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ブウゥゥゥンッ!!!!

人通りの少ない静かな町の中を、一台のバイクが通り過ぎる。

それに続いて何台もの車が、バイクを追いかけるようにして走っていた。

いーちゃん、追っ手が来てる!

鏡樹

了解、スピード上げるから掴まって!

うん…!

すると鏡樹は先刻よりも一段と速いスピードを出し、追っ手から距離をとった。

鏡樹

(追っ手の車は3台、恐らくこの他にもどこかでスタンバってるのもあるはず…)

鏡樹

(でもこいつらだけでもどうにか出来れば、何とかなるかも)

鏡樹

夢、私の腰にある銃取って

分かった

鏡樹に頼まれ、夢は腰にあった銃を取り出した。

鏡樹

その銃で、あいつらの乗ってる車を撃って欲しいの

鏡樹

出来れば窓かタイヤを狙ってもらえると助かるわ

わ、私が撃つの!?

鏡樹

私は運転してるもの、銃初めて?

一回だけ…水の中で撃ったことならある

鏡樹

それだけでも十分よ、頼むわ夢

分かった…!

鏡樹にそう言われ、夢は意を決して追っ手に銃を向けた。

梵天社員A

先輩!あの女、銃向けてきてます!

梵天社員B

騒ぐな、鬱陶しい

梵天社員B

この車は防弾だ、窓とタイヤは特に強くしてある

梵天社員B

拳銃ごときで壊れるもんじゃねーよ

(大丈夫、私ならできる)

(狙いを定めて…)

バァンッ!!

夢は少し体を震わせながらも、窓に狙いを定め銃弾を放った。

ガシャンッ!!

梵天社員B

!?

すると夢の放った銃弾は防弾ガラスを貫き、大きな亀裂を入れた。

梵天社員A

せ、先輩!!前が見えません!!

梵天社員B

嘘だろ…!?

ドオォォォォンッ!!

梵天社員A・Bの車は視界を奪われ、両隣の車を巻き込んで横転した。

やった!上手くいった!

鏡樹

ナイスよ夢

でもどうして?多分あの車、防弾ガラス使ってるよ?

鏡樹

防弾ガラスはあくまで何発か銃弾を耐えるだけ、規格以上のものは耐えられない

鏡樹

ライフルや機関砲弾、戦車ロケット弾ならほとんどの防弾ガラスは耐えられない

鏡樹

その銃に入っているのは、その3つに相当する威力の銃弾

鏡樹

でもコンパクトになっているから、上手く当てないと1発では壊れないわ

鏡樹

いいところに当てたのよ

そうなんだ…

鏡樹

まあどちらにせよ、追っ手は消えた

鏡樹

このままなるべく、人通りの多いところに行くわよ

なんで人混みなの?

鏡樹

木を隠すなら森の中

鏡樹

人を隠すなら人混みじゃないとね

そう言うと鏡樹は、ナビの行き先を 【繁華街】に変更しバイクを走らせた。

…いーちゃん

鏡樹

何?

実は私、ずっと気になってたことがあるんだ

鏡樹

気になってたこと?

鏡蘭ちゃんが鏡の世界のことを話した時

鏡の世界は私たちの世界と同じ時間で進んで、同じことが起こるって言ってた

なのにこの世界は、私のいた世界とは全然違う

むしろ全く逆の世界

鏡の私が死んでいたり、いーちゃんが生きていたり、他にもたくさん

同じ部分もあるけど、違う部分が多すぎる

話と辻褄が合わない、なにかがおかしい

鏡樹

………それについては、私もよく分からないから正しいことは言えないけど

鏡樹

もし同じことが起こるっていうのが、必然の出来事のみのことだったとしたら?

必然の出来事?

鏡樹の言葉に、夢は思わず首を傾げた。

鏡樹

例えば私と夢が出会うことが必然だったとして、話したり遊ぶことは必然じゃなかったとしたら

鏡樹

その必然じゃない出来事の中で、夢の世界と鏡の世界で選択が違っていたら

鏡樹

夢の世界と鏡の世界で…

未来が変わる…?

鏡樹

恐らくね

鏡樹

夢が蘭さんたちと出会うことや旅行に行くこと、和田に攫われること

鏡樹

蘭さんと喧嘩すること、私に攫われること

鏡樹

多分これが必然の出来事であり、夢の世界と鏡の世界で一致していた出来事

鏡樹

だけど恐らく夢が攫われたあとから、双方の世界での選択が分かれた

鏡樹

鏡の世界では梵天が曉牙に乗り込んできて、それで夢が死んだ

鏡樹

その後曉牙は壊滅、梵天は崩壊寸前、和田は新しい組織を作り、私はそこに所属してる

私の世界では捕まった私を、いーちゃんが連れ出してくれた

それから記憶喪失になって、事故に遭ったことをきっかけに記憶を取り戻して

小暮に殺されかけた蘭ちゃんを助けて、私が自殺しようとして、マイキーと蘭ちゃんが助けてくれて

小暮に落とされそうになったところをいーちゃんに助けてくれて、いーちゃんは小暮と一緒に落ちて死んだ

そのあとは多分、こことは全く違う未来になってると思う

鏡樹

そっか…

鏡樹

まあ今は何も分からないから逃げるしかないし、結局は本人たちに聞くしかないけど

鏡樹

夢の話を聞く限りあってる可能性は高そうね

鏡樹

答え合わせは全部片付いてからにしましょう

うん

鏡樹

(よし、あと少しで繁華街に着く)

