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飛べない小鳥

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飛べない小鳥

1 - 飛べない小鳥 プロローグ

♥

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2019年10月27日

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???

〜〜で、〜〜〜なんですか?

???

ええ、それは〜〜

話し声が聞こえる。

ゆっくり私が目を覚ますと、片方は出ていった。

???

あ、おはよう。葵(あおい)ちゃん。

隣には、中高生と思われる見知らぬ女性が居た。

それにしても…ここはどこだろう?

真っ白い清潔感のある部屋からして、ここは病院…?

???

え、ええと…どうしたの?

あ、ごめんなさい。あの…

私がそう話そうとすると、その見知らぬ女性が被せて話してきた。

???

もう…あんな事、しないでね…

???

…あ、ごめんね、なんだった?

…? あ、あの…とりあえず、貴女は…誰ですか?

???

え…?何を言って…あ、そっか、ごめんね。

???

私は…

その女性がそう話し始めるといきなり大きな音を立てて部屋のドアが開いた。

???

あーおー!!

???

お前、何してんのさ!こんな大事な時期に!

…?

???

何かあったら言えばいいじゃん!

???

それで飛び降…ん"ん"

いきなりボーイッシュな女性(以後ボイ女)が入ってきて、わけのわからないことを話し始めた。

見知らぬ女性も不快だったのだろう。お腹に1発、入れたようだ。

???

ちょっとミカ、それに関しては言わないってお医者様に言われたでしょう!

???

ええー…だって口が勝手に…

えっと…?

上手く状況について行けない。まずはこの二人に聞いた方が良いのだろうか。

あの…結局、私は何故、入院してて、貴女方は一体…

???

あ、ごめんね。話が途中だったよね。

???

え、あお、まさか私の事覚えt……いや、なんでもない

…?

よく見たらそのボイ女は見知らぬ女性に睨まれて居た。多分このボイ女は殆ど話すことは無いのだろう。

???

いい?よく聞いてね、葵ちゃん。とっても大事な事だから…

そう言って、その女性は話し始めた。

私が知らない事をまとめると、こうだ。

❶私は今から約4ヶ月間の記憶が無い(確認済み)

❷私達三人は友人であった。(ボイ女曰く大親友)

❸私の名前は立花 葵、(それは知っているが)見知らぬ女性が伊藤 心菜 ボイ女が佐々木 玲奈らしい。 〘読み方〙主人公:たちばな あおい 友人:いとう ここな ささき れな

❹三人とも、私立秀幸学園中等部生だと言う事。 (私が覚えて居るのは進学テストまでなので多分小等部からの繰り上がりだろう。)

❹私以外の二人はほぼ中等部からの入学だと言う事

あれ…?

秀幸学園は小等部までのみの募集のハズ…

伊藤 心菜

あ、ごめんね。説明不足だったよね。私達は正確に言うと、小等部の最後の最後に転入してきたんだ。だからほぼ中等部からの入学ってワケ。

へぇ…

伊藤 心菜

それにしても、この学園、面白い仕組みだね。

…?

伊藤 心菜

ふふ、だって、わざわざ国が幼稚園児~小学生にIQテストをさせて、90より上の数値が出たらここに半強制的に入学…なんて。日本も変わったんだねぇ…

あ、確かに…そうだね。

私はその、『普通』を知らない。

私の家は、国からのお墨付きで、殆どの家族がこの学園に幼等部から通っている。つまり、頭の良い子供が産まれやすいって事だ。御三家と言って、そう言う家が、あと二つある。けれど…この学年には私だけ。だから…小等部も、1目置かれ…いや、今はそんな事どうでも良いか。

この学園はいわゆる未来の希望を逃さないように閉じ込めて置く場所…私達はここに入ったら大学を卒業するまで、この学園の敷地内から出ることは許されないし、外との交流も禁止。私達が傷つかないように……かと言って、何もない訳では無いし、申請すれば大抵の物は作ってくれる。スタバや、カラオケ…色々娯楽施設も充実している。少し小さめの街だと考えれば…そう悪くもない。

佐々木 玲奈

あ、そういえばあお、明後日ここ退院らしいぞ。まぁ…そんな変わらないか。

けれど…私は親の顔すら覚えて居ない。

そんな事…ここでは当たり前か。

伊藤 心菜

あ、もうこんな時間!ごめんね、宿題が出てて!

佐々木 玲奈

あ、宿題…だる。

伊藤 心菜

だるじゃないでしょ!忘れたらまた居残りよ!

佐々木 玲奈

げ、そういえばそんな事言ってたな。数学と地理だっけ?

伊藤 心菜

クラス違うから知らないわよ…

伊藤 心菜

私と葵ちゃんは特別コースだけど、あなたは普通コースD。底辺じゃない。

佐々木 玲奈

底辺言うなし!

そんな2人の会話を聞きながら、私は頭を休める為、もう一度、眠りについた

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