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生きた

1 - 生きた

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2019年02月24日

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私の体は長くは持たないかも そうずっと思っていた 頻繁にある動悸と胸の痛み 時々身動きが取れなくなるほどの痛みが走る 病院で受診しても問題はないと言われそのまま家に帰される 他の病院に行くこともできるが もう何でもいい 病名をつけなくても 体がもう持たないことぐらいはわかる 日に日に痛みは増していく 意識も遠のくようになった もう駄目だろう

まみ

私さ、もう駄目みたいだね

何言ってるの
そんなことないわよ

また違う病院に行ってみましょう?

まみ

ううん
もう疲れたからいい

そんな

まみ

いいよ
大丈夫

家にお金がないことも見ればわかるし 母に負担をかける理由もない ただじっと自分の命が消えるのを待つだけ

私が死んだら母は泣くのだろうか、、、

数日後 朝目覚めるといつもと違う感覚が襲ってきた ぼやーっとして何も考えられない ただ胸が痛い 呼吸が出来ない

恐らく今日なのだろう 今日私の命は終わりを迎えるのだろう 治療もせず家にいたにしては長かったんではないだろうか 十分すぎるぐらい、生きられたんではないだろうか それならばすることは決まっている 痛みを無視して紙とペンを手にした 仕事に行っている母に向けて 最期に感謝の気持ちを込めて

まみ

まみ

ちゃんと届くだろうか ちゃんと伝わるだろうか さようなら 私は生きた ありがとう

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