鏡樹

(そこからはバイクを降りて、しばらく人混みに隠れましょう)

鏡樹

(万が一見つかった時のために、バイクを部下に運ばせておいた方がいいわね)

鏡樹

(和田に連絡しないと…)

プルルルルッ…プルルルルッ…

するとその時、ちょうどよく鏡和田から電話がかかってきた。

鏡樹

お、ナイスタイミング

鏡和田

[俺だ、そっちは大丈夫か?]

鏡樹

今は追っ手を撒いて、繁華街方面へ向かってるところよ

鏡和田

[そうか、なら良かった]

鏡和田

[俺達もちょうど片付いたところだ、今から応援に向かう]

鏡樹

そう、分かったわ

何!?もしかして鏡和田っち!?

鏡和田

[おう夢、無事みたいだな]

鏡和田っちこそ、めっちゃ心配したんだからね!?

鏡ブックルと鏡MDOも大丈夫?

鏡和田

[ああ、ピンピンしてる]

ならよかった、ほんと…もし3人が死んじゃったらどうしようってすごく不安だった

鏡和田

[おいおい、お前には俺らがそんなに弱く見えてんのか?]

そうじゃないよw

でも一回だけ、死にそうになったところを見たことがあるから

だから、なおさら不安で…

鏡和田

[…心配すんなよ、俺らは平気だ]

鏡和田

[それよりも…お前はもっと、自分を大切にしろよ]

…うん

聞き慣れた声と言われ慣れた言葉を聞いて、夢は少し懐かしい気持ちになりながら笑みを浮かべた。

キキイィィ―――!!!!

するとその時、脇道から現れた車が急カーブをして夢達のバイクに迫ってきた。

いーちゃんあれ!

鏡樹

新しい追っ手ね

鏡樹

和田、一旦切るわよ!

鏡和田

[分かった、繁華街で落ち合おう]

その言葉を最後に、鏡和田との通話は途切れた。

鏡樹

(やっぱりあの3台だけなわけないか)

鏡樹

(にしてもなんでこんなところで…あと少しで繁華街なのに…!)

鏡樹

夢、銃をしまって

なんで?追っ手が来てるよ?

鏡樹

車の通れない細道を中心に走るから、逆に使ったら危ないでしょ?

確かに!

そう言われ、夢は銃を鏡樹の腰にあるホルスターに戻した。

鏡樹

よし、じゃあ早速…

鏡樹

曲がるわよ!!

キイィィィ───ッッ!!

そう言うと鏡樹は突然急カーブし、バイクを路地裏の方に走らせた。

うわっあっぶな…落ちるところだった…

鏡樹

ちゃんと掴まっててよ、この先も急にカーブしたりするからね

了解!

鏡樹がそう言うと、夢はビシッと敬礼をした。

鏡樹

(よし、とりあえずあいつらは撒けたわね)

鏡樹

(この道を抜ければ、繁華街まで一直線)

鏡樹

(車通りが多いから、すぐには気づかれないばず)

鏡樹

(早く和田たちと合流しないと…!)

キイィィィ───ッッ!!

2人

……ッ…!?

しかし追っ手を切り抜けたのも束の間

路地裏を抜けた瞬間、待ち構えていたように2台の車が夢達に向かって走ってきた。

鏡樹

(待ち伏せ…!?)

鏡樹

(どういうこと…最初の追っ手は行動不能、連絡できるわけがない)

鏡樹

(さっきの追っ手が連絡したとしても、こんなすぐに到着するなんてありえない…)

鏡樹

(…もしかして)

鏡樹

夢、服とかに発信機付けられたりしてない?

発信機…

鏡樹にそう言われ、夢はポケットの中や服の裏側を探り始めた。

…ッ!

いーちゃん、もしかしてこれ…

鏡樹

ビンゴね

鏡樹は夢の手の中に収められた、豆粒のような機械を見て顔を顰めた。

鏡樹

とりあえずそれは捨てて

分かった…ッ!

鏡樹

(発信機…考えてもみなかった)

鏡樹

(でも…奴らが和田の家を特定出来たのも、あの工場にいたことがバレたのも)

鏡樹

(発信機が付いていたんなら、全て納得がいく)

鏡樹

(そりゃ追っ手が居なくならないわけよ)

鏡樹

(こっちの動きが見えてるなら、奴らは次来るであろう場所に待機してればいいんだもの)

鏡樹

(それより、これからどうしたものか…)

鏡樹

(きっと奴らには、私たちが繁華街に行こうとしていることはバレてる)

鏡樹

(ここは一本道…川を飛び越えようにも、この塀の高さは無理そうね)

鏡樹

(仕方ない、繁華街で何とかして和田と合流するしかないか)

鏡樹

夢、今から繁華街に直行する

鏡樹

人と車通りがすごいに加え、恐らく奴らがどこかで待ち伏せてる

鏡樹

運転がもっと荒くなるだろうから、気をつけて

分かった…!

