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柔らかな夕暮れ。 紅茶の湯気が、ゆっくり空に溶けていく。

ルカとエルフィンは、向かい合って座っていた。

エルフィン

……今日で、何度目でしょう

ルカ

さあな。数えてない

エルフィン

ふふ…

エルフィン

ルカくん

エルフィン

……私、あなたのことが好きですわ

エルフィン

”こい”です。

エルフィン

あなたのそばに、いてもいいですか?

ルカ

いいに決まってるだろ

エルフィン

……っ!

そのとき――

バンッ!! カフェの扉が乱暴に開き、 カイトが肩で息をしながら飛び込んできた。

カイト

はぁ……はぁ……っ、やっと……!

ルカ

カイト!?どうした、そんな必死で

カイト

……ルカ。先に言う

カイト

その人から、離れて

ルカ

は? どういう――

カイトは、 ルカではなく――エルフィンを見た。

カイト

彼女は……

カイト

超連続殺人事件の犯人だ

エルフィン

(…!?このままでは…!!)

彼女は立ち上がり、 衝動的にルカに近づく。

そして―― 静かに、唇が触れた。

ルカ

…!?

キスの直後。

エルフィンの体から、 黒く、冷たい魔力が噴き出した。

エルフィン

……あ……

彼女の影が、ゆっくりと歪む。 瞳は、夜の色に沈んでいく。

エルフィン

だ め……抑 え ら れ……

エルフィン

EXPに溺れて、血に染まった……

エルフィン

そ れ が 、 私 の 正 体 で す わ 

“夜の姿”

次の瞬間―― 闇が弾ける。

エルフィンは、 一直線にルカへと襲いかかる。

ルカは、一歩も動じない。 風を読むように、 影を読むように――

華麗に回避。

そして。 抱きしめた。

エルフィン

……!? な……

ルカ

エルフィン

彼女の震えが、腕越しに伝わる。

ルカ

大量連続殺人犯でもさ

ルカ

恋が、全部消えるわけないだろ

エルフィン

……っ

ルカ

俺は、“お前”に惚れたんだ

ルカ

さっきの答えは、変わらない

エルフィン

……どうして……?

エルフィン

でも、……もう、戻れませんのね……

ルカ

それでも、俺はここにいる

エルフィン

……ルカ、くん……

遠くで、規則正しい足音が重なっていく。 白い光が差し込み、 鎧に紋章を刻んだ者たちが現れた。

光の警察隊

隊長

対象を確保する

エルフィンは、もう抵抗しなかった。

エルフィン

……来ましたのね

隊員が近づき、魔封の拘束具を装着する。

その瞬間―― エルフィンは、ルカを見た。

まっすぐ。 逃げも、嘘もない目で。

エルフィン

ルカくん

エルフィン

約束、破ってごめんなさい

エルフィン

でも……さっきの言葉

エルフィン

嘘じゃ、ありませんの

ルカ

……わかってる

一瞬だけ、 彼女の唇が、かすかに震えた。

隊長

連行する

エルフィンは振り返り、 最後に小さく微笑む。

エルフィン

……連絡は、取れますわ

エルフィン

ちゃんと……返しますから

鎖の音が、床に響く。 光の中へ、 エルフィンの姿が消えていった。

カイトは帽子を目深にかぶり、ぽつり。

カイト

……正しいこと、したはずなんだけどね

ルカは、 ケータイを見つめていた。

ルカ

罪は消えない

ルカ

でも……それでも

ルカ

想いまで、なかったことにはしない

――闇の魔王としての道は、 まだ、始まったばかりだった。

異世界男子校なのに、なんか1人……女子がいる件。

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