No.2
俺が襟足を撫でると顔を赤くしつつも、 なにかに躊躇するように俺の胸板を弱く押し返した。
その何気ない所作でさえも俺の欲を掻き立てる。
もう伝えてしまおうか。
君に抱いているこの気持ちを。
今までの反応から、少し期待をしてしまっている自分がいる。
もしかしたら少しでも意識してくれているのではないかと。
俺の気持ちが少しでも伝わっているのではないかと。
No.2
潤んだ瞳を僅かにさ迷わせた君。
僅かに触れている指先から、 君の首筋が熱っぽく火照っているのを感じる。
首筋を撫でるように手を這わせ、 顎に手を添え、こちらを向かせる。
淡い水色の瞳を真っ直ぐ見つめる。
No.4
No.2
No.4
No.2
No.4
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不安そうな表情を作り、上目遣いで返事を待つ。
君は顔を赤くして、少し唇を震わせながら目を閉じる。
……かわいい。とてつもなくかわいい。
今キスをしてしまったら我慢が効かなくなるかもしれない。
どうしようか。
あまりがっつき過ぎると怖がられてしまうかもしれないし、 嫌われるのは耐えられない。
そんなことを延々と考えていると 君が恐る恐るといったように目を開けた。
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ぼーっとしてしまっていたことへの謝罪をすると、 君は耐えきれなくなったかのように目から大粒の雫をこぼした。
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俺の言葉を遮るようにまくし立てる。
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ボロボロとこぼれた涙が頬に添えていた俺の手を伝う。
驚いて声も出ない俺とは裏腹に君は苦しそうに顔を歪めながら俯く。
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俺の胸板を押しのけようとするが、 ほとけっちの弱い力ではビクともしない。
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このままではいけない。
ここで引いてはいけない。
ほとけっちを傷つけてしまった。
今のほとけっちに何を言ってもだめだろうか。
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チュッ
咄嗟に唇を塞いだ。
その言葉だけは俺には耐えられなくて。
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ガリッ
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赤面と泣いたことによる目の赤みが合わさって、 なんだか痛々しい。
見ていられずに、君の涙を親指の腹で優しく拭う。
すると、君は少し微笑んで俺の首に腕を回した。
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ほとけっちの後頭部を手のひらで支えて口付けを交わす。
チュ
至近距離で交わる視線。 長いまつ毛が肌をかすめる。
薄く開いた唇を舌でこじ開け、中に入り込む。
水音と途切れ途切れな息の音が浴室内に響く。
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少し驚いて顔を離す。
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ぶわっと心の底から好きが溢れてくる。
チュ、ヌル
耐えきれずにもう一度深くキスをする。
No.2
ほとけっちが俺の首に回してた腕を片方解き、 頬に添えている俺の手の上から重ねた。
と、その時。
脱衣所でほとけっちのスマホが鳴った。
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湯船の中でずっと密着していたのに急に離れていってしまうことに、 ひどく寂しさを覚える。
少し頬を膨らませてむっとしてみる。
No.2
少し笑ってからドアを開け、脱衣所で電話に出る君。
湯船のお湯をパシャパシャと叩きながら戻ってくるのを待つ。
脱衣所からほとけっちの話し声が聞こえる。
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少ししてほとけっちがドアを開けた。
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湯船から上がり、体を拭いて服を着る。
拭いてあげようか?なんて言ってみると、 ばかと言って背を向けられた。
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ふと、思い立った事を聞いてみる。
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ギュゥ
嬉しくて抱きしめる。
つい、力を入れすぎてしまう。
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くっつく予約をしておいてから、そっと離れる。
ほとけっちは服を着てから、思い出したように言った。
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コメント
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なんかぱんなこ様の作品を見ているとほんとに恋愛漫画を見てるかのようにこころがぎゅぅってなるんですよね…
えっと、あの………続き……((殴 すみません嘘です何でもありません((((