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寮に帰って来たけど、元貴まだ帰って来ていなかった。
まだあの人と一緒に居るのかと思うと、心に黒い感情が芽生えた。
リビングの電気も付けずに、真っ直ぐ自分の部屋に行くと、ベッドに横になる。
目を閉じると、抱きしめられている元貴の姿を浮かんでくる。
心がザワザワして、怒ってるのか、悲しいのか分からない気持ちになる。
あぁ、今すぐ元貴に会いたい。
若井
いつの間にか寝てしまっていたらしい。
リビングに繋がるドアから光が漏れていた。
若井
おれが帰ってきた時、リビングに電気は付けてないはずだから、電気が付いていると言う事は、元貴が帰ってきていると言う事だ。
ぼくはベッドから起き上がり、松葉杖を付きながリビングに出た。
コンコン
リビングには元貴の姿はなかったので、元貴の部屋をノックする。
若井
そう言いながら、ドアを開ける。元貴の部屋には電気が付いていなく、部屋に居る様子がなかった。
どこに行ったんだろうと、ドアを閉めようとしたその時、リビングの光に照らされていた、勉強机に開きっぱなしで置かれていたノートが気になった。
若井
家主が不在中に勝手に入るのは悪いと思いつつも、どうしてもそのノートが気になり、こっそりと部屋に入る。
若井
よく見ると、それは片想いが綴られた青春真っ只中といった歌詞だった。
多分だけど、これは元貴が自分で書いた歌詞だと思う。
一体、誰の事を思って書いたんだろう…
そんなの決まってる…
きっと、あの涼架って人だ…