たとえ都合のいい 女だとしても、
あの男に必要とされるなら 良いと思えてしまう。
そんな私の気持ちも虚しく、
その後、甚爾が姿を 現すことはなかった。
どうやら仕事にも 来てないようで、
それどころか連絡も取れないと 時雨さんが言っていた。
あの時のセット スウェットだけを残して。
孔時雨
孔時雨
嵌永優莉
嵌永優莉
孔時雨
私は甚爾が受けなかった 仕事を引き継ぎ、
以前より少し 忙しくなっていた。
サイレンサーを取り付けた 愛用の銃で、
今日の標的を仕留める。
仕事終わりはいつも お決まりのミントガムを噛んで、
夜の人気のない公園のトイレで 返り血を洗い落とす。
前と然程変わらない毎日。
なのに、胸にぽっかり 穴が空いたような気分だった。
嵌永優莉
公園近くに車を停めて 外で煙草を吸う時雨さん。
彼の口に咥えられた煙草を 奪い取って煙を吸い込む。
孔時雨
孔時雨
仕方なさそうに新しい煙草を 箱から取り出しながら、
私を横目に聞いてくる 時雨さん。
ほろ苦いそれで胸の穴を 埋めようと必死だ。
何が原因か分かっているけど、 認める気はない。
嵌永優莉
禪院甚爾
嵌永優莉
禪院甚爾
禪院甚爾
嵌永優莉
いつの日か とある大男に言われた、
あの言葉は泡となって。
コメント
3件
煙草を吸わないでいた理由がほんとに好きすぎる😵💫💗👊🏻 パパ黒どこいっちゃったの〜😭 悲しすぎる😿 表現ほんとに大好きです👍🏻🎀