主
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 二次創作
主
主
主
第72話『梅雨の妖精』
全員(瑞様抜き)
玄関の扉を開けた瞬間、こさめの耳を賑やかな声が包み込んだ。
クラッカーの乾いた音が重なり、紙吹雪が宙を舞う。
鮮やかな彩りのリボンが天井から垂れていて、部屋は一気に祭りの空気を纏っていた。
こさめ
こさめ
目を丸くするこさめに、なつがにやりと笑う。
なつ
なつ
こさめ
少し頬を赤くしてこさめが頭を下げると、いるまが「礼は後でまとめてしろ」と軽口を叩き、すちが手を叩いて仕切った。
すち
すち
ギターの伴奏をまねるみことの低い声をきっかけに、全員で一斉に歌う。
音程はばらばらで、ハモリも何もない。
それでも、笑い声と拍手が混じった歌はどんな完成されたメロディよりも暖かい。
こさめは胸の奥にじんと熱が広がるのを感じながら、両手で顔を覆った。
いるま
こさめ
みんなが笑う。
誕生日はまだ始まったばかりだ。
テーブルの上に次々と料理が並び、誕生日会は着実に進んでいった。
唐揚げ、パスタ、ポテトサラダ。
すちの手料理と、なつのセンスが詰め込まれた飾り付け。
中央には、まだ開封していないケーキの箱がどっしりと存在感を放っている。
いるま
いるまの声に、こさめは身を乗り出した。
いるま
いるま
差し出されたのは、シンプルな黒のキャップ。
いるま
こさめ
こさめ
こさめが満面の笑みを浮かべると、いるまは気恥ずかしそうに視線を逸らした。
なつ
なつが差し出したのは、ゲーミングマウス。
なつ
なつ
こさめ
こさめ
次々と贈られるプレゼント。
すちからは小さな青い石が埋め込まれたブレスレット。
みことからは鮫のクッション。
どれもこさめをよく知っているからこその品々で、こさめは「ありがと!」と繰り返しながら抱えきれないほどの幸福を胸に詰め込んでいった。
最後に、らんが小さな包みを差し出した。
らん
中には、オーロラがかった青いマグ。
鮫や雨粒など、まるでこさめのためだけに作られたマグのようだ。
らん
こさめ
こさめの目が揺れ、すぐに笑顔へと変わった。
こさめ
こさめ
いるま
いるま
いるま
こさめ
こさめ
いるま
茶色い革のカバーがされたノートをこさめは嬉しそうに抱きしめた。
ケーキに火が灯される。
なつ
みんなに急かされながら、こさめは笑い、目を閉じる。
こさめ
ロウソクの炎が一息で消え、拍手が弾ける。
ナイフが入り、甘い香りが広がった。
ケーキを頬張りながら、こさめは何度も「美味しい!」と声を上げる。
笑い声が絶えず響いていた――そのときだった。
ずきん、と鋭い痛みがらんを襲った。
らん
額を押さえ、椅子から体をよろけさせる。
周囲の笑い声が一瞬で止み、全員の視線が集まった。
いるま
いるま
いるまがすぐに駆け寄り、肩を支える。
らん
言葉にならない呻き。
視界が白く弾け、次の瞬間、洪水のように映像が流れ込んできた。
――配信の自己紹介で「梅雨の妖精、雨乃こさめです!」と元気に笑う声。
――スルメイカを両手で抱えて「食べたいっ!」とねだる姿。
――ゲームで負けて悔しがり、何度も挑戦する横顔。
――そして、舞台袖で自分の手をぎゅっと握るあの感触。
らん
息を詰め、らんは膝をついた。
心配して最初に駆け寄ったのは、こさめだった。
こさめ
こさめ
震える声がすぐ傍で響く。
らんは苦痛に耐えながら、ゆっくりと顔を上げた。
らん
その言葉に、こさめは目を見開く。
らんが記憶を失ってから、一度も自分でそう名乗ったことはなかった。
なら、どうして――。
こさめ
こさめの声が震える。
らんは小さく頷いた。
瞳に涙を浮かべながら、掠れる声で告げる。
らん
一瞬、時間が止まったようだった。
次の瞬間、こさめの目から大粒の涙がこぼれる。
こさめ
こさめ
泣き笑いの声でこさめが叫ぶ。
その体を、らんは震える腕で抱き寄せた。
らん
こさめ
こさめ
周りのメンバーも言葉を失ったまま、その再会の瞬間を見守っていた。
第1章・fin
主
主
主
主
主
主
コメント
5件
完結おめでとうございます✨ らんらん記憶戻って良かったよぉ😭 やっぱり文章の書き方上手すぎるよ〜👏👏 第2章もめっちゃ楽しみに待ってますー!💕
遂に来たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ😭 良かったぁぁぁぁぁぁ!!
いい感じぃ、いい感じに進んでるぅ、ちょっと前まで少女漫画の好きだけど付き合わなの絶妙な所だったからぁぁぁ、あ~いいね一歩の進展が最高すぎ