟｰｰｰｰｰｰ

ころんは息を引き取った…

俺はゆっくり青の手を握った

その手は…細くて、冷たかった

だけど…

それは確かに…

確かに青のあの柔らかい手だった

桃さん…

いいえ、大丈夫ですよ

悲しいですよね…

私も大切な人を亡くしました

だから医者になったんです

でも、こんなふうに誰かが亡くなったところを見ると

あの頃を思い出しますね…

「思い出す」その言葉を聞いて、俺の頭の中に、青との生活がフラッシュバックした

ｷﾞｭｯ

ﾁｭｯ

辛いですよね…私も気持ちはよく分かります…

今日は延長して、朝になるまで青さんといていいです

あと、これ、青さんがトラックに跳ねられたときに手に握ってたものです

では…

先生が病室から出ていく

俺は先生から受け取った紙袋を開けた

その中には…

そこに入っていたのは、

お揃いの、ピンクと水色の、色違いの

猫のネックレスだった…

俺は朝になるまで泣き続けた

泣いたって、

泣いたって、青が戻ってこないことだってわかってる

でも、青との生活を思い出すたびに、涙が溢れて止まらない

もう涙が出ないと言うほど泣いた

青…ｯ

青がいなくなって5日たった

部屋は、青がいた時のまんま

皿だって、コップだって、色違いで買ったやつも全部置いている

もう戻ってくることは無いけれど

そのままにしておいたら、いつか戻って来ると思ったんだ

あの無邪気な声で

「ただいま」って言って

何事も無かったかのように、戻ってくるんじゃないかって

思ったんだ…

青は、火葬されるとき、とても綺麗な顔をしていた

俺は、少しだけ時間を貰って、ころんと2人だけにしてもらった

そして、2人だけになった瞬間

色を失った冷たい唇に、

小さく、柔らかく、キスをした

冷たかったはずなのに、なぜだか暖かくて

自分の唇全体で青の温もりを感じた

もう昔の無邪気な青はいないのに…

そう思った途端、枯れてしまったと思ってた涙がまた溢れ出した

青の顔に自分の涙が落ちる

どこかの童話みたいにキスや涙で

青は起きない

そして、青は火葬された

からしたはずの涙はいつまでも止まらないままで

青の家族の方も泣いていた

俺は、青の家族と少しだけ話して、

喫茶店によって帰って、

今に至る

青がいなくなって早くも1ヶ月はたった

徐々に復活していき、仕事もできるようになった

メンバーもみんな、青が亡くなったのを聞いたときは号泣してたなぁ…w

それから１ヶ月、活動を休止し、今日、再開される

リスナーもみんな待っててくれた

なーくんが順番に名前を呼ぶ

そしてついに、俺の番が来た

そして、元気に

生きてますw

勝手に殺さないでw

そうですね…

桃くん…

青ちゃんもさとみくんに立ち直って欲しかったと思います！

そうですね！いつまでもうじうじしてたらダメですね！

おー！

みててね

いつもみたいな、可愛い顔でさ

笑って生きてください