短編集 2

桃赤

桃赤以外付き合ってないです

こちらりいぬ、彼氏のおかえりを待ってます

遅いな、今日は記念日だから早く帰ってきてって言ったのに

もう、今日が終わっちゃうよ

深夜の2時をまわった頃、玄関のドアが開いた

ちょっとだけ、悲しかった

嘘

ホントは、結構悲しい

記念日だから頑張ってご飯も用意して、髪もセットしたのに

ｶｻｯ…

お風呂に入ったさとちゃんの服を洗濯しようと持った途端

薄いものが数枚落ちた

拾い上げた『ソレ』に ポロポロと涙がこぼれて、シミを作る

それは……

ﾊﾟｼﾂ

俺が見せたのは

ピンク色の長方形の小さい紙が数枚

さとちゃんが焦るのも当然だろう

だって

彼女が自分の行った女の子のお店の名刺を持っていたんだもん

ヤバい、ヤバい

彼女との大事な記念日を忘れてしまっただけでもヤバい事なのに

俺は今

彼女に、今日行った店の名刺を出されているんだから

やらかした、帰りに捨てようと思って、取り出せる場所に閉まっておいたんだ。

ニコッとしながら話しているが、目に光が入っていない

ヤバい、何か言葉を、

切なそうに笑う彼女

こんな思いをさせたのは自分って考えるだけで胸が痛い

一生かけて幸せにしてやるから

ずっと隣に居てな

深夜テンションですうぇいアゲアゲ（黙ります）

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