真紘
それではお話しましょう。
真紘
私は年中組のときに引っ越しましたよね。
真紘
私がなぜ引っ越したのか、
真紘
あなたは知らないでしょう。
真紘
…酷いいじめでした…
由姫
…!
真紘
先生がいなくなった隙に、トイレの水を飲ませようとしたり、
真紘
酷い時には、体格の大きい子が顔を殴る時ありました。
真紘
それで、私は引っ越したんです。
真紘
私はそれから、ずっと勉強し続けました。
真紘
保育園の頃、私はそんなに頭がよくありませんでした。
真紘
でも、次の保育園で私は年長組1のスーパーガールになった。
真紘
足も速くする方法を調べて、何回も実験して
真紘
自分の努力と薬の力でここまで頑張ってきたんです。
由姫
薬?
真紘
実は私、ある薬を飲んでここまできたんです。
真紘
その薬とは、
真紘
知りたいですか?
由姫
…話して
真紘
私は次の保育園でこんなチラシがゴミ箱に捨ててあるのを発見しました。
真紘
これを飲めば、あなたをスーパーガール…
真紘
そう書いてありました。
真紘
スーパーガールを目指していた私にとってこれを飲む価値はあるのではないかと思いました。
真紘
でも、その薬はまだ社会に出て間もない薬でとても高値でした。
真紘
私はその薬を飲んでみたくて、スーパーガールになってみたくて。
真紘
大好きな母の財布の中身を使ってしまうくらい。
真紘
私はその薬が飲みたくて飲みたくて仕方がなかった
真紘
そして、飲んでみたの。
真紘
そうしたら、私の脳はみるみる立派になっていって。
真紘
50走のタイムはみんなとは桁違い。
真紘
泳げなかった水泳も、滑れなかったスケートも、飛べなかった跳び箱まで…
真紘
全てが別人のような体になっていきました。
真紘
そして偉大なる親と素晴らしい子供、
真紘
まるで夢のような家族と、世間からは言われてきました。
真紘
それで、なにが言いたいかというと
真紘
あなたにとって私は雲の上の存在。
由姫
は?
真紘
だから私に口答え薬するなと言っているのです。
由姫
もう嫌…
真紘
私も嫌です。
由姫
っ…!
真紘
あら、どこへ行くおつもりなのかしら。
真紘
まぁ、私にとってはどうでもいいことだけどね。
次の日
真紘
あら、ついに由姫、自殺しちゃったのかしら。
真紘
次はどんな奴をいじめてやろうかしら。