夢がそう返事をすると鏡樹はスピードを上げ、繁華街へとバイクを走らせた。

鏡樹

………………

鏡樹

(何かがおかしい)

鏡樹

(今日に限って、なんでこんなに人も車も少ないの…?)

鏡樹

(後ろの奴らも追いつこうとしているというよりかは、こっちのスピードに合わせてる気がする…)

鏡樹

(捕まえる気はないってこと?)

鏡樹

(いや…そんなわけない、きっと何か策があるはず)

プルルルルッ…プルルルルッ…

すると突然着信音がなり、バイクのナビ画面が電話を表示した。

鏡樹

和田…

鏡和田

[おいお前ら!!]

鏡樹

どうしたのよ大声上げて、らしくない…

鏡和田

[今どこだ!?]

鏡樹

繁華街よ、合流するって言ったでしょ

鏡和田

[そうか、くそっ…遅かったか]

どしたの?なんかあった?

鏡和田

[…いいかお前ら]

鏡和田

[今すぐ繁華街を脱出しろ]

鏡樹

は?いきなりどうしたのよ?

鏡和田

[実はお前らのいる繁華街、梵天の奴らが完全包囲してるんだ]

嘘…!?

鏡和田

[周りの通行人や車は、恐らく一般人を装った梵天だろう]

鏡和田

[隙をついて、お前らを襲撃するつもりだ]

そんな…

鏡和田

[…とにかく今は、そこを脱出することだけ考えろ]

鏡和田

[俺も状況を見つつ突破する]

鏡和田

[それまで何とか持ち堪えてくれ]

鏡樹

分かったわ

鏡和田

[じゃあ、また後で…]

いーちゃん!!!!

鏡和田が電話を切ろうとしたその時、後ろから夢が叫んだ。

驚いて咄嗟に下げていた視線を上げると、一台の大型トラックが目前に迫っていた。

鏡樹

…ッ!?

ギギッ…!!

無理やり方向転換させたバイクはトラックと車体を擦らせながら、ギリギリのところで横の道に入った。

鏡樹

危なかった…

ギリギリだったね

鏡樹

ええ、教えてくれてありがとう夢

うん!

キキイィーーー!!!

しかし安心したのも束の間、横の道から新たな追っ手が現れた。

また追っ手…!?

鏡樹

しつこいわね…!!

鏡樹

(でも相変わらずスピードを合わせてる)

鏡樹

(やっぱりこの追っ手は、捕まえるのが目的じゃないみたいね)

鏡樹

(夢がいるからかは分からないけど、攻撃もしてこないし…)

鏡樹

(こいつらは追跡用なのかしら?)

鏡樹

(……そういえば、なんでこいつら横道からばかり来たのかしら…)

鏡樹

(さっきのトラックに関しては、私が避けることを分かっててスピードを下げなかった…?)

鏡樹

(いや…どちらかと言うと、私を横道に行かせたかった?)

鏡樹

(だとしたら、これは…!)

鏡樹は何かに気づき、咄嗟に前を見た。

目の前には、たくさんの車が十字路を塞ぐようにして止まっていた。

鏡樹

(誘い込まれた…ッ!?)

バァンッ!!

その瞬間一つの銃弾が放たれ、 鏡樹の左目を貫いた。

鏡樹

ぁ”…ッ!!

いーちゃん…!!

キキイィーーー!!!

ドォンッ!!

そしてバイクはバランスを失い、凄まじい勢いで横転した。

しかし鏡樹は最後の力を振り絞り、横転する直前に夢を抱きしめ道路を転がった。

ハァ……ッ…”……ゲホッ…

鏡樹

………………

いー、ちゃん…?

鏡樹は気絶し頭と目から血を流しながらも、夢を強く抱き締めていた。

…ッ……いーちゃん、ダメだよ

嘘だって、言って…ッ…!

いーちゃん…ッ!!

To Be Continued…

ヲタ女と反社【君に捧ぐ想い】

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コメント

39

ユーザー

いーちゃぁぁぁぁん!!! 死んじゃ駄目だよ!? 死なないでぇぇぇ😭

ユーザー

いーちゃんどうなっちゃうんだろう… お願い死なないで!鏡和田っち早く来て! ハラハラドキドキが止まりません 続きが楽しみです!

ユーザー

鏡いーちゃーーーーん!!!!!!!死んじゃうの!?!?お願い生きてて!!!!!!!ゆめちゃんを守って!!!!!!!鏡和田っちゆめちゃんを鏡いーちゃんを助けてぇ!!!!!!!続き待ってますぅ!!!!!!!

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