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新人グールは忙しい(東ディバ)

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新人グールは忙しい(東ディバ)

50 - 第50話短編 特待生チャン、卒業

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2025年03月04日

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もしも話… 特待生チャンの呪いが解けたら……

冬華(とうか)

んも〜…そんな泣いちゃだめでしょ?美人さんが台無しよ

特待生)だッ…だっでぇ"ッ…グスッ…やだぁ"ぁー!離れたくないよォ"…グスッ…うわぁぁぁん!!!

冬華(とうか)

ダメよ…、こっちまでうるっと来ちゃうわ……笑

手に握っている…マッチが震える

彼女の指に嵌められていた…指輪はすっかりその姿を消した

ニコラ)さっきも話した通り…君の記憶は全て消える…だから、1年前と一緒の生活ができる

特待生)…分かっています…分かっているんですけど…この生活が…この環境が大好きで…離れられなくて……

涙を拭いながら気持ちを吐露する

冬華(とうか)

…ねぇ、○○ちゃん

特待生チャンの名前を呼ぶと更に涙が溢れ「やっぱりやだぁ"ー!!」と引っ付いてくる

大我(たいが)

ったく、こんな時まで泣き虫か

○○)そ、それに…お、お祝い…妊娠のッ…お祝いしてないです!!

冬華(とうか)

お祝いね…貴女の平穏な生活が送られるならそれでいいわよ…

陽(はる)

そうじゃけ、おめぇさんが幸せに生活できるならそれでえぇんじゃ

コーネリアス)貴女をここに留ませて置くと…貴女の生命に危険があります

コーネリアス)今まではスティグマの強化…という点でこちらに居て貰ってましたが…

冬華(とうか)

そうだよ、○○チャン

冬華(とうか)

こっち(裏)の世界は危険極まりなくて…命の保証がされないの

冬華(とうか)

確かに一般寮生になれるわ…でも、それでも危険なの、ここは怪異まみれ…この桜だってそう

舞い散る桜の花弁が風で吹き荒れる

冬華(とうか)

……○○チャン、幸せになってね

蓮)センパイなら行けますよ、1年、眠ってただけッス

○○)こ、こんなの…夢に…したくないよッ…

冬華(とうか)

うんうん、そうだね…私だって…寂しいよ

冬華(とうか)

寂しいし…悲しいし…ずっと…ずっと居て欲しいよ

冬華(とうか)

……でも、ごめんね

涙を拭い額にソッとキスをする

冬華(とうか)

泣き虫ちゃんにプレゼントあげるよ

魔除の札を小さくし…ネックレスとイヤリングにしたものを○○チャンにつけてあげる

冬華(とうか)

優しい人に貰ったって思っておきな?

○○)あ…(コレ…これがあったら…完全にここには…でも…もう、会えなく…)

冬華(とうか)

お願い、○○チャン

冬華(とうか)

これは…私からの最後のプレゼント…そして、大切に思ってる証拠なの

○○)ッ…ぜ、絶対…絶対絶対!幸せになって下さい!

冬華(とうか)

うん、もちろんだよ

私の左手の薬指には光る指輪

○○)ウェディングドレス…とっても綺麗でした!み、皆さんのタキシードも!とっても綺麗ても…かっこよくて…グスッ…わ"、わ"たしッ…わたしぃ"ッグスッ

ボロボロと大粒の涙を流しながら私にまた抱きつき…大きな声を上げながら泣き始めた

翔平(しょうへい)

…センパイ…

冬華(とうか)

…大丈夫、1年よ……貴女の…長い長いたった1部…100年の人生でたった1年…そうねぇ…80何年生きていけるかしらねぇ…そうしたら、すっかり…心残りもないはずよ

私の目からも…全員の目から涙がポロポロと頬を伝って流れる

冬華(とうか)

○○チャン…もう、バイバイね

○○)グスッ…は、ぃ"ッ…グスッ…グスッ…

マッチをスり…○○チャンは火に目を向け…

フッ_

火を消し…○○チャンは気絶をしこちらに倒れた

冬華(とうか)

っと…よしよし、お家に連れて行ってあげるね

伯玖(はく)

冬華……

冬華(とうか)

…誰か…着いてきてもらっても…いい?

○○チャンを強く抱き締めたまま…力無く…震えた声で…呟く

昴流(すばる)

…僕が…ついて行きます……

塔真)特待生さん…いや、○○さんのこと、任せました

冬華(とうか)

…っす……

昴流君は○○チャンを抱き抱え…私と一緒に学園から出る

○○チャンを家に寝かせてから…私と昴流君は戻って来た……

冬華(とうか)

ッ…はぁ…グスッ…

累(るい)

冬華ちゃん…

冬華(とうか)

ご、ごめんね…グスッ…こんなかお…ッ…母親になるのに…しちゃ、ダメなのに…グスッ

自分のお腹を撫でながら…目を拭う

足の力が抜け…ヘナヘナと地面に座り込む

大我(たいが)

……

昴流(すばる)

と、冬華さん…

伯玖(はく)

…別に、母親になるからってなんでも我慢する必要はねぇよ

伯玖(はく)

痛いもんは痛いし…悲しいもんは悲しいんだ

エドワード

そうだよ、冬華ちゃん

エドさんは私の手と自分の手を絡めそっと頭を撫でた

エドワード

誰だって…生きている限りはずっと有り得る話なんだ

冬華(とうか)

グスッ…ご、ごめんなさぃ"ッ…グスッ…どうしても…あのことの…生活が…あたまから、……離れなくて…グスッ

エドワード

そんなの…誰だってそうだよ

エドワード

ここにいる…全員…ね?

冬華(とうか)

うん"…グスッ…うん"…

妊娠がわかったのは…特待生チャン…あの子が去る……少し前だった…

特待生チャンはニコニコと笑いながら「ベビー用品ってどんな物がいいのかな」なんて言いながら…伯玖君達と真剣に考えてくれた

結婚したのも…特待生チャンと学園側の後押し…そして、全員の意志の強さで…

エドワード

ほら、家に帰ろう?

冬華(とうか)

…うん、帰る……

伯玖(はく)

んじゃ、あとは任せたよ、後輩達

翔平(しょうへい)

言われなくともやりますよ、その代わり…そいつの面倒頼みますからね

伯玖(はく)

言われなくともな笑

昴流(すばる)

あ、家の住所はこっちで…電話番号はこっちね

翔平(しょうへい)

っす、休みには必ず行くんで…なんかあったら随時報告頼みますよ

玲音(れお)

毎日ラブコールするからね〜、あ、顔出てね〜

ヘラヘラと笑う玲音君に抱き着く

玲音(れお)

お…?

冬華(とうか)

…玲音君……チューして?

玲音(れお)

!!め、珍しいじゃん、どーしたの

冬華(とうか)

いいから…私のお願いよ……

玲音(れお)

困った人だな〜笑

そんなことを言いながらも頬に手を当て少し愛おしそうに私を見てから唇を重ね…舌を絡めた

冬華(とうか)

んぁ…えへへ…ありがと、気持ち落ち着いたわ

玲音(れお)

もう満足?つまんな〜

冬華(とうか)

学校、頑張るんだよ

玲音(れお)

顔出してくれなきゃやらなーい

冬華(とうか)

ハイハイ…笑ライカ君も、頑張るんだよ

ライカ

う"〜…頑張る……

少し話したあと…私は累君と伯玖君と手を繋ぎながら…卒業組と学園を離れた

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うぅ、、かんどうだぁぁ、! 最高ですぅーーーー!!! もー〜最高ですぅぅぅ!

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