合宿2日目の午後。
練習と後片付けを終えると、 空は茜色になっていた。
今回の合宿は1泊2日と短く、
次に白石に会えるのは 約2週間後の夏休み合宿だ。
白石汐凪
音駒の部員に向かって 元気よく言う白石。
夜久衛輔
孤爪研磨
灰羽リエーフ
白石汐凪
すっかり部員全員と 仲良くなった白石は、
そんな会話をしている。
夕焼けの オレンジ色に縁取られた
黒髪と白い肌がすごく綺麗で。
白石汐凪
黒尾鉄朗
連絡先を聞こうかとか 最後になんて言おうかとか、
色々考えたけど 結局言えたのはそれだけ。
手を振ると、白石の 小さな手がふいに触れた。
黒尾鉄朗
パン、と軽い音がした。 いわゆるハイタッチ。
驚いて固まって、 呆気に取られる。
気付いた頃には白石は バスに乗り込んでいた。
黒尾鉄朗
黒尾鉄朗
烏野のバスが出発する。
夜久衛輔
夜久に呼ばれて 我に返った俺は、
自分も帰りのバスに 乗ったのだった。
白石汐凪side
帰りのバスに揺られる。
通路を挟んで隣では
潔子さんと仁花ちゃんが 眠っている。
後ろの席からも 部員達の寝息が聞こえる中、
私は外を眺めていた。
隣の席には荷物が入った バッグが鎮座している。
白石汐凪
白石汐凪
まだ宮城にも 着いていないというのに、
頭の中は 合宿のことでいっぱい。
いや…それはただの言い訳で。
自分も眠ろうと目を瞑ると
瞼の中で 一人の人が浮かぶ。
出会って2日。
経ったの2日なのに、
その人の事を考えると こんなにも胸がざわめくのは、
私がおかしいのかな。
白石汐凪
なんて、ワガママですか?
コメント
10件
見るの遅れちゃったー😭💗 今日も最高でした😭👏✨
両片思いってやつじゃないすか! 無自覚っぽいのに黒尾さんの顔赤くできちゃう白石ちゃん強い...笑 まじで次回も楽しみにしてます!!